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エッセイ集「霜柱を踏みながら」 マガジンについて...
歳を重ねるごとに昔のことを思い出す機会が増えてくる。それはいつも何かの拍子にふいにやってくる。公園の木々の匂いを嗅いだ時や、夏の日に日傘をさした女性の後ろ姿を見た時や、幼馴染みの友人とそっくりな子供を見た時や...そんな数え切れないふとした瞬間に出会ってしまうと脳内はもうその時代に戻ってしまったかのようにふくよかになる。その思い出は小さな子供の頃のことだったり、青春時代だったり、つい数年前のことだったりするのだが、共通して言えるのはみんな人生を左右するような大きな出来事ではなくどうでもいいような日常の些細な出来事ばかりだ。そんな平凡でありふれた日常であってもこうやって思い出に浸れるのは幸せなことだと思う。いや、中には思い出したくない出来事もあるだろう。ただ嫌なことは過ぎ去った膨大な時間が甘さを添えて捏造してくれる。確かな、ある部分では不確かな思い出たちを出来る限り書いていきたいと思う。
大袈裟な言い方をすれば、人生の総仕上げになるかもしれない。それだけ私は長く生きてきたということだ。いつくたばってしまうかわからないが、最後の最後まで書く頭と書く手が健在であることを祈るばかり。
私の思い出ということは私のプライベートだ。他人のプライベートな思い出になんて興味がないかもしれない。いや、あるかもしれない。それは私には分からないが、かなり厳しい部分もあるが素直に書いていきたいと思う。ひとつのストーリーは1500文字程度、月に2~3作を目標にしている。お付き合いいただける方はよろしくお願いします。
1作めに投稿予定の「弧を描く白い絵の具」(サンプル版)は無料でお読みいただけます。ご意見や感想などをお寄せいただければ幸いです。
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