【音楽雑記】#44 ”モータウンビート”80年代前半のヒット曲。ついにStevie Wonderも。(1985年⑤)
”モータウンビート”なる言葉が正式なものかどうか不明だが、日本においてはプリンセス プリンセスの「ダイヤモンド」の例のリズム/ビートが、そのように呼ばれることが多いらしい。「デッデッデー、デッデッデデーッ」のベースラインのやつだ。
最近はさすがに見かけなくなったが、1980年前半はいろんなアーティストがこのビートでヒットを出した。
本家シュープリームス「恋はあせらず」が1966年リリースなので、それから15~20年経った頃。その音楽をリスペクトするアーティストが自ら作品をつくりたくなるタイミングだったのかもしれない。
■「Maneater」 Daryl Hall & John Oates
まず1982年にヒットしたホール&オーツの「マンイーター」。
ブルーアイドソウルと呼ばれた彼らによるモータウンリスペクトと思われる。
■「You Can't Hurry Love」 Phil Collins
おなじく1982年、フィル・コリンズは本家「恋はあせらず」をそのままカバーして大ヒット。やっぱり、いい曲だ。
■「Tell Her About It」 Billy Joel
1983年にはビリー・ジョエルもこのビートでヒットを出している。
ミュージックビデオからもモータウンリスペクトが見て取れる楽曲だった。
■「Bad Boy」 Miami Sound Machine
1985年にグロリア・エステファンがヴォーカルのMiami Sound Machineも洗練されたいい曲をつくっている。
こちらはキューバ出身、ラテンポップスを得意とするバンドの曲。
■「Part-Time Lover」 Stevie Wonder
同じく1985年、ついにStevie Wonderもこのビートで大ヒットを出した。「パートタイムラバー」だ。Wikiによればバッキング・トラックはスティーヴィー1人で作ったらしい。シーケンサーやリズムマシン、出たばかりのシンセDX7で気軽につくった感じで明るい曲だ。Stevie Wonderはモータウンのアーティスト。真打登場の曲と言えそう。
邦楽でもロック、アイドル、アニソンまでこのビートの曲は数多い。
最近の曲で、このビートの曲があるのかどうか不明だが、まだこの手があったか、という新機軸のものがあれば聴いてみたい。