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渡辺直美さんはパワフルで面白くて、真剣に生きている人だ

以前友人から渡辺直美さんのYouTubeが面白いよとおすすめされて、それからちょくちょく過去の生配信のアーカイブを見ている。

基本一人で2時間とか喋りっぱなしで、すごいパワフルだし笑えるし、一人で話してるだけなのに、こんなに明るい配信になるなんてすごいなと思っている。とにかく面白い。

今日たまたまYouTubeを開いたらちょうど生配信をやっていたので、初めて生でそのまま見た。

渡辺直美さんは4月から活動拠点をニューヨークに移すことを公表されていて、今日は国内で最後の配信になるとのことで今までの振り返りや今後の抱負を語るという回の予定でしたが、冒頭で少し東京オリンピック開会式の演出に関連する例の件についてコメントされていた。

例の件というのは、東京オリンピックの開会式の演出を担当していた責任者が、当時出演予定だった渡辺直美さんの容姿を揶揄するような演出案を考えチーム内で提案していたのが発覚した、という騒動。

せっかくの国内最後の生配信だったから本当はこんな話したくなかっただろうけど、注目も集めているしコメントせざるを得ない部分もあったようだ。

その騒動が報道されてから、渡辺さんは所属事務所を通じて正式にコメントを発表されていたけれど、私はわざわざ事務所を通じての発表をちょっと意外に思っていた。今日のその生配信で、その理由が分かった気がする。

渡辺さんはあの報道を受けて、「自分でどうしてもコメント発表したいと思った」「なんども書き直してコメントを考えた」と語っていた。自身のSNSで発表するのではなく事務所を通じて発表した理由は「(自分が誇りを持ってやってきた)これまでの活動の記録の中に残したくなかったから」だそうだ。

笑いに変えることはできなかったんだと思う。笑いに変えて、受け流すことは、どうしてもできなかったんだと。

芸人さんにとって、深刻なメッセージを発信することは必ずしもプラスではない。ネガティブなイメージがつくかもしれず、それはキャリアにとっては大きなリスクだろう。

そのリスクを背負ってまでメッセージを発信した理由は、自分のためだけでなく、生きづらさを抱えている全ての人たちのことを思ってのことだろうと思った。真剣な気持ちだ。

渡辺さんは怒っている、というより、傷ついているようだった。深く傷ついていて、思い出すと今でも「キュッとなる」と言っていたから、恐怖もあるだろう。

あの演出家の言動が、差別的だったか、侮辱的だったか、などの議論の前に、人をこんなに傷つけている時点で大いなる反省と思考回路の変更が必要だ。なぜこんなに簡単なことが分からない人が多いのだろう。

渡辺さんのコメントにあった通り、『それぞれの個性や考え方を尊重し、認め合える、楽しく豊かな世界になれる事』を私も祈りたい。

ニューヨークからもパワフルな生配信期待しています。


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