ぼくはだれだったのか ♯2
小学生のころ、ぼくは転校が趣味だった。
それはやっぱり、ばかみたいだと思っていたからかもしれない。それとも反対で、真剣すぎたのかな。
ぼくは友達を作るのがとてもうまくて、友達でい続けるのがとても苦手だった。きみがぼくの友達だってことは認めるけれど、それはすごく難しいことなんだよ。
転校はいつも刺激的で安全だった。初めて登校する日はまるで、シリーズものの漫画を全巻揃えて紅茶を片手に最初から読み始める休日みたい。
それは長くは続かない。一週間もすればみんな友達になってしま