国際部#3: 「JRさんは、インドの「地役権」の考え方を知っていますか?」

みなさま、こんにちは。 今回は「JRさんは、インドの地役権の考え方を知っていますか?」について取り上げたいと思います。

そもそも「地役権」は、あまり聞きなれない言葉かもしれません。

「地役権」:一定の目的の範囲内で、他人の土地(承役地)を自分の土地(要役地)のために利用する物権のことをいいます。

問題は、この考えをインドに持っていくとどうなるかです。というのは、当方パキスタンで業務をした際にこの「地役権」で大変苦労しました。

恐らく、インドも同じはずでJRさんが苦しんでいるのでなないかと気が気ではありません。

もともと、パキスタンもインドも一つの国だったので「地役権」の考え方は同じだと思います。現実的に体験したパキスタンの「地役権」を例に取ります。業務的に国道の脇に掘りを作りそこをケーブルを埋めてつないでもらい、そこからそこから来たケーブルを引き継ぎ作業をすることになっていたのですが、明けても暮れてもケーブルが来ないのです。

どうしてかと、担当者に尋ねると「国道」にも関わらず「地役権」を主張し、ライフを持ってきて「俺の家の前でそんな工事をするんじゃない」とかあちこちで言われ、ケーブルの設置工事が進まない。かつ、ひどいところでは「裁判」になっているとのことでした。

つまるところ、パキスタン、インド、バングラディシュ辺りは旧英国法に元ずく「地役権」が使われており、この効力が強すぎてまったく工事が進まなかったということです。

JRさんはインドで新幹線の工事をしているはずなのに何の進捗のニュースも入ってきません。 不自然と思います。

原因の一つに、恐らくは「地役権」の理由により土地の買収が上手くいかず工事があまり進捗していないのではないのかと不安になっています。

技術が最高でも、海外で業務を行う際にはコンサルタントを立てないとトラブります。

推測が外れていればいいのですが...

いいなと思ったら応援しよう!