このぼやけた世界を愛せるように
2がつ2にち
レンズ越しの世界
メガネが曇った。
それまで鮮明だった風景に靄がかかった。ああ、そうだ、私は世界をレンズを通して見ていたんだということに改めて気がつく。
私がレンズ越しに世界を見るようになったのは小学生の頃から。レンズのない世界なんてもう忘れてしまった。もう比較はできないけれど直に映る世界と、レンズ越しの世界はちょっと違う気がする。
矯正された視力1.0と、裸眼の視力1.0は違うでしょ。そういう意味での違い。
レンズがないとくっきり見えないなんて。ちょっと寂しい。
「目に見えるものが全て」とかいうフレーズをどこかで聞いた気がするが、これには首を傾げたくなる。五感で感じられたものが全てではないか。認知は視力だけでできるわけではない。ということを心に留めて、このぼやけた世界を愛していけたらと思う。
魂ってなに?
⚠️ドラマ 岸辺露伴は動かない D.N.Aのネタバレがあります⚠️
魂が宿る場所、を考え直す機会があった。
岸辺露伴は動かない のD.N.Aでは、父親を亡くしている女の子が父親の臓器提供を受けた男性に偶然出会い初めて自発的に声をかけた、といったエピソードがある。
実際にこういうことはある話なのか、わからないが臓器にもその人の個性が生きているという描写があった。
女の子は、見知らぬ男性を見た目だけで判断せず、その人の動き・纏う空気感を父親の姿に重ねた。
私は家族であったり、友達をどうやって認識しているのか、見た目・声だけだろうか?いや、動きの中にあるスピード感も含まれる。はたまた認識とはどう言ったルートで成り立つものなのか、考え始めたらキリがない。