セガサターン30周年! 当時の制作者が語る秘話シリーズ─あの、4年間 1994〜1998・第1回─「メタルファイターMIKU」 遠藤正二朗
『Beep21』セガサターン30周年記念臨時増刊号の特別寄稿に遠藤正二朗氏がセガサターン時代に手がけた3タイトルを順に振り返っていきます。第1回は「メタルファイターMIKU」。
遠藤正二朗氏は『Beep21』で完全新作小説「秘密結社をつくろう(略称 : ひみつく)」を連載中で、メガドライブミニ2登場時には「魔法の少女シルキーリップ」についての制作秘話も手がけていただきました。
遠藤正二朗氏がセガサターンで手がけた三作品は順に公開していきますので、ぜひお楽しみください!
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1994年夏、当時二十四歳だった私は、とある成り行きによって法人を登記し、その代表となり、代々木の小さなビルにゲーム開発スタジオを開き、スタッフたちとセガサターンに対応したゲームソフトの開発に取りかかろうとしていました。連絡手段は固定電話、JRでの移動はイオカード、ニッチなアニメはOVA、村山連立政権が世間を賑わせていたころのお話です。
今回、セガサターン三十周年記念にあたり、Beep21編集部様からのお声がけで、あの当時の回顧録を執筆させていただくことになりました。有限会社フェイクラフトでは、1994年から1998年の四年間に亘って三本のセガサターン対応ソフトの開発を担当させていただき、いずれのタイトルでも私は監督といった立場で開発の指揮を執りました。初回となる今回では、ビクターエンタテインメント様からの依頼で作らせていただきました「メタルファイターMIKU」というタイトルについて振り返ってみたいと思います。
企画の経緯と開発に当たって
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『Beep21』セガサターン30周年記念臨時増刊号
1994年11月22日に発売され、セガの国内家庭用ゲーム機で一番普及したセガサターン。その30周年を記念して当時のクリエイターの方々からの…
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