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おデブがタバコを吸うと。。【論文紹介】
皆さんご自身や周囲の方で、喫煙をされている方はどれくらいでしょうか。
ニコチンの依存度は日本では違法である大麻を上回るという意見すらあります。
しかし、
やめようと禁煙外来まで来られる方、尊敬します。
(既に身体に影響が出ている人が多いのは残念ですが。)
こちら、中国の南京大学から2023年にCell Metabolismに発表された論文です。
タバコにより、肥満による肝炎は悪化することを、
人とマウスで検証したものです。
原著はこちらです。
DOI: 10.1016/j.cmet.2023.10.018
「脂肪肝」は聞いたことはあるでしょうか。
医学用語では「マスルド」と言います。
(MASLD:metabolic dysfunction-associated steatotic liver disease)
健康診断で肝臓の数値でコメントがつく方、いますよね。
(「要経過観察」など)
それです。
脂肪肝は肝硬変や肝細胞癌のリスクであり、有病率は〜25.2%。
確かに、4人に1人くらい、3.40代にも多い印象です。
ニコチン受容体の一つであるCHRNA4が、
全身の代謝に関わるということが近年明らかになってきており、
肝細胞に発現しているCHRNA4が、
喫煙という外因性ニコチンによってもヒト及びマウスで発現上昇しており、
脂肪肝の増悪に重要な役割を果たしていた。
というものです。
そもそも喫煙は肺に最も影響があるものであり、
長期間喫煙したご老人は、低活動及び低栄養により
脂肪肝とは程遠い状況にあることが多いです。
ですので
実際にこの知見が当てはまる人がどれくらいいるのか
一時疑問に思いましたが、
健康診断を思い返すと、
肥満・脂肪肝・喫煙の若年の方、
結構多い印象です。
ちょこっと肝酵素が上がっている方、
もちろん食事・飲酒などの生活習慣はもちろんのこと、
タバコにも要注意のようですよ。。。