眉毛のない男と恋をする
一歩進むごとに、過去の一歩が失くなっていく。
いつかこの場所もゼロになってしまうのだろう。
『霜柱を踏みながら 12』
私は17才の誕生日を迎えていた。高校生なった時から17才ってなんとなく特別な年齢のような気がしていた。16にも18にもないキラキラに少しヌメリやコクを足したような特別さがあるように思っていた。キラキラ感だけじゃなくそのプラスアルファが欲しくて早く17才になりたかった。なぜそんなふうに思っていたのだろうか...流行りの歌謡曲には「17才」という言葉ががよく使