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【音楽雑記】#19 ラジオから流れてきたエアプレイ。全ての曲がカッコ良すぎた。(1980年②)

1980年も記憶に残るアルバムとの出会いがあった。それがエアプレイ(AIRPLAY)の『ロマンティック』だ。

ラジオから「彼女はウェイト・フォー・ミー」が流れてきた。

深夜、勉強しながら聴いていたAMの深夜ラジオでこの曲「彼女はウェイト・フォー・ミー(She Waits for Me)」」が流れてきた。AMラジオの荒い音質でも、この曲の隙のない完成度の高さに圧倒された。

洗練されたシンセサイザーのイントロ、サビ始まりのキャッチーなメロディライン。それまで聴いたことがなかった音色のギターによる流れるようなオブリガート。ドラムのリズム、ギターカッティング。
、、、全てがカッコ良すぎる。

すぐにレコードを買って聴き込んだ。日本語のアルバムタイトルは「ロマンティック」。既にTOTOが好きだったが、さらに洗練されて凝縮された音がメチャクチャかっこいい。
いったい何者なんだろう。
自分はここで初めてデイヴィッド・フォスターとジェイ・グレイドンを知った。
アメリカのスタジオミュージシャンへの関心も高まった。

アルバムのどの曲もカッコよかった。

エアプレイのこのアルバムはしばらくヘビロテになった。
世間でヒットした感はなかったし、同級生に知っている奴はいなかったが、聴かせると評判は良かった。
勉強しながら聴いたり、修学旅行にカセットテープを持っていって聴いたので、色んな情景とリンクして記憶が定着している思い入れの深いアルバムになった。
(後々に、このアルバムがAORのバイブル、金字塔と言われるようになっていることを知った)

改めて聴き直してみたが、やはり、どの曲もカッコいい。

「Cryin' All Night」  
イントロ10秒で名曲確定、日本のポップスに多大な影響を与えた曲だと思う。
「Should We Carry On 」
ギターのオブリガートが美しい、日本人好みのバラード曲だ。
「Nothin' You Can Do About It 」
圧倒的な演奏力、ホーンアレンジとそれに絡むギターソロも一級品。
「After The Love Is Gone 」
EW&F提供曲のセルフカバーだが自分の本家はこっちだ。

デイヴィッド・フォスターは大メジャーになっていった。

エアプレイのアルバムはこれだけだったが、それからデイヴィッド・フォスターサウンドは巷にあふれ始めた。
シカゴの「素直になれなくて(Hard to Say I'm Sorry)」も大ヒットした。

日本のポップスへの影響も大きかった。
松田聖子の「チェリーブロッサム」、ユーミンの「恋人はサンタクロース」。シティポップへの影響も多大だった。
そのうち本家デイヴィッド・フォスターに発注する事例も出てきた。(河合奈保子、松田聖子、竹内まりや、杏里、、、)

デイヴィッド・フォスターは作曲家、プロデューサーとしてメジャーな大先生になっていく。
でも自分的には、ジェイ・グレイドンと一緒に最先端にとんがったエアプレイ時代が今でも一番好きだ。

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