09/11

何も聞きたくない。

衝動的にイヤホンを耳に刺す。
音楽アプリを起動させてプレイリストを再生する。
好きな音
好きな歌詞
それしか聴こえなくなる。
安堵していても怒鳴り声は耳に届く。
ひゅっ、と喉が細くなった気がした
呼吸がくるしい。
1番近くで鳴っている好きよりも少し遠くで鳴っている嫌いな音のほうが大きく聞こえた。
こわくて嫌だった。
今日は何が原因なんだろう
なんであんなにも声を張るんだろう
どうしてここまで不仲なんだろう
なんでぼくらが血縁者なんだろう
最低なことを言っている自覚はある。
ある、けど

こわい。

恐怖がぼくを包み込む。
幻覚なのか人影と虫、花のようなものが見える。
目を強く瞑って耳を塞いで
音楽の音量を限界まであげる。
それでも消えなくてきもちわるい。

いつからこんなのになってしまったのだろう。
なんでぼくはしにたいなんて思ったんだろう。
どうしてぼくは耳を塞いでいるんだろう。

答えは単純なものだとは思う。
でもわからない。
なんでだろう。

ぼくの正しいは周りの人の正しいとは異なる
貴方の正義はわたしにとって酷い独善かもしれない
わからないことだらけで怖くて
人生とかほんっとにめんどくさいと思ってしまう。

両親、兄貴
みんな嫌いでみんな血縁者なんて思えなくて、
思いたくなくて。

きっとそれも世界共通では無いのだと思う。
希死念慮と同じで、同じじゃない。

最早手遅れなのかもしれない。
つかれた

回らない頭で考えたってわからない。
わかれない。

一時的なぼくなんて要らない

愛ってなんだっけ
信頼ってなんだっけ
好も嫌もぐちゃぐちゃだ。

自己嫌悪に走る。
嘔き気がぼくを抱きしめる。
寒くて冷たい
まだ夏のはずなのに。

どろどろした何かがぼくを蝕む気がした

クエスチョンが飛び交う脳内に何を問うも返答も回答も帰ってこず溜まる一方。

あー、はやくしねれば

ぱっとおもう

何したいんだろう

息吸って吐いて繰り返して
また明日だ

脳内に響く音は永遠に途切れない。
こんな人間関係築いてみたかったなあなんて思う
叶いそうで叶わない夢

ああ
そういえば来週には誕生日なんだ

そっか

また1年死にそびれたんだ

もういいかな

支離滅裂
自我崩壊

曖昧

なにしてんだろーってなるだけ

耳塞いで
息止めて
むせて。

冷たい音が暖かく感じただけの日。