【街は私の美術館】秘密にしたい代々木上原のリトル中東〜前半〜
ふらっと散歩していて巡り会ったお店。
友達におすすめされて見つけたお店。
Instagramで話題のお店。
世の中に何万、もしかしたら、何億個とあるお店の中で、なんでこのお店が輝いて見えるのかな。
それは、きっとそのお店独自のこだわりがあるから。
空間づくりだったり、料理に込められた思いだったり。
その全てが芸術だと思う。
美術館には昔の絵とか、銅像とかが飾られているけど、小さなレストランやカフェに溢れる街は、私にとっての美術館。
そんなたくさんのアートの中でも、特に何か語りかけてくるもの。
それが、作品の創出者であるオーナーさんのこだわり。
【街は私の美術館】シリーズでは、私がinspireされた、そんな最近の特別なお店をお届けします。
今回は第1話。
1月に食べて以来、虜のとっておきのレストランをご紹介。
数ある美術館の中でも、私が特に好きな、代々木上原・八幡エリア。
昔ながらの日本の商店街を感じさせながらも、少しヨーロッパみたいなエレメントを備え兼ねる、そんなユニークなこの街には、オーナーこだわりのお店がたくさんある。
平日の昼に、「おいしいから」と親友に連れられて入ったのが、
LA PITA DE MAISON CINQUANTECINQ
というお店。
中東料理のピタサンドで、有名なお店。
代々木上原の駅前なんだけど、なんか全く駅前感を感じさせない、不思議な空間。
小さな店内に入ると、右手にはキッチン。左手には木像の階段が。
慣れないけど、なんかすごく心地の良い香りを満喫しながら階段を上がると、そこには、カウンターとテーブルが。
常連さんと店員さんが楽しそうにバー越しに喋る中、私たちは奥にあるテーブル席へ。
正直、ピタはパサパサしていて好きではないから、ファラフェルのプレートにしようかな。
そう思って、オーダーすると、ファラフェルのサラダはその日はおやすみだった。
どうしよう。
そんなこんな考えているうちに、友達はチキンのピタサンドをオーダー。
すると、店員さんが「ピタサンドの種類どちらにしますか?」と。
友達は、天然酵母のピタをオーダーした。
「天然酵母があるの?!」
天然酵母のパンが大好きな私にその言葉が刺さり、私もファラフェルのピタサンドをオーダーすることに。
お腹を空かせてピタを楽しみに待ちながら、友達と話したり、どことなく中東の雰囲気を感じさせる店内を楽しんだり。
そんなこんなをしているうちに、目の前にはピタが。
テーブルの上の三角の置き場に置かれたピタからは、ファラフェルとグリル野菜が今にも溢れてでてしまいそうなくらい詰まっている。
すでに私のピタへの先入観を変えてくる、何かが違うピタサンド。
一口食べると、それはもう全く違う世界。
パサパサとは程遠い、もちもちの生地。
そこに丁寧にグリルされたカラフルな野菜と、手のこみ用が伝わってくるクリスピーなファラフェル。
机の上に置いてある、2種類のソースをつけると、それまた絶品。
一つはちょっと辛い、ハリッサソース。
もう一つは、ハーブ系の香りを楽しむソース。
お腹はいっぱいなのに、いくらでも食べれそうなくらい、ただただ幸せな時間と空間。
帰るのが嫌になるくらい、人を留める魅力のあるレストラン。
今度は夜にも来たいな。
続く