![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/144490229/rectangle_large_type_2_42fad52b01b0ae544258d56e7df6b4d9.jpg?width=1200)
音楽教室講師兼療育セラピストの徒然
こんばんは。おつかれさまです。
今日も1日がんばって生きましたね。
そして初めまして。
田舎の小さな街でバイオリン講師をしつつ児童発達支援施設でABAの療育セラピストもしているBeeです。
これまでの経験を何かの形に残したくて徒然なるままに書き起こします。
子育てのこと、音楽のこと、音楽教室のこと、バイオリンのこと、何か気になるキーワードがありましたらご一読ください😊
小さな町の小さなバイオリン教室
地方都市の一軒家で教室をして16年。延べ人数で…何人くらい見てきたんだろう…常時20〜25人くらいの生徒さんが通って来られています。年齢も職業も色々。下は3歳から上は60代…70代の方がいたこともありますね(孫の世話が忙しくて…とフェードアウトされましたが)
ほとんどの方がバイオリンを初めて触る人ばかり。
加えて本当に陸の孤島のような地方都市なので文化的イベントが少ない。プロオケのコンサートとかもなかなか聴けない。ライブもなかなかこっちまできてくれない。
そんな環境の中でのんびり楽しくバイオリン🎻
私のモットーは「できた!を積み重ねて人生のお供に音楽を」です。
少しずつ少しずつ積み重ねることは大人になってからでもできるんです。
実際、生徒さんの半分は大人です。
しかも大人になってから始めた人ばかり。
30代、40代、50代で初めてバイオリンを触った人ばかりです。
理由はいろいろ。
ボケ防止のために、とか、子供の頃からの憧れで、とか、老後の趣味のための準備、とか笑
始める年齢は違えども、発表会を重ねるうちにみんなだんだん顔見知りになって仲良しさんができて、年2回の発表会がとってもアットホームな雰囲気でできるようになりました。
レッスンのコツは「無理なく楽しく」
①導入
子どもと大人ではレッスンに対する熱量は全く違います。
小さな子ほど親の意思が大きい。本人はそこまでバイオリンに興味がないことがほとんど。
大人は自分の希望で始めるので基本的に熱心。楽器も買うし、お金も自分で払うし。
どっちが大変て…そんなの子どもに決まってる。
だってまず興味を持たせるところから始めないといけないんです。
私が昔習っていた先生はすぐに楽器を持たせて弾く練習に入ってたと思うんだけど、今の子達、なかなかそれだとうまくいかない。
楽器を目の前に広げてもちらっと見る程度。他に興味があること(YouTubeとかゲームとか)が強すぎてこっちに興味が向かないんです。それどころか「ねー、早くスマホ出して!」ってなる子もいます。
そこで無理やり立たせて楽器を持たせてもなんの意味もないしきっと気分はマイナスになってしまう。
なので私はまずは指で弾いて音を出して見せます。それでチラッとでもこっちを向けば御の字。
そこでチラッと流行りの曲のフレーズを弾いて聴かせたり、園で歌ってる歌を弾いて聴かせたり。
それでも食いつかない子はまずは楽器を後回し。
何をするかと言えば、スティックのプットイン。
DAISOで売ってるグルーガンのグルースティックにキラキラのテープを貼ったものを10本程度用意し、同じくDAISOで帰るドレッシングシェイカーに一本ずつ入れていきます。
たったそれだけ。
そんな単純で、見ただけで「できる!」って思えることになら子どもは食いつきます。
まずはどんな持ち方でもスティックを1本ずつ渡して入れるだけでOK。めちゃくちゃ褒めちぎります。
次は右手でやる。その次は右手を狐の形にして3本の指で挟むようにして…というふうにすると、弓を持つ手の導入につながります。
ここまで食いついてくれたら十分。
持ったやりたい!っていうところでレッスンを切り上げます。
上手だったね!もっとやりたかったねー!また次来た時にやろうね!
右手はこの繰り返し。
じゃあ左手は…?
小さい子ほど、指の分化ができていない子が多いです。
そんな歳の子にいきなり楽器を持って指を一本ずつ動かせなんてそりゃあ無理な話です。
そこで出すのは。
ドレッシングシェイカーと、フェルトボール(シェイカーの口に入る大きさのもの)です。
1つ手のひらに握らせて、左手だけでそれを指先まで送ってシェイカーに入れる。
これができない子に楽器を弾かせるのは至難の業でしょう。
1個ができたら今度は2個、3個…と手のひらに握る数を増やすと難易度が上がります。
楽器に興味を持てない子にはこういう指先の運動を兼ねて楽器を持つ体の準備から始めます。
それともう一つ、視覚的な見通しも有効。
小さい子にとって30分は途方もなく長い時間。
いつまで続くの?ずっとこれやるの?なんで?って頭の中は?でいっぱい。
それをわかりやすく整理して伝えるのはスケジュール。
私はマグネットにして、譜面台にペタペタ貼っています。
上から順番に
あいさつ
ゆみのたいそう
ゆびのたいそう
りずむ
ぬりえ
etc
ごあいさつ
など、レッスンの内容を大まかに区切ってわかりやすい言葉にします。あんまり具体的に細かすぎると融通が効かなくなるのでざっくり。
終わるたびに褒めちぎりながらマグネットを外していく。
これだけでもびっくりするほど落ち着いてレッスンを受けられる子はたくさんいます。
小さい子の最初のレッスンで何をしたらいいかわからない…という方はこういうものを取り入れてみられてはいかがでしょう?
長くなってしまったので、大人のレッスンのお話はまた今度。
以上、Beeでした🐝
次回は「療育セラピストのお仕事」
「バイオリンと療育の絶妙なコラボレーション」
などを予定しています。