Z世代と考える「これからの社会価値」BE+Social NEXT #6
NECのブランドエクイティ・イニシアチブは、“Listen & Exchange”(市場の声に真摯に耳を傾け、それを企業価値に転換する)をテーマに活動しています。
本マガジン「BE+Social NEXT」では、Listen活動の一環として、これからの社会を担う次世代の価値観や意見に耳を傾けながら、「これからの時代に求められる社会的価値とは何か?」を考えていきます。
今回はKBCの皆さんとの3回目ワークショップであるビジネスアイデア発表会の様子を彼らにレポートしていただきました。
こんにちは。KBC20期メンバーの村山大です!
今回は10月15日に開催されましたNECとKBCの合同ワークショップについてレポーティングさせていただきます。
ビジネスアイデア発表会の参加レポート
今回のイベントでは、NECのアドバイスのもと具現化し、言語化してきた理想の社会や解決したい課題をもとに、KBCのメンバーが自分のビジネスアイデアを発表する場が設けられました。
KBCからは4チームが参加し、それぞれ以下のテーマでビジネスアイデアを発 表しました。
・アレルギーをテーマにしたアプリ開発
・高齢者雇用をテーマにした宅配食ビジネス
・下駄をテーマにしたアパレルブランドの立ち上げ
・富士山周域をWEB3を用いて再興するビジネス
私は「高齢者雇用の宅配食ビジネス」と「下駄のアパレルブランド」の発表に参加しました。発表を通して、自分一人では気づけなかった視点や改善点を、参加者の方々から多く指摘いただくことができ、本当に多くの学びを得ることができました。特に、アドバイザーとして来ていただいた起業家や新事業開発に取り組む方々、⻑年のコンサル経験者など、異なるバックグラウンドを持つ方々からの意見は大変参考になりました。
私たちのチームが提案したのは、「ばあばめし」という、高齢者が自分の得意な料理スキルを活かし、郷土料理を自宅で作って届ける宅配サービスです。このアイデアは、私の祖母が年金だけでは生活できず、経済的に困窮している現状から着想を得ました。祖母のように、働く意欲があっても体力的な理由から従来の職場で働けない高齢者が経済的に困らないために、私たちはこのサービスを通じて温かみある料理を届けるとともに、高齢者の雇用機会を作ることを目指しました。ただ、今回の発表でいただいたフィードバックの中で特に印象に残ったのは、「温もり」という概念が具体的にどう伝わるかをもっと考えるべきだという点でした。私たちの中では「温もり」というのはぼんやりとしたイメージでしか捉えておらず、それがどう顧客に伝わるか、どのようにサービスで具現化するかが不十分であると指摘されました。自分の甘さを痛感し、実際にビジネス経験のある方々だからこそ気づける視点だと感じました。
NECとの活動がKBCのビジネスアイデアに与えた影響
NECとの活動を通して、ビジネスアイデアに大きな影響を受ける場面が多くありましたが、中でも最も印象的だったのは「自分の信念を持ってビジネスを設定することの大切さ」を学んだことです。これまでの私は、アイデアを形にすることや、ビジネスモデルを構築することにばかり集中してしまい、「なぜそのビジネスに自分が取り組むべきなのか」「そのビジネスを通して、どんな価値を社会に届けたいのか」といった根本的な部分を深く考えられていませんでした。NECからのアドバイスにより、単に形を整えるだけではなく、自分の内面から湧き出る想いとビジネスを結びつけることがどれほど重要かを改めて理解しました。
NECとのセッションの中では、ビジネスを考える際に自己の価値観を再確認し、それを基盤にすることが強調されていました。自分が掲げるビジョンや使命が明確であれば、困難な状況に直面した際にも自分の信念に基づいて軸をぶらさずに進むことができ、より持続可能で力強いビジネスになるということを学びました。
それまでの自分は、ビジネスアイデアを企画する際に、社会的なニーズやビジネスとしての成立性を重視していたため、自分の価値観や理想の社会といった部分について深く掘り下げて考える機会がありませんでした。しかし、今回の発表会を経て、自分が本当に達成したい社会像や、そこに至るまでに解決すべき課題が明確になり、ビジネスに対する意識が「誰のために、何のために」というより根本的な部分へとシフトしました。
この活動の中で、私は自分が本当に目指したいのは「誰もが自分の可能性を活かし、笑顔で生きていける社会の実現」であることに気づきました。このビジョンをもとに、具体的なビジネスプランを考えるようになり、ビジネスの意義や目的がより鮮明になっていきました。
今後も、自分が目指す理想の社会像を探求し続け、ビジネスの中でどのようにその理想を実現できるのかを模索しながら、信念に基づいた事業創出を目指していきたいと思います。NECとの活動がもたらしたこの大きな学びを糧に、さらに成⻑を続けていきます。