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酒好き主婦のときどきホテル生活vol.13

vol.13 大人の事情

梅雨の中休み的な5月中旬
[ HOTEL  THE BOLY OSAKA ]

今回の逃避先

前回が4月中旬だったからぁほぼ2ヶ月ぶりになる。
理由はゴールデンウィークはどこも混んでいるし宿泊費は高いし、私にとっていいことは何もないので諦めていたのだけど、ゴールデンウィークが終わったら空いてくるかと思ったら全国旅行支援の期間が延長になって空くどころか一層混んでいたように思う。
ようやく少しマシになってきたかなと思ってやってきました。

このホテルは全室合わせても14室しかない。
古いビルをリノベーションして作られたホテル。
ホームページを見ていたら、昔住んでいたニューヨークのアパートメントと内装がよく似ていて、わぁ〜懐かしいと思ってここに決めた。
時々懐古趣味に走るのは年をとった証拠なのだと思う。それは正直認める。「あの時はよかったな」的な現実逃避の典型的なやつだと思ってもらっていいですとも。はい。

15時チェックイン。
ファミリーで来てらした外国のお客さんが先にチェックイン手続きされていて、その方たちが済むまでロビーにあるバーで時間を潰す。
バーのソファでそのファミリーの子供たちがボードゲームを広げて遊んでいるので私も一緒になってキャッキャと遊ぶ。

この星のマークは至る所にある

壁のアートなどはオーナーの趣味なのかしら…アートの良し悪しは私には知識不足でわからないが、こういうのってパッと見た瞬間にその人がどう感じるかが問題。高いものがいいとか安いものはダメとかいう問題ではないような気がする。じっくりと拝見させてもらう。

10分ほど待ってチェックイン終了。
今回は『キタハマアトリエ』という部屋。

妙に落ち着く仄暗い部屋

入ってびっくり。やっぱり似てるわ。昔のことをいろいろ思い出しながら部屋内をチェックする。
荷物を整理して、向かいにあるローソンにいろいろ買い出しに行く。ここはビジネス街なので歩いているのはビジネスマン&ウーマンが多い。そんな中能天気な格好の私がひょろひょろと歩く。
飲料とおつまみをあれこれ買った。
レジ係の女性が南米系の方ですごく美人さんでびっくりした。

今回のもろもろ

何かお気づきか?
そうなんだよ、お酒がないんだよ。
実は、今朝のことなんだけど、左の目の下から頬にかけて赤く腫れて発疹ができていて、痒いようなヒリヒリするような変な感覚があって、もしや帯状疱疹!と思ったのよ。ちょっと前に友人が顔に帯状疱疹ができて大変だったという話を聞いていてその時の症状と似てたから…病院行くか、ホテル行くかで迷ってホテルを選んでしまいましたってことです。今晩様子を見て明日悪化してればホテルから病院行こうと思ってたわけです。
今の顔は左だけ真っ赤なチークを塗ったような感じ。おてもやんみたい…
(おてもやん知らない方はすいません)
そんなこんなでお酒は飲まないほうがいいかなと思ったわけ。
何か体に異常がある時はやめたほうがいいよな。
昔は「胃癌になっても飲み続けてやるぞ」とちょっとアウトローな考えをしていたけどそんなバカな考えは年とともに薄れてやっぱりしっかり生きなければと真っ当な考えに変わってきている。
ってなわけでノンアルビールばっかりなのよ今回は。残念。

部屋のデスクの上に『イトカズさん、今日は天気が良いからルーフトップテラスで過ごすのにぴったりですよ』というスタッフからのメッセージが置いてあって、そうか...と思ってノンアルビールを持ってルーフトップテラスに向かう。

暑いかもと思っていたけど涼しい。人もいないし、嬉しい。
しばらくここでぼんやりしていたが誰も来ない。そうだな、満室になっても14組しかいないから皆が押し寄せるってことはないだろう。チェックインしてから数時間経っているけど最初に会ったファミリー以外には誰にも会わない。ホテルのスタッフにもチェックインの時の人以外は会ってない。小さい規模のホテルってこういう利点があったのだな。
部屋へ戻る時にエレベーターじゃなくて階段を使った。このホテルの口コミで『階段部分を是非見てほしい』と書いてあったからなんだけど、無機質な内装にいろんなアート作品が飾られていた。
少し昔に流行ったアートばかりなのだけど、それがいいのかもと思う。現代アートはどこにでもあるもの。


大好きなミックジャガー様…


ホテルというより海外の古びたアパートメントみたいだわ。きっとそれがコンセプトなんだろうなぁ。わりと好き。
でも年配の方々はこういうの多分落ち着かないのだろうと思う。

部屋に戻って改めてお疲れ様です。

お疲れさまです

あぁ、ノンアルじゃ疲れは取れないなぁと思いながらテレビを見ながらのんびりする。
テレビでは中学生の整形問題をやっている。
中学3年生で高校進学と同時に整形手術をやる子が増えているのだそうだ。
『高校進学祝いは何がいい?」と娘に聞いたところ娘は「整形したいからそのお金が欲しい」という子が少なからずいるんだって。
そこで親は悩むわけよ。親にとってはお金の問題ではなく倫理観の問題なのよね。
親は「人間は外見じゃなく中身が大事なのよ」と真っ当な意見を娘に言うが、娘は「中身が同程度なら外見のいい方が優遇されるのよ」とこれもまた頷ける意見を言う。この親は仕方なく整形のお金を出してやり、目の二重手術をやるのだが、親の心配は整形がどんどんエスカレートしていくんじゃないかという不安を抱いている。案の定、娘にインタビューすると「高校に入ったらバイトしてお金貯めて今度は鼻を高くする」と言っている。
ふふ〜ん、私が中高生の時にはなかった話題だなと思う。
私が親ならなんて言うだろう…わからん。
身近で言うと、私の従姉妹が整形をしているだよね。彼女は若い頃からキャビンアテンダントになりたくて努力していたのだけど、目が腫れぼったい奥二重でそれをコンプレックスに思っていてキャビンアテンダントの試験を受ける前にそれをどうにかしたくて二重手術を実行したのだけど、身長が足りずに不合格になったんだよね。今はどうかわからないけど当時は身長制限があったみたい。当時の日本の航空会社はとにかく容姿端麗が暗黙のルールだったところがあるから…可哀想だったわ。
従姉妹のKちゃん今頃何をしているのだろう...と、ふと思う。

夜になるまでしばらく昼寝して、楽しみにしていた焼肉を食べにいく。
焼肉はひとりがいい。「これ焼けてるよ」とか「これを先に焼こうよ」などと余計なことを言われなくて自分勝手に焼けるから。

ここでもノンアルビール。ちょっとパンチに欠けるけど仕方ない。
(帯状疱疹かもしれないし…)という不安が頭をよぎる…けど焼肉はおいしかったぞ〜。
お腹いっぱいになって夜風に吹かれながらホテルに戻る。
最初は気がつかなかったけど、ホテルのエレベーターのドアがまたアート。
この街のことが書いてあって、最後に『多くの川がこの街を流れている良い滞在を…』的なことが書かれてあった。
「良い滞在してますとも」と独り言を言いながら乗り込む。

シャワーを浴びて、歯磨きをしておとなしく就寝。
酔ってないから皮肉にも何もかもスムーズ。



2日目
6時半起床。
問題の顔の腫れは?と鏡を覗く。
マシになってるやん。帯状疱疹じゃないっぽい。
お化粧をしてホテルの1階にあるカフェに朝ごはんを食べにいく。
誰もいなかった。
「お好きな席にどうぞ」と言われたので川沿いのソファに座る。

パンケーキフレッシュフルーツ添えをお願いする。

美味しい。
パンケーキなんて久しぶり。
昔っぽい薄いパンケーキがいい。
コーヒーをお代わりしながら完食。
帰るときにカウンターにお客さんがいた。知らなかった。いつの間に?

朝ごはんの後、ホテルの周りを散歩する。
急いで出勤する人、ゆっくり出勤する人、ジョッギングする人、階段に座ってぼんやりしている人、立ち止まってスマホを覗き込む人…さまざまな人がそこに存在していて、私も存在していて、何となく「私もしっかり生きなきゃ」と思う。最近死生観を考えることが多くて、中二病みたいに『人間はなんのために生きているのか?』などという未来永劫答えの出ないことを考えたりしている。でも、しっかり生きている人を見ると、私もしっかり生きようと思う。単純。
でも『単純さは身を助く…』と思うことにしよう。

部屋に帰ってから最後の1本のノンアルビールを飲む。
最近はこのノンアル『SAPPORO CRAFT IPA TYPE』が気に入っている。
しっかりクラフトビールのコクを感じられる。私のように事情でビールが飲めない方にはおすすめする。って思うがビールが飲めるならやっぱアルコール入りがいいに決まってるけど、事情よ、事情があったらね。

ふと外を見たら、向かいに旅館タイプのドーミーインがあるのに気がついた。いつか泊まろう。温泉が充実してるらしいから寒い時期がいいな。

さっ、帰ろう。

11時チェックアウト。
部屋番号の写真撮り忘れた。
代わりにN.Y時代の写真を…
あぁ、懐古趣味だわ。

good bye days


あとがき
今回も独りよがりのおしゃべりを読んでくださりありがとうございました。
2度目の酒なしホテル生活です。
生きていると大人の事情ってやつがいろいろあります。
顔の腫れのことですが、だんだん落ち着いてきて、今は蚊に刺された程度の赤みまで小さくなりました(最初は直径5センチほどあった)大騒ぎしましたが、帯状疱疹ではなかったようです。
もうすぐ夏ですね。
夏が大好きな方...おめでとう。
苦手な方...頑張りましょうね。
次回はガンガンお酒が飲めるように精進します。

尚、この記事はボイスレコーダーを再生しながらできるだけそのままの言葉で書いています。それによって変な言い回しなどがあるかと思いますが、ご了承ください。
それと、このシリーズはホテルの紹介やお酒の紹介をするのが目的の記事ではないため、ホテルの感想及びお酒の感想などは私の主観によるものです。
詳しく書かないのもそのためで、そこのところはご察しください。

それじゃ、また次回。

イトカズ





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イトカズ
読んでいただきありがとうございます。 書くこと、読むこと、考えること... これからも精進します。