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ダメンズウォーカーとなるまでの歴史のはなし

倉田真由美先生の著書にだめんず・うぉ~か~という作品がありますが、ダメな男ばかりを渡り歩く女性のことをダメンズウォーカーというそうです。

昔お付き合いしていた人たちを振り返ると、大学生の時までは一人を除いてそんなに変な人はいませんでした。その一人は別れ話をしたら首を絞めてきて死ぬ寸前になったり、クリスマスイブに母親が一人暮らしの家に泊まりに来てなぜか3人でイブの夜を過ごしたり、真冬の夜中に具合が悪かったのに車で送ってもらえず徒歩でわりと遠い家に帰らされたりとかなり強烈だったことをふと思い出してきてしまったがそれはまた別の機会に。

大学卒業までは同級生と付き合うことがほとんどで、思えば高校も大学もある一定レベルのフィルターがかかった人たちの集団なので、その中にはヤバレベル高めの人はあまりいなかったのだろう。

私に転機が訪れたのはおそらく大学院入学後。

当時は伊藤英明似の真面目でやさしいイケメンとお付き合いしていたのだが、早く結婚したいから大学院なんか適当にやって俺を支えてくれ伊藤英明vs全然結婚したくないしやりたい事やらせてくれ私の話し合いは平行線のまま。

別れ話がこじれにこじれた午前2時、家が炎上するという事件があり命からがら二人で逃げたが関係は修復できず、結局別れてしまったのだった。

今考えてももったいないことをしたと一番思う人ではあるが、きっとあの時すぐ結婚していても爆発炎上して旦那の愚痴を吐き出すnoteを書いていただろうし、結婚生活向いてないタイプなので結果良かったのだと前向きに捉えている。

その人と別れたあと、大学院なんて出会いは全くないので、合コンや紹介が出会いのメインとなった。

フィルターのない世界に放り出され、そこから自分の直感のみで渡り歩かねばならない。

惚れっぽいのですぐに合コンで気になる人が出来て、どうやら相手も好意をもってくれているらしいということがわかった。

飲みに行ったりなんだりして、晴れてお付き合いをすることになった3日後。

「明日からエベレスト登ってくるから1ヶ月くらい連絡とれなくなるからごめんね。」


うん・・・・・・うん・・・・?

エベレスト???????って何????山?????チョモランマ????どういうことなの???ってかそれ付き合う前にもう決まってたならとりあえず言っといてくれよ心の準備とかあるだろ???

斯くして私のダメンズの歴史は幕を開けたのであった。

エベレスト君は後に出会う人たちの中では全然ダメな人ではなかったのだが、出身の地方も、大学も、専攻も、趣味も、思想も、生き方も、全く違う世界の人と出会うという初めての体験がものすごい痺れる経験で、完全に脳が麻痺してしまったのでターニングポイントとなった人だと言えるのだ。

だって付き合って3日でエベレストに行って1ヶ月音信不通で突然明日帰るからって連絡きて、待ち合わせに狐の毛皮(未加工の剥いだままの状態)をお土産にもって登場する男ってめちゃくちゃ痺れませんか???北の国からでもやんねーぞその演出。

その後エベレストよりも危険な山に登るとかでまた数ヶ月音信不通になったりとさすがについていけなくなってお別れしてしまったが、その後、脳が痺れるメンズとの出会いを求めた結果、ダメンズたちとの伝説が幕を開けたのであった。


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