大手SIer営業が Salesforce AE に転職した話
大変ご無沙汰しております。あくえりです!
まともな記事書くのは2年ぶりですね…。
今回は「営業アドベントカレンダー 2021」企画の投稿です。
当企画は、Twitterでも名高い各業界のエースが、日替わりで記事を投稿するものです。畏れ多くも、僕が 12日目を担当させていただきます。
2年前にも参加させていただきましたが、当時から素晴らしい記事ばかりです。ビジネスやセールスに携わる方は、是非チェックしてみてください!
さて今回は、以下のアンケート結果に基づいて "大手SIerの営業が Salesforceへ転職するとどうなるか" というテーマを主軸に、それぞれのビジネスや営業の違い、学び、想いなど書き連ねました。皆様の、業界・営業・ビジネスの理解はもちろん、キャリアを考えるネタにもなれば嬉しいです。
アンケートにお答えくださった皆様、本当にありがとうございました!
さて、申し遅れましたが自己紹介をしますと、僕は10年以上、エンタープライズ向けのIT営業をやっています。
経済学部を卒業後、日系大手の SIer に入社。8年間、金融機関向けの営業職として年間約15億円の受注/売上を担当。主なミッションとして、新規ソリューションの企画&展開と、 2つの大企業グループのアカウント深耕をやっていました。
新卒から数年間は、日本最大級の企業統合案件を経験し、SE 1000名体制となるプロジェクトの立ち上げと受注に、8人の営業チームの末席で関わりました。その後は、新規顧客獲得や事業展開を中心とするチームに異動し、海外を含む新しい顧客層やソリューションを担当。誰も頼れない状態で SEに代わってプロジェクトを推進したり、タイ・シンガポール・香港の案件では、慣れない文化の中で四苦八苦しながら受注まで漕ぎつけたこともあります。
他にも製品企画やマーケティングなどの上流から、開発プロジェクトにおけるドキュメントの標準化やテスト実行などの下流、さらには自社の採用活動まで、大手SIerで経験できる一通りのビジネスや仕事を経験させてもらいました。
その後、広く浅くなり過ぎた業務を一度整理し、特定領域の専門性を強化したいと考えていたところ、Twitter でのご縁があり Salesforce に転職。この数年は AE(アカウントエグゼクティブ=外勤営業)として、より提案・受注・カスタマーサクセスに重点を置いた SaaSセールスをしています。
本記事では、こうした SIer と Salesforce の経験を踏まえ、システム業界全体の仕事を俯瞰しつつ、それぞれの営業がどう違うのか、経験がどう活きるのかなどなど、思いつくままに筆を進めたいと思います。
テーマが広大なため、抽象・捨象している部分も多いです。SIer も様々な企業があり、同じ会社でも色んな人がいます。Salesforce 内も同様です。あくまでも僕の経験や、僕の見えている世界をもとにお話をしていること、改めてご了承いただけますと幸いです。
本稿も、書きたいことを連ねたら11,000字を超えてしまいました。それでも、一部書き切れてないので、SaaSらしく別途アプデさせていただきます。長文になりますが、最後までお付き合い頂けたら嬉しいです!
まずは両者の営業の仕事内容について、僕がどんなことをやってきたかを説明していきます。その上で、それらのコアな違いは何か、業務のポイントはどうか、両者の経験がどう活きるか…などに繋げていきたいと思います。
1.大手SIer営業の仕事
この記事の読者様は、Salesforce や SaaSセールスについては何となくご存知かと思います。一方で、 SIer の営業をよく知らない方は多いと思うので、簡単にご紹介させてください。
まず、SIer はシステムインテグレーターの通称であり、ウィキペディアでは以下のように書かれています。
これ分かりにくいですが、イメージとしては、"システムに掛かる総合商社" や "ゼネコン" に近いです。特に大手の SIer は、以下のような事業を複合して行っています。
・経営/事業課題のITコンサルティング
・システム導入計画の策定
・要件定義~開発~保守運用(アプリもインフラも)
・パッケージの企画~開発~販売~導入~保守運用
・ハードウェアの販売~導入~保守運用
・クラウドサービス(SaaS/PaaS/IaaS…etc)の開発~導入~保守運用
・データセンターの運営
・エンジニアの派遣
・IT及びその活用に関する研究
もはや SI は事業の一つに過ぎず、自社 SaaS の開発・販売・活用支援もやっています。これらも踏まえて、僕の SIer の定義はこうです。
このようなミッションを達成するために、コンサル・SE・研究員達は、システム導入に向けた各種の計画、提案、開発、サポートを行うことで、顧客の課題解決に対する実質的な付加価値を生み出します。
それに対し営業は、お客様を誰よりも理解し、お客様が1歩先の経営ステージに進められるよう上記のメンバーによるチームを組成し、彼らの付加価値創出をサポートしつつ、それを適切にお客様や社会に届けながら、自社のビジネスを両立させています。"商材を売る" だけではなく、幅広く事業創造や運営を行っていると理解いただければと思います。
具体的には、以下の図をご覧ください。僕が実際に行ってきた業務の全体感です。
要は、市場ニーズに沿った製品を用意し、市場に浸透させる。興味を持っていただいた顧客に対し、戦略的に提案を実施してコンペを勝ち抜く。そして、会社として正式に契約をし、システム開発(等)のプロジェクトを開始する。
プロジェクト開始後も、SEに任せきりにせず、顧客への最終的な付加価値を実現できるまで、営業としてやるべきことをやる。無事に納品やリリースできたら、適正にお支払いいただき、自社のビジネスとして成立させる。
こうして顧客満足度を高めつつ、また次の仕事に繋げるための仕掛けを行い、ビジネスを拡大していく。
このような幅広い業務範囲をカバーしビジネス全体を動かしていくのが SIer営業の仕事です。
詳細は以下の記事をご参照ください。ちょうど2年前の営業アドベントで投稿した記事で、上記はほぼ抜粋です(大事なことなので…決してさぼりではありません…笑)
2.Salesforce AE の仕事
Salesforce は、サンフランシスコに本社を置く CRM(顧客関係管理:企業様がそのお客様を深く理解して繋がりを深める取り組み) のグローバル SaaS ベンダーです。
元はSFA(営業支援システム)からスタートした会社ですが、今や、マーケティング、コールセンター、EC・ポータルサイトなど、企業様の様々な顧客接点業務を支援するカスタマイズ可能な SaaS を統合的にご提供しています。また、Mulesoft・Tableau・Slack などの買収も通じ、データやコミュニケーション領域も強化しながら、よりエンタープライズプラットフォームの性格を強めています。
Salesforce のビジネス(売上を生む流れ)の全体像といえば「The Model」が有名です。日本のSaaS関連企業でも、一つの事業モデルとしてご参考いただいている会社様は多いかと存じます。
この中で僕は、AE(アカウントエグゼクティブ=外勤営業)を担当しており、上記リンク先にあるような受注数(というか新規の受注金額が近いです)を KPI(目標)とされています。
なので、AE(大企業向け)の基本的な動き方は、
という感じで、受注・提案活動にほぼ集中出来ます。先の SIer 営業が浅く広くだったのに比較し、大きな違いがあります(詳細は後述)
このように、インサイドセールス〜カスタマーサクセスの業務までカバーしつつ、お客様が成長できるようご支援するのが、現在の Salesforce AE の主な仕事です。
なお、マネージャー視点も含め、成果を出すためのポイントは何か…という観点では、以下の記事をご参照ください。
淳也さんは今の上司ですが、担当とマネージャーを合わせて7年連続達成と神がかっています。AE など狩猟系の営業がどうすれば達成できるかよく分かる至極の記事で、圧倒的にオススメです。
3.両営業の主な相違点
ここまで、それぞれの営業を概説しましたが、少し切り口を変えます。営業プロセスのある断面で SIer と Salesforce(SaaS)の営業のやり方を比較しました。当然様々なケースがあるので、一つの事例としてお読み下さい。
3−1.提案の始まり方
■ SIer の場合
SIer が提案を開始するタイミングは、お客様の中で、システム検討や導入のプロジェクト化(もしくはその計画をするという方針)が決まった後になることが多いです。
従って、多くの場合はコンペ形式で、RFI や RFP が出た上で選定が行われていく形式になります。ただし、その時点で事実上の選定が決まっていることも多く、ここに営業の優劣が出ます。この辺は、最初にリンクを貼った SIer営業の記事を読んで下さい。
このモデルの特質上「お客様のニーズを刺激して新しく案件化する」というよりも「顕在化しているニーズに応じて優れた提案する」という営業活動が多くなります。
ここで大事なのは、あらゆる開発投資情報をキャッチする顧客リレーションや情報力、そして、何かあったときに最初に声を掛けてもらう関係性です。SIer営業の価値の一つはここにあります。提案の中身だけでなく、人間関係構築力や政治力が大きくもの言う世界です。日本的だ。
ちなみにこれが成り立つのは、大手の SIer であれば、ニーズが何であっても対応できる可能性が高いからです。ソリューションに縛られてないからこそ、ある意味何でも提案できちゃいますから。
※ 良し悪しの議論は置いておく。
逆に特定のソリューションや領域しか対応出来ない会社だと、この勝負には乗れません。例えば、金融機関の積算計算のシステムのニーズがあったとして、Salesforce が自信もって提案出来ることなどないわけです。
こういう勝負の世界があるために、日本企業のIT開発は複雑化し、大手の SIer の一次請け+多重階層の開発体制が出来上がっていきます。話が逸れました!
■ Salesforce の場合
Salesforce の場合、エンタープライズで「お客様がCRM/SFAをやろうとしている」から始まる商談は非常にレアです。
大抵どの会社も、既に導入しているか、強烈な抵抗感があるか、概念や必要性を全く理解できないか…になります。CRM なんてビジネス的に新しい概念ではないので、お客様は過去検討しているはずです。そして、その時に採用していないなら、何かネガティブな理由が必ずあります。
よって、基本は「何もない(下手すればネガティブ)ところからニーズや商談を創りにいく」という営業活動になります。これはめちゃくちゃ難しいことです。そのお客様の根本的な価値観や業務運営を変えていく必要があります。
よって、安定的なアカウント営業の地位を築き、ある意味では受動的な SIer営業をやってた人が最初に躓くのは、おそらくこの部分です。SIer でも、新規顧客や新規ソリューションの立ち上げをやってた人は何ら問題ありません。テレアポや飛び込みを経験してきた AE はやっぱ強い。
先のコラムでも書きましたが、この商談創出部分が、Salesforce AE を上手くやれるかの一番のポイントかと思います。もちろん例外もあると思います。
3−2.提案書・見積・プレゼン・デモ
■別途アプデ対象
3−3.提案における営業職の役割
■別途アプデ対象
3−4.導入プロジェクトの考え方
SIer にとって最大の仕事は、システム開発・導入プロジェクトの実行です。ここをどれだけ上手く(高品質に、納期を満たし、安く)遂行できるかどうかで、お客様の評価、すなわち今後の追加受注や領域拡大(LTV拡大)に繋げられるかが決まります。
同時に、失敗・顧客クレーム・収益悪化をもたらす可能性を孕むものなので、SIerとしては、この見積・提案・実行には相当神経を尖らせます。よって、実行主体はエンジニアとは言え、営業も無関心ではいられません。
利害の反するお客様と社内の間を取り持って調整しつつ、出来るだけ皆が幸せになる地点に落とし込みます。また、プロジェクトが燃えた場合は、自らエンジニアの間に入り込み、ドキュメンテーションや顧客交渉を巻き取ることもあります。この全体的な調整力や現場力や危機対応力こそが、SIer営業の真髄だったりします。
Salesforce の場合、基本的には、導入プロジェクト対して契約的な責任が発生することはありません(もちろん誤った情報提供や悪質な誘導などあれば、問題になると思いますが…)。基本はライセンスビジネスなので、プロジェクトが失敗しても赤字になるわけではありません。その点、提案時にリスクを気にする必要はそこまでなく、SIer と比べれば、お客様を前向きな気持ちにしていくことに専念できます。
とはいえ、SIer 主体で進めた導入プロジェクトが破綻 → Salesforce 使えない → 解約…となれば、ビジネスへの影響が発生します。よって、当然無関心でいられるわけはなく、契約的義務はなくとも、プロジェクトが上手く進むように色々と支援します。
このように、プロジェクト部分に関して、SIer と Salesforce の立ち位置は全然違い、そして同時に一致もするものです。この微妙な関係性やポジションを互いに理解した上で、導入の見積・提案・実行で歩み寄りながらコラボしていけると、そのプロジェクトは安泰だなぁと感じます。
3−5.アカウント深耕の狙い方
■別途アプデ対象
既存顧客からの追加受注の狙い方に差が出てきます。どちらも縦横に拡げるのですが、SIer は IT部門とさえ懇意に出来れば大体OKな一方、Salesforce の場合は各業務部門に自分で拡げる必要があります。WhyやHowはまたの機会に。
ただし、営業として実質的に必要なアクションはほぼ同じです。以下の記事で完璧に(!)まとめてあるので、是非御覧ください。
4.大手SIer での経験が Salesforce でどう活きるか
ということで、ここまで SIer 営業の仕事と Salesforce AE の仕事の概要をそれぞれ説明しつつ、一部の相違点にも踏み込んでみました。
IT業界(情報システムにより顧客の経営課題を解決する業界)の営業としての共通点はありつつも、アプローチの戦略や重視するポイントが異なることは伝わりましたでしょうか。
では SIer の営業として努力して成果を出してきた経験が、全く役に立たないかと言えばそんな事はありません。実際、SIer 出身者で活躍している AE は大勢います。
そこで、具体的にどのような経験やスキルが生きていくのかをいくつか並べていきます。
4−1.個別ニーズに応じた提案力
前提として、提案1件あたりの複雑性や難易度は、大手SIerの案件の方が圧倒的に高いです。ものによっては、同じテーマで2−3年、要件を変え、提案先を変え、パートナーを変え、ソリューションを変え、長期忍耐の複雑なコンペを非常に多くのステークホルダーを巻き込みつつ、前例のないオーダーメイドの提案で数十億〜数百億円の案件に育てていきます。
このような商談を主導してやり切った際の提案力や営業力は、どこにいっても必ず活きてくると思います。
一方、Salesforce を含み SaaS 業界の提案では業務の標準化が進み、提案資材やコンテンツも充実しています。これは経営的に素晴らしいことですが「この提案資料をこのスクリプトで読み、この動画通りにデモやればOK!」という営業が発生しがちなのも事実です。
この場合、少しイレギュラーな要件や、個別性が求められるお客様に当たった場合、何ら身動きが取れなくなります。そしてこれは仮想の話ではなく、一定の大企業向けの営業ではほぼ確実に当たる事象です(SMBであれば、ベストプラクティスでカバーできる領域も依然多いとは思います。)
確かに、少し前なら「流用」中心で受注できたかもしれません。市場が発展途上であれば、ベストプラクティスな勝ち筋を社内で広く展開するのが最も効率がいいです。まさに高度経済成長期の日本です。正解を国民に叩き込み、それを忠実に再現できる人材を潤沢に用意すれば、勝手に国が成長するという歴史のお話です。
でも、今の時代はそこまで単純じゃないです。CRM は十分に枯れた概念となりつつあり、お客様の目も非常に超えている。競合は増え、市場トップのSalesforce の戦い方は常に研究・対策をされています。CRMを問わず、色んなテクノロジーやビジネスソリューションが世の中に生まれ、変化をしています。
このような環境下では、汎用的な過去の勝ち筋に乗っかるだけで勝ち続けるのは非常に難しいです。ここを打開するには、一つ一つの商談に適したメッセージと戦略を構築して丁寧に戦っていく必要があります。
この戦い方が求められたとき、SIer の複雑過ぎる大規模案件の営業で鍛えられる個別提案力は、確実に活きてくると思います。
4−2.テクノロジーへの知識や理解
SIerは、システムをゼロから作る仕事なので、営業の対話先は、お客様の IT部門や社内エンジニアが中心になります。必然的に、提案の内容や会話の内容もテクノロジーに寄り、テクノロジーへの理解力が当然身につきます。
そして、実はこのテクノロジーへの理解力が、SaaS の営業でも意外に大事で、SIer営業の経験が活きてくる領域になります。
SaaS と言えば
・一般業務部門のユーザー様でも簡単に扱えます!
・導入にIT部門は不要です!
・カスタマイズもユーザー部署で自由にできます!
なんてイメージがあると思います。
確かにこれが嘘とは言いませんが、お客様の規模が大きくなり、要件が複雑化すると必ずしもこうはなりません。
・複雑な計算ロジックが必要
・データが散在しておりシステム連携をたくさん組みたい
・ニーズが高度化し標準機能や画面では足りない
真面目に考えれば考えるほど、SaaS の単純導入案件だと見込んでいたものが、システム開発案件のように変化していきます。
すると提案活動でも、いつの間にかお客様のIT部門が存在感を増してきたり、実際に構築作業を担うSIerとのコミュニケーションも増えてきます(前述のような話)
そして、この時に SaaS の営業が IT やテクノロジーを知らないと全く会話が噛み合わなくなります。もちろん、詳しい人(SEなど)に同行を願えば良いですが、大体そういう人は複数案件を掛け持ちして忙しく、自分の提案に自分と同じように注力してくれるとは限りません。挙句の果てには、日程調整に時間が掛かり好機を逃します。結果、お客様はもちろん、SIerとの信頼関係も築けず、商談推進のネックになります。
この辺、SIer できっちりテクノロジーやシステムの基礎概念をわかっていれば、難なくクリアできます。
以上は、”テクノロジーの理解がないことによるネガティブな影響” ですが、もちろん “あることによるポジティブな影響” もあります。それは営業として1人でも提案をやりきれることです。
通常、技術的な部分は、社内のソリューションエンジニアの力も借りて提案をまとめますが、これをある程度1人でもやりきれるようになります。
※ 全部をやる必要はないです。ある程度、最低限は AE だけで出来ると良い、という意味。
すると圧倒的に提案のスピードが上がります。コミュニケーションにかかるコストや対応の待ち時間を減らせるからです。これは結果的に、業務効率化やお客様の心象アップにもなります。
こうした動き方は、SIer の提案では難しいものでした。あまりにも個別的かつ専門的過ぎる提案が多いので、その領域のスペシャリストであるコンサルやエンジニアに提案の中身を書いてもらう必要がありました。
でも、Salesforce を含み、SaaS の場合は、ある程度形が決まっています。提供できる価値も、解決できる顧客の課題も、それを実現するシステム的なアーキテクチャもほぼ決まってます。インフラやフレームワークが固定された中、アプリ領域だけの提案なので、テクノロジー的に難しい考慮が必要な部分はそう多くないです。
また、ローコード基盤を扱う会社の場合は、デモ環境のカスタマイズも自分で十分にやれるはずです。業務ユーザーでも簡単に扱えるシステムなはずなので、その会社の営業がカスタマイズ出来ないわけがないです。本来的に。
でも、SaaSであることに甘んじ、テクノロジーを勉強していない場合、上記のような動きが難しくなります。
よって、SIer 出身者は、ここらで大きく差別化できる可能性が高いです。もちろんソリューションエンジニアなど味方の協力を得てチームで勝てば良い、という考えもあるので、それは個人の好みで良いかと思います。
個人的には、Salesforce や SaaS や クラウド業界で働く以上は、自分で対応できる範囲を極限まで増やし、全面的にお客様のフロントに立って、自分自身が付加価値となって貢献したいと思っています。仕事上というより個人の欲望です。
5.最後に
ということで、大変長くなりましたが、本記事ももうすぐ終わりです。ここまで読んで下さり本当にありがとうございました。
色々書いてきましたが、大手SIer営業の仕事も、Salesforce AE の仕事も、それぞれが最高に面白いです。
個人的には、総合格闘技なのかボクシングなのか…というイメージが近いです。幅広くテクノロジーに携わりつつ、未知の世界を手探りしながら少しずつビジネスを手作りしたいなら大手SIer営業の仕事が。強いプロダクトとルールやリソースが揃った環境で前向きな提案・受注活動にひたすら集中し気持ちよく飛ばしたいなら Salesforce AE の仕事が楽しめると思います。
今回、思いつくままに書いてきましたが、それでも書けなかったこともたくさんあります。Salesforce に興味を持ってくれた方、是非お話しましょう。仲間はいつでも大募集です。SIerで努力してビジネスをリードしている皆様、絶対向いてます。それ以外のご質問や 1 on 1も大歓迎です。
これからも営業やビジネスに関わる発信をしていきます。興味をもっていただけた方は、是非、当noteアカウントとTwitterアカウントのフォローをお願いします。本記事も拡散いただけたら嬉しいです!
それでは今回はこれまで!
また明日からのお仕事を頑張りましょう!
発信の内容や僕の活動でお役に立てたことがあれば、是非サポートをお願いします!