#120_【大人の社会科見学】たばこと塩の博物館
少し前の話ですが、厳原で日本専売公社の境界標を見つけ、ニヤけておりましたf^_^;)。
厳原の昭和の地図がなかなか出てこず、いまは少しやきもきしている感じなのですが、茨城に行く道すがら、たばこと塩の博物館があるのに気付き、寄り道しました。
結論からいいますと、対馬の専売公社に関する情報は何もありませんでしたが(苦笑)、博物館自体はそこそこ面白かったので、紹介します。
そもそも、なぜ「たばこ」と「塩」という組み合わせ?
私が小学生の頃、3公社が相次いで民営化されました。
そのうちのひとつが日本専売公社で、主に「たばこ」と「塩」を国家的事業として扱っていました。
たばこは「税金をガッツリ取るためだろう」というイメージが湧いてきたものの、塩はどういう経緯で専売制になったのかまったく分かっていなかったのですが、端的にいいますと、塩は輸入してくるほうが品質が良く安価で手に入ったため、産業保護の観点から、国家的事業として製造、販売が行われるようになったそうです。
余談ですが、対馬市におけるたばこ税の税収は約2億9500万円(2022年度)だそうです。
なんで墨田区に?
私が子供の頃は、たばこと塩の博物館は渋谷の公園通りにあったと記憶していますが、2015年東京スカイツリーのおひざ元に引っ越してきました。
「スカイツリー景気を当て込んだのだろうか」と想像をしましたが、もともと業平に工場があったようで、現在もJTの東京支社や生産技術センターなどがあります。
塩について
日本は海に囲まれていますので、塩を作るのに大したコストはかからないと思っていましたが、実は岩塩などを採掘してくるほうが、海水から作るよりも手間がかからないのだとか。
そのようなわけで、いかに低コストで塩を作るかが国家の至上命題で、日本における製塩技術の変遷が展示されています。
現在では、イオン膜を利用して海水から濃い塩水をつくり、その後煮つめて塩の結晶をつくる製法が主流となっています。
日本が経済成長し、諸外国などから取引の自由化が求められるようになったことなどにより、専売公社が民営化され、1997年4月には塩の専売制が廃止されました。ある日突然「○○の塩」というのが雨後の竹の子のように現れたのは、このような経緯があったということです。
対馬の塩職人はかなりの塩オタクですので、これで少しは塩の話がまともにできるようになれれば、と思っていますf^_^;)。
たばこについて
中に入ると、たばこにまつわる歴史や、キセルやパイプなど、様々な喫煙具が展示されています。
正直なところ、きれいに並べられている喫煙具を見ながら、
「だいたいやねえ、気取りすぎや」と感じるところがあり(゚∇゚;)☆\(-_-;)、もう少しパンチが利いた内容がほしいと思っていたのですが、
最後の部屋に、いいのが展示されていました(o゚▽゚)o。
むかしから、酒とたばこの広告は洗練されていて、芸術作品といっても差し支えないくらいセンスが良いもの、面白いものが多いですが、戦時中や高度経済期のコピーを改めて眺めますと、違った意味で時代の勢いを感じます。
せっかくですので、少し拾ってみますと…
この味は闇のたばこで買えぬ味
タバコの空箱で飛行機献納
生活の句読点
今日も元気だタバコがうまい!
今の時代の価値観で見ますと、良くも悪くもぶっ飛んでおり、笑いを堪えるのが大変でしたf^_^;)。
そして、ポスターだけでなくこんなものも…。
さいごに、耳寄りな?情報
2月17日(土)から、「たばこ屋大百科」という特別展が予定されています。
最後の部屋の展示内容がツボにはまる方でしたら、間違いなく必見の内容だと予感します。
会期中には、学芸員さんによる講演会と、寄席も催されるそう。
参加のお申し込み方法は、往復ハガキになります。最近ネット申し込みで気軽にキャンセルする人が増えているからでしょうか、本気度が試されているようです…(゚∇゚;)☆\(-_-;)。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?