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職場のストレスの変化についての考察
こんにちは。今日も障害者雇用や発達障害に関連しそうなことを書いております。
世の中が変わりつつある今日この頃ですが、皆さんは何にストレスを感じているでしょうか?
メンタルヘルスマネジメントの試験を学ぶと必ず知るのが、職場のストレスの現状です。
公式テキスト第4版では平成24年のデータが掲載されており、そちらによれば、ストレス要因として最も多いのが「職場の人間関係」であると知ることができます。
西暦にすると2012年。やや現状把握として古いかなと思いまして、新しいデータを見てみました。(これから試験を受けようとする人は、情報がゴッチャにならないようお気をつけ下さい。試験で問われるのは上述の平成24年のデータです)
平成29年(2017年)のデータを参照すると、ストレス要因の1位は入れ替わりました。
「仕事の質・量」です。
これについては、下記の考察が可能かと思います。
1. 職場の人間関係(平成29年の調査では「対人関係(セクハラ・パワハラを含む)」は、改善された。
2. 平成24年では「仕事の質」と「仕事の量」と分かれていた項目が平成29年の調査では「仕事の質・量」とくっついたので回答が増えた。
順位の違いは生じましたが、少なくとも、人間関係、対人関係の数値は10ポイント下がりました。
2012年から2017年の世の中の動きを振り返えると、個人的な感覚にはなりますが、ハラスメント系のコンプライアンスに関する話題が増えて、世の中的に改善されていった時期のように思い返されますので、間違ってもないのかなと思っています。
「仕事の質・量」についてですが、他の項目でも似たような項目が統合しているので、平成24年の項目(「仕事の質」「仕事の量」)がくっついただけとみなせば、ポイントは同程度でしょう。
ただ、日経平均もこの5年間で倍近く上がっていますので、実際にストレスになるほど忙しくなった方も増えたかもしれません。
また、項目の違いがあるので比較は難しいですが、「仕事の失敗・責任の発生等」に関して、対人関係を上回るポイントとなっています。元データを見ると、20代および20代未満にこの傾向が強く出ております。近年の傾向として着目したいところです。(ちなみに、対人関係は40代をピークとした山になります)
5年でこのような変動があるとわかりました。
では今年はどうでしょうか。
在宅で勤務する人が増え、対面するコミュニケーションが減ったため、無用な叱咤・叱責が減ったのか、web会議・メールでのコミュニケーションで更なるストレスを抱えているのか。
当然、結果はまだ得られておりませんが、コミュニケーションによるストレスの変動が大変気になるところです。
想像としては、「雇用の安定性」や「会社の将来性」のポイントが例年よりは高く出るのではないかと思います。また、働き方が変わることによって「仕事の質」についても高く出るでしょう。
一方で、パワハラ防止法も施行されますので、「対人関係」はさらにポイントがさがるのではないでしょうか。(雇用や収入、会社の存続に不安があるときは、対人関係のストレスは表面化しにくいようにも考えられます)
と、いろいろ考えてみましたが、、でも実際のところは、「その他」が増えそうです。
・子供が学校休みなのに全然在宅勤務にしてもらえない
・Web会議がとぎれとぎれ
・在宅から外に出られない
・発散の場がない
さて、皆さんはどうでしょう。自分が何にストレスを抱えているかを理解しておくことも大事なことかと思います。この記事が何かきっかけになれば幸いです。