日記(2022/08/18-19)
木曜日。ヴォルフガング・ペーターゼン『ザ・シークレット・サービス』見る。監督の物故があったり安倍晋三の狙撃があったりして今見るにはタイムリーな映画だと何者かに無理やり感じさせられているような感じがするがたまたま何となくイーストウッドが見たくて、しかもそんなに面白すぎないやつを見たいという、ある程度映画を見ている人なら度々感じているであろう欲求にしたがってビデオマーケットでレンタルしたまでで、そして案の定面白くない、良くない方の面白くないやつ。何か全部が馬鹿馬鹿しい!『めまい』のような屋上追跡シーンで同僚が殉死するのにしても、あんな見せ方をするから笑ってしまってマトモに見れない。その他いろいろ「なんか馬鹿っぽくない?」と、誰かが隣で見ていたら思わず言って同意を得たくなるような箇所が目立つ。別に目立たせる気はなくてごく自然な感性でやっていることなんだろうけど、ことごとく悪い方に働いている。ラストの落下の見せ方だったり、ごくたまに「もしかすると良いかもしれない」と思える部分もあるにはあるが……。最近死んだ監督の演出を馬鹿馬鹿しいとか言うのは忍びないけれども。
金曜日。昇給したらしく素直に喜ぶ。古井由吉『仮往生伝試文』読み進める。文字の連なっているのを何度も行き来しながら読むのでいつ読み進められなくなるか際きわのところだとずっと思いながらここ何日か離さず持ち歩いているが気づけばそれはちゃんと集中しているということになる。何冊かを並行して読む読み方じゃなくて一冊に拘れるようになっている気が最近している。古井由吉は『杳子・妻隠』『櫛の火』『水』あたりの前期になると思うがそこらへんを大学を休学していたときに読んで以来、また気になっているかもしれない。帰りに東京堂書店、古井由吉『槿』を買う。