【SmartBank】ユーザーの本当の課題(=ペイン)をどう見つけるか
こちらの記事は、スマートバンク創業者CEO 堀井 翔太さんに
登壇していただいたビークラの研修内容の一部です。
あなたは今プロダクトをつくる、改善する、機能を足す、ことに何か課題を感じていますか?
「使ってもらえないプロダクトをつくっているかも…」と思ったことがありますか?
「使ってもらえない」理由は、以下の可能性があります。
そもそも、存在しないペインに向けたプロダクトをつくってしまっている
ユーザーのペインへの解像度が低く、ターゲットユーザーに刺さっていない
この記事では、
ユーザーの本当の課題(=ペイン)の見つけ方
についてご紹介していきます。
そもそも、ユーザーの「本当の課題」(ペイン)とは?
ユーザーの抱える課題は、潜在化していることが多く、表面化した課題に刺さるようにプロダクトやサービスを作っていても、実は「本当の課題」を解決できていないことがあります。
気をつけよう: 「俺が考えた最強のサービス」になっていないか
苦しい話ですが、自分たちがどんなに「革新的だ」と胸を張って開発したサービスでも、実際に世に出ると誰にも使ってもらえないということがあります。
完全につくり手の思い込みで「俺が考えた最強のサービス」を出しても、現実の誰かの問題を解決することはなく、頭の中にある架空のユーザーに対してプロダクトをつくる状態となります。その結果、実際に市場では「使われない」のです。
ユーザーの「本当の課題」(ペイン)を「知る」
まず「どういう状況で、どういうユーザーが、何の課題を解決するためにプロダクトを使うのか」について、なるべく解像度高く仮説を立ててみましょう。
次に、その仮説が本当に合っているのかを確かめるために、その課題を持っていそうなユーザー候補を探してひたすらインタビューし、解像度をさらに高めていきます。
ターゲットユーザー20人、30人とインタビューを重ねると、ユーザーが抱える深いペインと、自分たちが取るべきアプローチがだんだん明確にわかっていきます。
ユーザーが今実際に感じている悩みや課題(ペイン)を高い解像度でイメージして、プロダクトに落とし込んでいくことが「使われるプロダクト」を生み出すために重要です。
仮説の解像度を高めることが、ユーザー理解の鍵
では次に、あなたのユーザーがどのような「課題」に直面しているのかを考えてみましょう。「課題」というのは、特定のユーザーが、特定の状況に陥っていることにより引き起こされるものです。
「どういう状況で、どういうユーザーが、どういうペインを持っているのか」の仮説を持つことで、N1インタビューを通して効果的にユーザーの状況や気持ちを深掘りできるようになります。
その状況を解像度高く特定していくためのフレームワークを紹介します。
課題を定義する「ThinkN1シート」
「ThinkN1シート」というものをご存知ですか?スマートバンクでも使われている「ThinkN1シート」という課題定義のシートのことです。こちらを使って仮説を整理していきましょう。
誰が
どんなときに
何をしたくて
何によって実現できず
どんな代替手段で解決していることから
どんな課題があるのか
ターゲットユーザーと課題を想像し、言語化しましょう。
例えば、カップル間のお金の管理について仮説を立ててみると、こんな状況を思いつきます。
もちろん初めて仮説を立てた段階では、まだ想像にすぎません。
N1インタビューでユーザー本人に仮説を当ててみて、仮説が的を得ているものになっているのか、これまで取りこぼしていたユーザーインサイトは何か、を探っていく必要があります。
仮説を現在わかっている材料から、なるべく解像度高く立てる
→ N1インタビューを通し、仮説が正しい方向性かどうか見直す
→ 新たに得た気づきを反映して、仮説をブラッシュアップする
→ またN1インタビューを通して仮説をチェックする
… を繰り返すことで、ユーザーへの理解度をどんどん研ぎ澄ませていきます。
いかがでしたか?
「誰がユーザーなのか」を見極めることも重要ですが、一度想定をつけたら、そのユーザーの陥っている状況・課題を想像し、仮説として持ち、それをユーザーヒアリングによって、精度を高めていきましょう。
使われるプロダクトは「実際にユーザーの課題を解決するプロダクトである」ことが大前提です。
誰が、どんな時に、どんな理由で課題を感じているのか、明確にすることで、求められるプロダクトを作り、グロースへと向かっていきましょう。
こちらの内容はユーザーの深いペインを見出し「刺さる」toCサービスをつくるという研修コースの、Section1の一部を記事化してお届けいたしました。
登壇者は、
家計管理サービス「B/43(ビーヨンサン)」を運営するスマートバンク創業者CEO 堀井さん
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