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びっくりぎょうてん、なりけり

2024.7.29 (月) at the hotel


甚大な快適さと、多少の不自由さを持ってホテル生活を続けている。
とはいえ『酒好き主婦のときどきホテル生活』のような能天気さがまったくないのが残念であるが。
夫のコロナの症状は、もう平熱に戻って普通に動けているようだが、会社から今日までは休んでと言われているらしく、今日はのんびり家にいるらしい。ちょっと様子を見て後2日ほど別居生活をして帰ろうかと思う。
とはいえ、ホテル生活もなかなか捨てがたいというのが正直なところだ。

今日は休演日だ。
かと言って、外に出るのは憚られる。暑すぎる。
38度の予報が出ている。
テレビでよく言われている『危険な暑さ』『命を守る行動を』と言うのはあながち大袈裟な表現でもない。
ゆっくりビールでも飲みながらオリンピックでも見ているのが正解かもしれない。そうしよう。
VTRで阿部詩選手が負けて大泣きしているシーンが繰り返し流されている。
それを見てこのシーンは以前どこかで見たことあるなと思った。
いつだったかな?と記憶を辿っていくと思い出した。
2019年の柔道グランドスラム大阪大会の時だった。
私は柔道好きの友人に誘われてその会場にいた。そこに阿部兄妹も参加していて、阿部詩選手はそこで負けてその会場でも大泣きしていたのだ。
モニターにその様子が映し出されて「可愛らしい子だな」と思っていた。
今回の彼女もあの時と同じだ。年月は経っているけど可愛らしいままだ。
柔道選手に可愛らしいとは失礼かもしれないが、感情を素直にあれだけ出せるのは本当に羨ましい。
私は何かの勝負で負けても泣けないわ。
たぶん泣けない。
神経が図太くなるとはこういうことか…
そんなことを思いながらテレビを見ていた。

テレビに飽きると、寝っ転がって本を読む。
今読んでいる本が昭和40年代のことが書かれている本で、
『今日の暑さ、31.9度。真夏のようだ』と書いてあった。
そうか、この頃は31.9度が最高潮の暑さだったんだなと思う。
今は35度は当たり前で、ひょっとしたら40度に達するかという具合だ。
そういえば私が小学生の頃、夏休みの宿題に絵日記があったが、そこにその日の気温を書いていた。ある日33度になったことがあり、その日の日記は
『今日は気温が33度になった。びっくりぎょうてん』と書いた記憶がある。
子供の頃の記憶というのは変だなと思う。もっと楽しい夏休みの思い出もあっただろうに、こういうニッチな記憶だけを覚えている。
たぶんこの記憶はおばあちゃんになっても死ぬ間際でも忘れないのだろうなと思う。

今日1日が静かな日であればいいな。


お疲れさまです






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イトカズ
読んでいただきありがとうございます。 書くこと、読むこと、考えること... これからも精進します。