ロックンロール、ベイビー! ~Cook とBake~
在宅勤務が本格化してからというもの、それまではうっすらとした疑惑程度であった事がはっきりと判明しました。
料理と呼ばれる領域はなんとか人並みに出来るのですが、ケーキやクッキーなどBakeの領域が全く、壊滅的にダメなのです。
外国に住んでいると日本に住んでいるのと同じ材料を同じような予算で手に入れることは難しいし、コンビニもありません。自然と我慢するか、工夫してもどきを作るか、日系のスーパーで高いお金を出して手に入れるかという選択肢になるわけです。(ちなみにホクトのシメジは2ドル50セント。日本であれば100円くらいで買えるはずです。)その時々に合わせて決めていますし、もともと母は何でも自分で作る人ですから私も作るということには大して抵抗はありません。さすがに母がかぼちゃのニョッキをトマトソースに入れて出したときはぶっ飛びましたが。。。
例えばクルミ豆腐がどうしても食べたくなったときはクルミと砂糖が近所のスーパーで、くず粉はもし余裕があれば日系のスーパーで買い、高ければ片栗粉やコーンスターチでも少しゆるくなりますが代用は可能です。バリエーションとしてゴマ豆腐も行けます。黒糖でもグラニュー糖(の場合は少し減らします)でも大丈夫だし、お店で食べるときはたれがかかってくることが多いようですがなくても大丈夫。
ところが製菓はこういかないのです。材料と分量が決まっていてそれをしっかり測り、手順を守って作らないと痛い目にあうことになります。例えばクッキー。作り始めてから小麦粉が足りないことに気づいた私は米粉を入れてしまいます。米粉と小麦粉では水分の吸収が違っているらしく仕上がりが全然変わっていました。去年の正月には小豆抹茶のカップケーキがあるならと黒豆のパンケーキもOKなのではと思い、結果としてスマイルマークというより呪いの感じが強く出たパンケーキが登場。製菓は計測がすべて、と言われているにも関わらず「これを代用したら」「あれを応用したら」が止まりません。
言うなれば製菓は形式美なのです。容量と手順を守ることが成功への第一歩で音楽で言えばクラシックのようなもの。対して料理はロック。アレンジやアドリブ、一言ロックといってもヘビメタやパンクからフォークっぽいロックまで幅が広くどちらにも分類できるといったあやふやさも受け入れてくれます。その多様性への許容がロックをロックたらしめ、多くの人を魅了するのではないかと思います。私もその一人、クラシックも嫌いではないけれど心が躍るのはやはりロック。毎日向き合うものだからこそ、うきうきするものではなくてはならないのです。
だから明日もロックンロールベイビー、あげない唐揚げに初挑戦!
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