赤三兵はFXトレードで本当に使えないのか? - 時間足別の活用術と注意点
はじめに
FXトレーダーにとって、赤三兵は非常に有名な分析手法の一つです。上昇トレンドの始まりを示唆するとされ、多くのトレーダーに活用されています。しかし、時間足によっては赤三兵が必ずしも有効に機能しないこともあるようです。
本記事では、赤三兵の特徴と時間足別の使い分け方、さらに注意点まで詳しく解説していきます。赤三兵を活用したFXトレードの精度を上げるためのヒントが満載です。FXトレードに悩む方は、ぜひ最後まで読んでいただきたいと思います。
赤三兵とは何か
まず、赤三兵とはどのような分析手法なのか確認しておきましょう。
赤三兵とは、3本連続で陽線が出現したパターンを指します。陽線が3本続くことで、上昇トレンドの始まりを示唆するとされています。
具体的には以下のような特徴があります。
3本の陽線がほぼ同じ高値圏で推移
3本目の陽線の実体は長めが望ましい
3本目の陽線の上ヒゲは短い方が好ましい
このように、3本の陽線が力強く上昇していく様子が赤三兵の典型的なパターンです。相場の上昇勢いが強まっていることを示唆するため、買いのタイミングとして活用されることが多いのが特徴です。
時間足別にみる赤三兵の特徴
では、実際に赤三兵がどのように機能するのか、時間足別に見ていきましょう。
1時間足での赤三兵
1時間足の赤三兵は、比較的出現頻度が高い傾向にあります。約1ヶ月に2~3回程度の割合で確認できるでしょう。
しかし、1時間足での赤三兵のエントリーから5時間後の決済を前提とすると、勝率は約35%と必ずしも高くありません。
1時間足は短期的な値動きを捉えるのに適していますが、赤三兵単独では十分な判断材料とは言えません。他の指標と組み合わせて総合的に判断する必要があるでしょう。
日足での赤三兵
日足の赤三兵は、約2ヶ月に1回程度の頻度で確認できます。1時間足に比べると出現頻度は低めですが、エントリーから5日後の決済を前提とした場合の勝率は約40%と若干高くなります。
日足では、赤三兵が発生した局面がどのような相場状況なのかを把握することが重要です。例えば、安値圏での発生であれば上昇への転換を示唆しますが、高値圏での発生であれば上昇が一時的なものに過ぎない可能性もあります。
日足の赤三兵は、相場のトレンドを判断する材料として活用できるでしょう。ただし、単独での判断は避け、他の指標と組み合わせて慎重に検討する必要があります。
週足での赤三兵
週足の赤三兵は、約1年に1~2回程度の頻度で確認できます。日足に比べるとかなり出現頻度は低くなります。
一方で、週足での赤三兵のエントリーから5週間後の決済を前提とした場合の勝率は約50%と、時間足の中では最も高くなります。
ただし、週足での取引は損切りも大きくなるため、実際のエントリーには向いていません。むしろ、週足の赤三兵は相場の大局観を把握する材料として活用するのが適切でしょう。
赤三兵の注意点
赤三兵は上昇トレンドの始まりを示唆する有効な分析手法ですが、いくつかの注意点もあります。
底値以外での発生には注意
赤三兵が底値圏以外の場所で発生した場合は、慎重に判断する必要があります。高値圏や中間地点での発生は、上昇が一時的なものに過ぎない可能性もあります。
特に高値圏での赤三兵は、上昇が限界に達しつつあることを示唆している可能性が高いでしょう。エントリーを控えめにする、あるいは利益確定のタイミングとして活用するのが賢明です。
赤三兵先詰まりや思案星にも注意
赤三兵の中には、「赤三兵先詰まり」や「赤三兵思案星」といった変形パターンがあります。
これらは、3本目の陽線の上ヒゲが長めになっているなど、上昇の勢いが弱まっている状態を示唆しています。このような形状の赤三兵は、エントリーを見送る方が賢明でしょう。
上位足の動きも確認が重要
赤三兵を判断する際は、同時に上位の時間足の動きも確認する必要があります。
例えば、日足チャートでレジスタンスラインを抜けた後に1時間足で赤三兵が発生した場合、より強い買いのシグナルとして捉えられます。一方、下降トレンド中に赤三兵が発生した場合は、一時的な反発にすぎない可能性も高くなります。
上位足の相場状況を把握することで、赤三兵の信頼性を高めることができるでしょう。
レンジ相場では大きな利益は期待できない
赤三兵が発生したタイミングが、レンジ相場の下限付近であれば上昇の契機となる可能性が高くなります。
ただし、この場合大きな利益を得るのは難しいでしょう。レンジ相場の中で上昇するだけで、トレンド相場ほどの大きな値幅は期待できません。
赤三兵を活用する際は、相場環境を見極め、適切な利益目標を立てることが重要です。
その他の注意点
上記のほかにも、赤三兵を活用する際の注意点がいくつかあります。
まず、下降トレンド中の赤三兵は非常にリスクが高いことが挙げられます。一時的な反発にすぎず、再び下落に転じる可能性が高いためです。
また、赤三兵が出現しても、必ずしもエントリーすべきとは限りません。高値圏や上昇相場の最中に出現した場合は、むしろ利益確定のタイミングとして捉えるのが賢明でしょう。
さらに、赤三兵以外の分析手法とも組み合わせて判断することが重要です。単独での判断は避け、RSIやMACDなどの他の指標も参考にするようにしましょう。
まとめ
FXトレードにおいて赤三兵は非常に有名な分析手法ですが、時間足によってはうまく機能しない可能性もあります。
本記事では、1時間足、日足、週足それぞれでの赤三兵の特徴や注意点を解説しました。
赤三兵は相場の上昇トレンドの始まりを示唆する手法ですが、発生場所や形状、上位足の動きなども考慮しながら、総合的に判断することが重要です。
赤三兵を活用したFXトレードを行う際は、本記事の内容を参考にしていただき、より精度の高い取引を心がけましょう。
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