2022年末日記 1211-1217
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06号のブックガイドに入りきらなかった本で、言及したいものが結構ある。音楽に関する本で面白いものは沢山あるのに、それが定番にも古典的名作にもならず、ただ流れ去ってゆくだけというのはいかにも勿体ない。音楽誌に載っている書評だって、30~50年分くらいまとめて出してくれればいいのに。
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昨日ひとつトークイベントが終わったと思ったら、また別のトークイベントの話題が出てきた。自分が主催する場合と、何か話す場合と、聴衆として行く場合と、その場に行けないけど何かをお願いする場合と、何種類かあるうち今回はやや遠めの話。
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BASEで20%オフのクーポンが使えるのは「2022年12月16日(金)12:00~12月18日(日)23:59」になったので告知を忘れないように書いておく。
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映画「マイ・バック・ページ」の原作になった回想を読んでいる。若き日の川本三郎は学生運動の学生側に共感しながらも一緒に抵抗はできず、かといって機動隊や権力側にもつけないという矛盾した立場(雑誌記者)にある。そのことに罪の意識を感じつつ「子供/大人」の狭間で揺れる存在なので、この時代を証言する人としては稀な「近くて遠い」距離感がある。
本筋以外で登場する鈴木いづみ、保倉幸恵、両手両足を失った人の話なども印象深く、文章は淡々としているが内容は重い。途中、中津川フォークジャンボリーの話題ではっぴいえんどが絶妙のタイミングで登場する。
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明日の正午から20%オフになるので、既に購入済みの方にも同じ本を一冊以上買う理由をアドバイスしたい。
「書き込み用」「保存用」「プレゼント用」「クリスマス用」「転売用」「トイレ用」「布教用」「観賞用」「買い物でストレス解消用」……など、結構ある。
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「マイ・バック・ページ」は最初から最後まで、何かと何かの板挟みになって葛藤している。葛藤しているうちに「これだけは譲れない」と、守り続けていた最後の線まで後退せざるを得なくなり、押し流されてしまう。このあたりは映画の方が上手くエピソードを整理してあって、順序を変えてスッキリさせている。後から原作の細部を知ることで、映画の繊細な構成がよく分かった。
この本はその後の「K」がどうなったか書かれていないよなと、つらつら70年代のことを思い返しているうちに日本公開時の「スター・ウォーズ」を川本三郎が批判していたような記憶が急に蘇った。「マイ・バック・ページ」の最後の時点から数年しか経っていない頃かと思うと感慨深い。
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今年はぷにぷに電気をよく聴いて、まだ聴き飽きずにあれこれ聴いているので、プレイリストを作ってみた。
もちろん「創業」もいいですよ。
(この日記は年末まで続きます)