心が揺らぐと言葉が彷徨う
うすのろ日記 2024.10.13(日) to wander around
ようやく、寝る時に夏の肌掛け布団を掛けて寝るようになった。
夏の間はそれらは蹴飛ばされてベッドの隅に追いやられていた。
あるいは、床に落ちていたこともある。
そういうわけで、私の場合まだどっぷり秋に浸かっているわけではない。
先日、同じマンションに住む年配のご婦人(名前は知らない)にエレベーターの中で突然話しかけられた。
「あなた、お身体大丈夫?」
「はっ?はい、大丈夫です」
「私、今年の夏は何度死ぬかと思いましたよ。暑くて、暑くて」
「そうですね、異常な暑さでしたもんね」
「あなたも今は大丈夫でしょうけど、これからお気をつけなさいね」
そう言って11階でささっと降りて行かれた。
その後ろ姿に「お気遣いありがとうございます」と、声をかけた。
お顔は存じ上げていたけど、こうやって会話をするのは初めてだった。
あまり親しくない私に話しかけるほど、彼女の中でこのことは『どうしても誰かに訴えたいこと』のひとつだったのだろうと思う。
昼間はまだ大阪市内は30度ほどある。
彼女はまた死ぬ思いをするかもしれない…
*
私の喘息の咳は治った。
夜中の咳もまったくなくなった。
ものすごい吸引力を必要とする薬『レルベア』のおかげである。
この薬の難点は、さっきも書いたが吸引力がいるということ。
病院で練習をさせれられて、私は2回練習して合格点をもらったのだが、もっと年配の方は吸うだけで目眩を起こして意識が飛んでしまうのではないだろうか...と余計な心配をしている。
吸った後、数秒間息を止めなければならないというのもなんだか大変だ。
でも、そのおかげで今は無駄に元気に過ごせているので文句は言うまい。
ありがたく今日も吸引頑張っている。
それには反して、私の心の方は少々揺らいでいる。
いろいろ悩みがあるのだ。
若い時の溌剌とした心の揺らぎではなく、ある程度の損得勘定が働いた揺らぎである。
素直に自分の意思をはっきりと自分自身に言い渡すべきなのだが、心の片隅で「それはちょっとなぁ」「それやって何の得になるのよ」とか言っている自分がいる。それゆえ言葉が彷徨っているのかわかる。
悩み多い方がいい(選択肢が多いということだから)とよく言われるが、悩みたくないわ。誰かに「こうしなさい」と断言してほしいのだが、誰も断言してくれない。そりゃそうだ、誰も他人の人生の責任を取りたくないもの。