これからの世代との思いがけない交流
2024年6月、一通のメールが舞い込みました。
仕事をしているとよく目にする「株式会社〇〇の…」ではなく「高等学校」「ボランティア団体」の文字。
あら、めずらしい!と読み進めると「4月のEarth Day TokyoのイベントでBee Eco Wraps Japanのブースを見て、インタビューさせてもらえないか」といった内容。
これが「女子聖学院中学校高等学校 ボランティア団体 ecomame」さんとの交流の始まりでした。
メールは現在高校1年生の生徒さんから。
「自分たちに何かできることがあるならやりたい」を合言葉に活動しているボランティア団体 ecomameに所属されていて、毎年Earth Day Tokyoで出会った企業等と繋がり、ボランティアを通して社会問題に向き合うことを目的とし日々活動されているのだそうです。
活動報告(一部)のリンクも記載されていたのでこちらにも共有します
(「今週の女子聖」のカテゴリから【ecomame】を探せます):
ゴミ拾い活動報告
フードバンク報告
ボランティア訪問
(子ども食堂でのボランティア活動、校内でフードバンクを実施、文化祭では小児がん支援をテーマにした催しとNPO法人への寄付を目的にレモネード販売、などなど活動も様々)
そんなインタビューオファーをもらったならぜひお願いしたい!ということで、7月に来社いただくことになりました。
インタビュー当日
普段、仕事中に学生とお話する機会がほとんどないのでちょっとソワソワ、ワクワク。
この日は雨でしたが、元気(少し緊張した面持ちで)にいらっしゃいました。顧問の先生を含め、8名!なんとかテーブルを囲い、オーストラリア在住のスタッフとZoomを繋ぎ、インタビュー開始です。
事前に質問内容を決めていただいていたようで、スムーズに話しが進みます。
オーストラリア産のBee Eco Wrapを日本で販売するようになったきっかけ、オーストラリアのごみ事情や環境に対する意識、これまでの試練や今感じている課題、今後どんなことをしていきたいか、など内容の詰まったインタビューとなりました。
私たちの話を本当に真剣に、メモを取りながら聞いてくださっている姿が印象的でした。気になったことなども質問してくださったり、逆にこちらから気になったことをお伺いしたり。
色々な話に花が咲き、結局予定時間を大幅にオーバーしてその日は終了となりました。
終わり頃には来た時よりも和らいだ表情で帰られたので私も一安心。
初々しさの中にも「知りたい」「何かしたい」と感じさせるパワーをもらった日となりました。
学校でビーエコ販売?!
そんなインタビューが終わってしばらくした9月のある日。
再度ecomameさんからメールが届きました。
なんと「女子聖学院で開催される記念祭(文化祭)にてビーエコのみつろうラップを販売したい」という内容!
実は以前のインタビューの際、11月に文化祭があるのでそこで何か繋がることはできないか、というご提案があったのです。普段関わることが少ない学生さんたちと何かできるのは私たちとしても嬉しいことなので、二つ返事で「ぜひ!」とご連絡
し、トントンと話が進みます。
販売内容はすべてecomameさんに検討してもらうことに。
それを見て必要ならアドバイスさせてもらおうかな、まずは皆さんにチャレンジしてもらおう、と勝手に親心(笑)
でしたがそんな必要などいらず、私たちは納品用の商品を準備するだけで、しっかりと内容も決めていただきました。
女子聖学院記念祭の初日
とてもありがたいことに記念祭にご招待いただいたので、せっかくの機会!ということで訪問させてもらうことに。
着いてみるとかなり大きな校舎で、天井の高い洋風の玄関ホールで受付係の生徒さんが迎えてくれました。初日の割と早い時間の訪問だったのですが、すでに来場者も多く賑わっていました。
もらったパンフレットには様々なブース(教室)内容。まずはecomameさんを探そうと地図を片手に目指します。
校舎4階にあったecomameさんの教室に入ってみると、これまでやり取りをしてくれた高校1年生の生徒さん、当時中学3年生で団体の立ち上げに声を上げ、現在は高校3年生の初期メンバーの生徒さん、ecomameメンバー数名と顧問の先生が温かく歓迎してくださいました。
壁と窓にはビーエコに関する展示物と商品がずらり。その他に、みつろうラップ作り体験、LOOBというフィリピン青少年活動をしているNGO団体に関する展示物、その活動の1つでペーパービーズを使ったブレスレット作りの催しがありました。
また、これまでの活動記録やスピーチコンテストの動画がの展示などもあったり。
どれもメンバーの皆さんが調べて、足を運んで、繋がった活動内容となっていて、自らの言葉で表現してありました。
ecomameの始まり&活動の環
初期メンバーの生徒さんともお話させてもらう機会があったので、聞いちゃいました。
「どうして、どうやってこの団体を始めることになったの?」と。
ことの始まりは彼女が中学生だったとき、「戦争と平和を考える」という授業の一環でSDGsに関する話があった時のこと。(女子聖学院は1年に一度、その日を設けているそう)
その日の最後に書かれた数々の感想には「自分にも何かできるのでは。できることがあればしたい。」の文字が。
それを見た顧問の先生が「皆の想いを掲示板に貼ってメンバーを募ってみよう!」というのがきっかけとなりecomameが始まった、という経緯を丁寧に教えてもらいました。
何かやりたい、と実際に集まってやってみる。
この一歩は中々踏み出せないところです。
まずは学校周辺のゴミ拾いなど自分たちが動いてみる。
次は学校を巻き込んでみる。
今度は外部の人間も呼び込んでみる。
そうやって活動の幅も人も広げているというのは本当に素晴らしいことです。
色々な環を広げる方法と感覚を学生のうちから経験できるのはきっと自身にも繋がるはずだと感じました。
活動が周りも巻き込む
せっかくなので!とご案内されペーパービーズのブレスレット作りも参加させてもらいました。
その間も生徒さんや来場者が出たり入ったり。皆さん、熱心にビーエコの説明をしてくださっていました。
ビーエコの納品数はそこまで多くなかったのはありますが、私が到着してすぐに1枚売れ、ビーズブレスレットを作ってる間に「ビーエコ完売しちゃいそうです!」と先生からご報告が…
まだ初日10:30頃です(笑)
これは私の予想ですが、日頃からSDGsやボランティアに関する活動を学校全体で行っていて、さらにemomameさんの活動も追い風となり、イベントや生徒さんを通してきっと保護者も普段から意識することが多いのかもしれません。
それがビーエコに興味を持ってくれることに繋がっているのではと感じました。
時間の関係で他の教室は泣く泣く早歩きで様子見するのみになってしまいましたが、各部活動などの展示や、クラスの手作りカフェ、SDGsに関するプレゼン、コンサートホールでの演奏など盛りだくさんでした。
あいにくの雨&あっという間の滞在でしたが、自分たちで作り上げた青春キラキラの楽しい時間を垣間見させてもらうという、貴重な時間となりました。
交流を通して感じたこと
ほんの少しの交流となりましたが、彼らの活動が周りに良い影響を与えているということが見て取れました。
学業を軸としながらボランティア同好会の活動だけでもきっと大忙しなはずですが、そこに普段渡り合うことのない企業の人間とのやり取りが追加され、それでもこなしているのは本当に凄いこと…。
何より、彼らが自ら「何ができるか」を考え、調べて、行動に移す。
「こんな世界がある」という発見と、「これができる」という達成経験を、今後の新たな出会いと挑戦に繋げていってもらいたい、と強く思います。
ビーエコが関われたことによって、生産者のマットが願う「誰もがこの美しい世界で生きていってもらいたい」という想いをお伝えできていたら幸いです。
陰ながら、今後もecomameさんの活動を応援&期待していきたいと思います。
余談
今回の訪問で驚いたことといえば、学校設備の凄さもありました…!階段や教室に木材が使用され暖かみのある空間を作っていて、正面玄関もどこかのホールのようで…
そしてトイレがデパートのような造りでした。
↑トイレに関しては生徒さんも誇りに思うことの1つらしいです(パンフレットに載ってました笑)
もう一つ余談:
事後報告をいただき、初日の終わりには商品の在庫が3枚となり、なんと2日目の午前中には完売し、買えずに残念がられていたお客さまもたくさんいました。というご連絡をもらいました。
まさかそんなに早く完売してしまうとは…
とっても嬉しいご報告でした!