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【報告/宣伝・あとがき】何気ない日常がかげがえなく愛おしい

 おかげさまで、kindle出版第2弾です。すごい。自分、えらい🐤

 kindle unlimited登録をしていますので、そちらの登録をされている方なら無料で読めます。是非どうぞ。


 で、こちらの記事は、本書の宣伝とあとがきみたいなものです。
 というか、ほぼあとがきです。なので読むのは、あとでお願いします。

 なお今回はnoteでアップしたものを本にしています。したがって記事もありますが有料マガジンとさせていただきました。世の中にお金を出してまで読んでくださった方がいるので、それをネットで読める状況はかえって失礼かと思ってのことです。
 なので、マジでKindle Unlimitedからの方が良いです。ひよこに駄賃をあげたい人だけ記事でどうぞ。


何気なく過ごすその日々が、その人の人生にとって綺羅星のような思い出となる。
市井の人々のドラマを切り取った15の掌編集。

amazonの紹介ページより


ちなみに各掌編は一応季節の設定がありまして、その順番に並んでいます。年末からスタートして、ぐるっと一年後の節分頃までです。
そんなところも感じていただけると嬉しいです。





記念日

突然の事故で夫が亡くなった。夫が生前に予約していた店へ一人向かう

記念日

 公募ガイドで開催されている高橋源一郎の「小説でもどうぞ」という毎月開催のショートショートへの応募作です。テーマは「あの日」。記念すべき1回目の挑戦で、ちゃんと落選。
 個人的にはお気に入りの一作なので、記事にアップするとともに当時から掌編をまとめる時はこの作品をトップへ置こうと思っていました。なお表紙のデザインもこのお話からイメージしています。

 こちらはしおん様に朗読をしていただきました。

 そうそう、お気に入りすぎて朗読カラオケも作ってみたのでした。朗読に興味はあるけど恥ずかしいという方は是非見てみてください。BGMつきです。心の中で読んでみましょう。



チョコレート

慣れない真似をして買ったチョコレート。あいつはどんな反応をするだろう

チョコレート

 シロクマ文芸部のお題「チョコレート」の時のものです。
 バレンタインデーを意識したものなので、やはり男女の恋愛をテーマにしたいなぁと思いつつもすこしひねりをきかせたかったお話。なので、可愛い女の子とモテモテの男子みたいな王道ではなく、女の子っぽいのが嫌いな女子とちょっと変わってると評される優等生の男子。スイート過ぎずビター過ぎずのチョコレートになりました。



ホワイトデーにお返しを 

バレンタインデーにもらった西森さんからもらったチョコレートと付箋。夜になって今日がホワイトデーと気づく。

ホワイトデーにお返しを

 こちらはxu様の企画参加作品。テーマは「冬の恋」「バレンタイン」「愛」からどれかひとつ。ハッシュタグは「#あなたの温度に触れていたくて」という内容で一ヶ月くらい応募期間がありましたが気づいたのがギリギリでエイヤーと出したやつです。
 バレンタインデーもホワイトデーも、やはり恋愛を主軸に置いたイイ感じの話を持ってきたいですよね。爽やかなオフィースラブとなりました。



ダンデライオン 

大人になりたいと言っていた昴晴は、三年前私から卒業した。

ダンデライオン

 シロクマ文芸部のお題「卒業の」で書かせていただいたお話です。「ダンデライオン」へ改題しました。
 卒業はやはり別れのイメージが強く、どうしてもネガティブな感じの話になってしまいました。
 どうやら私は潜在意識的に幼なじみの男女という設定が好きらしいですが、どうしても幸せにしてあげられないのです。でも幼なじみって結局、家族でも兄弟でもないし恋人でもなければただの他人なのですよね。特別に見せかけて特別ではない関係。それが幼なじみ。うん、やっぱり設定としては好きだな。



母の日

月に一度の母の日。僕は飛び起きてダイニングへ駆け下りる

母の日

 「2000字のドラマ」というWEB映像化されることを前提とした公募へ提出した一品。テーマは「朝ごはん」。WEBドラマというよりは漫画みたいなイメージです。フラワーコミックスあたりの。
 世の中のお母さんに共感いただけそうなお話です。家族の仲が良くないと成り立たないけれど。



幼なじみ

三十歳まで独身だったら俺がもらってやるよ、と言っていた智也が結婚する。お互いまだ二十八歳なのに。

幼なじみ

 はい、出ました。幸せになれない幼なじみ。
 「小説でもどうぞ」のW選考委員版に提出したものです。テーマは「約束」。ちょっとテーマからは遠のいてしまったものの、お話としてはわりと好きなので記事にアップしました。
 そういえば、嫌な感じの女子を書くことはあるけど、嫌な感じの男子はあまり描いたことが無いことに気づきました。サンプルになりそうな人に出逢えてないのか気づいてないのか……。



ただ歩く

結婚50年の妻が私に求めたのは、散歩だった

ただ歩く

 シロクマ文芸部にて提出した作品。テーマはそのまま「ただ歩く」。
 だれに歩いてもらおうかと考えたところ、健康に気を遣ってそうな方になりました。
 このころは朗読されることを意識した作品で、登場人物のバリエーションや会話等を意識的に入れています。あと読みやすさ。抑揚がつけやすく、文章が長くなり過ぎないように気をつけています。



一方通行の手紙

イレギュラーしか起こさない娘。一刻一秒を無駄にできない私は娘からの手紙を読みもせず袖机へしまう

一方通行の手紙

 シロクマ文芸部にて提出したものです。テーマは「読む時間」。
 安易な発想ですが、「読む」と言えば本か手紙くらいしか思いつかず、「読む時間」と言われれば「無い」と続けてしまう。自然とお忙しい方が主人公となりました。「読む時間が無い」となるとネガティブな方向へ引っ張られてしまう。意識的に明るい方へ持って行った方が良いのでしょうか。



海砂糖

入院しているサナに、俺は今日もできごとを話す

海砂糖

 シロクマ文芸部での作品。テーマは「海砂糖」。
 例によってテーマがお洒落ですよね。海水のしょっぱいイメージがサイダーみたいな甘いファンタジーみたいになる。甘くて優しい感じ、そしてサイダーのどこか懐かしいイメージから書かせていただきました。



朝食はいつもパン

真夜中の研究室。闇は僕の心を絶望的な気分にする

朝食はいつもパン

 「2000字のドラマ」というWEB映像化されることを前提とした公募へ提出した一品。テーマは「朝ごはん」。
 先に載せた「母の日」と同じところへの提出ですが、雰囲気暗めです。こちらの話は9割実話。大学時代、研究室で夜を明かすことが度々ありましたが、夜の絶望感と夜明けの救済感は、人生で一度は味わってほしいと感じるマインドジェットコースターっぷりです。明け方のパン屋は最高。



カニカマ

鳴かず飛ばずのものまね芸人の僕は、少しだけ高級なカニカマを買う

カニカマ

 毎週ショートショートという企画で提出したもの。テーマは「全力で推したいダジャレ」なのですが、ダジャレが苦手でして。以前個人的ねりものブームの折に書いたものをアップしました。カニカマっていう立ち位置が好きです。下手なカニよりずっと美味しい。
 なおこちらのお話は、いぬいゆうた様の「思いついたら朗読」企画にて朗読をいただきました。私の描いたエセ関西弁をエセ関西弁イントネーションで読んでいただくという。ありがたや。



誕生日 

誕生日、おめでとう。ははは、うん。誕生日だよ。十日だろ? 花、届いてない? うん。そう、それ。

誕生日

 シロクマ文芸部にて提出させていただいた作品。テーマは「誕生日」。なんで誕生日だったんだろう。部長のお誕生日が近かったのかしら。
 都会で所帯を持ち、盆と正月しか実家に帰れない息子の電話、という設定です。よくある設定のつもりですが、実際はここまで親孝行ができている子どもたちは意外と少ないのではと想像します。親はいつまでも元気ではないし、会える機会には会い、祝える誕生日は祝いましょう。



約束

ありがとう。迷惑をかけてすみませんでした。
買い物から帰ると認知症の妻の姿は無かった。

約束

 シロクマ文芸部の参加作。テーマは「ありがとう」。「約束」へ改題しました。
 テーマがテーマなので良い話にはしたいですよね。と思いつつもちょっと切ない系の話になってしまった。
 日々医療は発展していると言えど、認知症は身近な病気。どこの家庭でも有り得る光景ではないかと思います。当の本人が一番辛いと思いますが、感謝の念だけは忘れないようにしたいものです。



離婚届

同棲していた彼の部屋を訪れた私は、彼に離婚届を書かせる

離婚届

 シロクマ文芸部に提出した作品。テーマは「新しい」。「離婚届」へ改題しました。
 新しいという前向きなテーマにも関わらず爽やかさの無いお話に。主人公にとっても新しい門出のはずなんですが。
 離婚届という強い紙をテーマにした話が書きたいと思っていたのですが、この1個前の「約束」では秒で破り捨てられましたので、改めて書いたお話です。



祖母と私

親の離婚で母の実家で暮らすことになった私。お祖母ちゃんも実家も、暮らすには抵抗がある

祖母と私

 「清潔のマイルール」というタグの企画があり、そちらのために書いたものです。
 50歳くらい違えば当然価値観も異なり、受け入れがたい部分はあると思います。が、あえて積極的に付き合うことでお互いの妥協点が見えてくるのかと思います。人間関係は結局これに尽きるのでしょう。もちろんそれをするに足る人かどうかを見極めることも重要ですが。
 締めの一本として少し長めのこちらの作品を選ばせていただきました。



 以上、15編です。
 シロクマ文芸部からの作品が多いですね。部長の秀逸なテーマが、想像もしていなかったお話を生み出してくれています。いつもありがとうございます。常に幽霊部員でごめんなさい。

 ひよこのコアなファンなら、「あーあれね」と思われる話もあったかもしれません。この機会に縦書きで改めてご覧いただければ幸いです。
 kindle unlimited登録をしていますので、そちらの登録をされている方なら無料で読めます。



ちなみに、kindle unlimited登録をしている第1弾はこちら。未読の方はあわせてどうぞ(一応こちらも記事としてもアップはしております)。

あ、そうそう。こちらの第1弾の方もちゃんとあとがきを書いてます。


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