ロボット犬が25000平方メートルの変電所を管理。中国での四足歩行ロボットの活躍
最近中国のメディアでこんな記事を目撃しました。「一只机器狗可覆盖2万5千平米变电站」(ロボット犬が25000平方メートルの変電所をカバーする)というタイトル。中の動画を見てもこんなシーンがあって、本当ならすごいなと思いました↓
杭州雲深技術が設計、最適化、運動計画と制御、状態推定と環境認識などの目的で実用化しました。変電所の日常点検、通常との差分の比較分析、赤外線での温度測定、背景自動アーカイブ分析などをAIロボット犬に任せているというものです。
変電所の作業については素人なのですが、色々調べてみると変電所の地形が複雑だったりして車輪式のロボットでは作業しにくかったり、また手作業が多くヒューマンエラーが発生する可能性もあるとのこと。そこで”歩く・走る・跳ぶ・よじ登る”ことができる四足歩行スマート犬に期待されています。
まぁただこれに対して、結局対応するのは人間でしょう?などの冷めたコメントもありますが、自動化に向けて先進的に取り組んでいるのは素敵だなと思いました。
また、他のロボット犬たちはどういった進化を遂げてるのかもちょっと調べてみたんですが、なかなかおもしろいです。
↑まずは(ボストン・ダイナミクスのSPOTの丸パクリに見える)、AlphaDog C200です。顔・ジェスチャー認識、文字認識、音声認識、チャット、対話に対応し、リモコンなしで自由に歩き回ることができる。 SPOTが800万円するとの噂ですが、こちらはお求めやすい16,900元(30万円ちょい)からとお求めやすい価格ですね。
↑2021年の春節番組に登場し、スターと一緒にタップダンスやバク転をする4足歩行ロボット「牛犇犇」。演出での機敏の動きも凄いのですが、その後そっくりロボットが裏でスタッフにお弁当を届けに行ったこともバズりました。
↑テンセントが新たに出した4本足ロボット犬「Max」。瞬時に立ち上がるという新機能や、立ち上がってモノをつかんだり、あいさつをしたり、最大時速25kmの「ローラースケートモード」に素早く切り替えることができます。
こんなにいろんな種類が出ていて活躍しているとは。好意的な意見はたくさんなのですが、ボストン・ダイナミクスのマネじゃないか、中身一緒で塗装だけ変えてるんじゃないかなど揶揄する意見もあります。
ただそこには理由も。Open Dynamic Robot Initiativeと名付けられたプロジェクトでオープンソースとして公開してることが一つ。図面およびソフトウェアはオープンソース化されており、GitHubで確認することが可能です。
記事によると、ボストン・ダイナミクスは少なくとも2020年まではオープンにしてなかったですが、現在はグーグルからソフトバンク、そして今は韓国現代に転売されていて、ソフトはオープンソースになってるそうです。
また、なぜかみんなデザインが似てるかの理由については、構造力学の専門家などが今の四足歩行ロボットは計算による最適化されたもので、この形が1番いいと主張していました。内部の技術が異なっても外観が似てくるのはむしろ自然だと。
また、実際には独自技術の開発も頑張っているようで、例えば「宇樹」は世界初の電気動力で動いている(ボストンは液圧)。
最近はロックダウン下でパトロールしながらマスクの着用などを呼びかけるロボット犬もバズりました。
どんどん身近になってきていて、今後色々活躍していくのかな。期待です。3Dプリンタで作れるとかの動画も見たので挑戦してみようかとも思います。
(参考資料)