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Spectrum Tokyo Festival 2024 DAY2に行ってきましたレポート

こんにちは!デザイナーのびーむです。
12月8日の日曜日にSpectrum Tokyo Festival 2024に参加してきました!

印象に残ったセッションと懇親会を通して考えたことや感想について、レポートを書いていきます!


成長する組織のナレッジベースのつくりかた:知識基盤のデザインとメタデザイン

登壇者

埴生 孝慈さん
株式会社スタディスト プロダクトデザイナー/Product Ops Lead

概要

組織のナレッジベースの立ち上げと改善点についてのお話

感想・考えたこと

「作って終わらせない」ことの大切さを実感したセッションでした。
スタディストさんではナレッジベースの完成後、ナレッジベースの管理者だけではなくメンバーやチームも一緒になって改善に取り組んでいました。

一旦完成したものを更新せずに何ヶ月も何年も使ってしまうと、組織体制が変わったタイミングで合わなくなったり、適切な状態で使えなくなってしまうので、定期的にアップデートしていくことはとても大切だと考えました。

また、セッションで紹介されていたナレッジベース完成後の改善のサイクルは、社内で運用しているシステムにも取り入れていけそうだと感じました。
今回学んだ内容をもとに、運用方法をチームで相談して実践していきます。

デザイン品質を諦めないために:スクラムで見つけたリソースコントロールの形

登壇者

長瀧 彩花さん
株式会社mikan デザイナー

概要

デザイン品質とスピードを諦めないためにはどうしたら良いか?
実際に社内で取り組んでいた「見積もり制度上げ」についてのお話

感想・考えたこと

今回一番気になっていたセッションです。
現在、デザインのタスクをスプリントで管理しているのですが、タスクを登録したり整理している時に「他の会社ではどんな感じでタスクを管理しているんだろう?」と考えることが多々ありました。

なので、より多くのことが学べるよう、事前にタスク管理について自分なりに調べた上でセッションに参加しました。

結論から言うとタスクは施策中のものが8割、施策外のものが2割といった比率で進めていくのが良いとのことでした。

私は今まで施策中のタスクで10割を使い、早く終わったら施策外のものに着手するという形で取り組んでいたため、最初から施策外のタスクを予定に入れることに驚きました。

施策外のタスクを予定に入れることで、施策中のタスクを進めつつも自分が他にやりたかったタスクを進めることが可能になるので、これは早速今週からの計画で取り入れていきたいと考えました。

タスク管理をどうしていくべきか考えていた私にとっては、まさに「目から鱗」なセッションでした。

多様なユーザーの「使える」を実現するデザイン

登壇者

坂巻 舞羽さん
株式会社SmartHR アクセシビリティスペシャリスト

概要

外国人、障がい者、高齢者のアクセシビリティの壁をどう解決していくか
SmartHRで工夫した事例の紹介

感想・考えたこと

外国人の方が日本のサービスを使う際に、言語の切り替え機能があればアクセシビリティの課題を解決できると考えていましたが、実際はそうではない現状があることを知りました。

年末調整をSmartHR上で行う場合、手順や内容を母国語で表示していても、そもそも年末調整とは何かを知っていなければ理解や操作ができなくなってしまうとお聞きしたため、問題は言語ではなくもっと根本的な部分にあったことに気づかされました。

SmartHRさんはこういった課題を解決するために「やさしい日本語」というものを作成していました。
「やさしい日本語」は、「土足厳禁」と表記したいところを「靴を脱いでください」のように表現を変えてユーザーに伝え、言語の難しさを解消しようという取り組みです。

私たちが普段何気なく使っている言葉も、外国人の人たちからしたら難解に感じる言葉が多くあることを認識しました。
言語切り替え機能を実装する時には、翻訳したことで逆にわかりにくくなっている語彙がないかも含めて考えなければならないと強く感じました。

現在、私が関わっているプロジェクトでもそういった課題がないか、もう一度確認していきたいと考えます。

日本の体験デザインは世界に通用するのか?敗北なのか?:バイアスを超えた視点で捉える体験デザイン

登壇者

河野 道成さん
ネオマデザイン株式会社 代表取締役, 体験価値クリエイター

概要

「情報が多い」とされる日本のデザインは敗北なのか?
駅や映画の広告ポスター、テレビのリモコンなどから日本と海外のデザインを比較し、違いを明らかにしていく

感想・考えたこと

日本と海外のデザインで、重視しているポイントの違いを理解できたセッションでした。
東京駅や新宿駅のように規模が大きい駅の場合、各路線や出口の案内が大量にあって情報量も多いですが、海外の駅(ベルギーのアントワープ中央駅)では、そういった案内はなくお手洗いの場所のみ案内板で示してシンプルでした。

このようなデザインの差は、日本では駅を利用する人たちがいかに情報を楽に手に入れられるかを重視しており、海外では個人の利便性より歴史やアート性を重視しているからとのことでした。

そういった背景があると知ってからは、日本と海外で重視している事柄が違うのであれば、お話にもあった通りデザインの優劣は存在しないと考えます。
どちらが優れているかよりも、それぞれで重視している事柄を適切にユーザーに体験として届けられているかの方が大切だと感じました。

デザイナーとイラストレーターの境界線

登壇者

Hama-Houseさん
フリーランス イラストレーター・アニメーター

概要

非常口のマークの人はデザインなのか?イラストなのか?
デザイナーとイラストレーターの間に存在する「グラデーション」についてのお話

感想・考えたこと

私も業務でイラストを描いていて、その際に「自分が今やっていることってデザインなのか?イラストなのか?それともデザインのイラストなのか?」と考えることが多々あったため、興味を持っていたセッションでした。

気になる「デザイナー」と「イラストレーター」の境界線ですが、これは明確には決まっていないというのが答えでした。

セッションでは非常口のマークを例に挙げ、ピクトグラムの状態から服や帽子を被った人物のイラストに変化していく様子を並べ、デザインとイラストのグラデーションを表現されていました。
そして、その過程でどこからがデザインでどこからイラストになるかといった定義はないので、「デザイナー」と「イラストレーター」は明確に分ける必要はないとのことでした。

自分の中で無意識に「デザイナー」と「イラストレーター」の境目を探そうとしていたので、そもそもそんな境界線がなかったことに驚きました。
固く考えすぎずに、デザインもイラストもどっちも自分の思うようにやっていこうという気持ちになったセッションでした。

懇親会の感想・考えたこと

セッションの後は懇親会に参加しました。次の日が仕事なので眠くなってしまわないようお酒は飲まなかったのですが、賑やかな雰囲気の中で美味しいご飯を食べてとても楽しく過ごせました。

懇親会ではエンジニアの人たちともお話ししました。その際に、専門外の領域であってもセッションや懇親会に参加して、デザインを学んでいるのはとても素晴らしいと感じました。

私はデザイン系のイベントに参加することはあっても、技術系のイベントには参加していなかったため、「自分も見習っていかないと…!」と考えさせられました。

色々な人とお話しして、上記のような刺激や学びを得ることができて本当に良かったです。

全体を通しての感想・考えたこと

今回初めてSpectrum Tokyo Festivalに参加したのですが、会場はお祭りのような雰囲気で常に賑わっていて楽しかったです。

イベント会場は日本語に加えて、英語や他の国の言語も聞こえてきてグローバルな印象を受けました。(来年参加する時は英語でもコミュニケーションがとれるよう、スピーキングとリスニングの学習も続けていきます…!)

そして、セッションはどれも学びとなった内容で、今後の業務や自分の活動に活かしていきたいものばかりでした。
次は今回学んだ内容を具体的な行動に移していきます。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

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