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信託統治理事会の役割とは?

最近、国際連合の機関を順番に紹介しています。今回はその中でもあまり知られていないであろう信託統治理事会について説明していきます!

信託統治理事会って?

信託統治理事会は、もともと国連憲章によって設立され、国連加盟7カ国の施政下に置かれた11の信託統治地域の施政を国際的に監督し、かつ適切な措置を取ってこれらの地域が自治もしくは独立に向けた準備ができるようにすることを目的としました。この作業は49年間続きました。

参考:国際連合広報センター, https://www.unic.or.jp/info/un/un_organization/trusteeship_council/

信託統治地域とは?

国連憲章第12章のもとに、国連は施政国との個々の協定によって信託統治制度のもとにおかれた信託統治地域の監督を行うために「国際信託統治制度(International Trusteeship System)」を設けました。この制度が適応されたのは、
1)第1次大戦後に国際連盟によって委任統治のもとにおかれた地域
2)第2次世界大戦の結果「敵国」から分離された地域
3)その施政に責任を持つ国家によってこの制度のもとに自主的におかれた地域
                                  です。

参考:国際連合広報センター, https://www.unic.or.jp/activities/peace_security/independence/trusteeship/

信託統治地域の場所

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具体的な信託統治地域としては、
・カメルーン…現在はカメルーン共和国
・ソマリランド…現在はソマリア共和国
・タンガニーカ…現在はタンザニア連合共和国
・トーゴランド…現在はトーゴ共和国
・ルアンダ=ウルンディ…現在は北部がルワンダ共和国、南部がブルンジ共和国
・ナウル…現在はナウル共和国
・ニューギニア…現在はパプアニューギニア共和国
・西サモア…現在はサモア独立国
・太平洋諸島…現在はマーシャル諸島共和国、ミクロネシア連邦、西マリアナ諸島自治連邦区、パラオ共和国                      です。

活動は1994年に停止?

最後の信託統治地域であるパラオが、1994年11月1日に独立しました。
具体的には、1993年に住民投票によってアメリカとの自由な連合を選んだのです。
それを受け、信託統治理事会は理事会としての作業を停止しました。

参考:国際連合広報センター, https://www.unic.or.jp/activities/peace_security/independence/trusteeship/

最後に

今回は、信託統治理事会について解説しました。
実は、戦後の不安定な時期の中で、国家が独立するまでの間国際連合がこのような形で介入していたのですね。とても興味深いです。
そう考えると、世界の国々がどのように国として機能していったのか歴史を学ぶのも楽しそうですね。

次回の投稿もお楽しみに!


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