記事一覧
パターン認識と機械学習 学習ノート - 期待値と分散
この記事は「パターン認識と機械学習 (丸善出版社)」の読書ノートです。
確率を含む操作において最も重要なものは期待値を求める操作である。今、確率分布$${p(x)}$$が離散的であるとき、ある関数$${f(x)}$$の期待値とは次のように定義される関数$${\mathbb{E}[f(x)]}$$のことである。
$$
\mathbb{E}[f(x)] \equiv \sum_{x} p(x) f
パターン認識と機械学習 学習ノート - 確率密度
この記事は「パターン認識と機械学習 (丸善出版社)」の読書ノートです。
ここまでは離散的、すなわち有限もしくは可算無限の事象集合の場合における確率を議論してきた。実数のような非加算無限、つまり連続的な事象集合の場合における確率を議論する。
実数値を取る確率変数$${X}$$が区間$${(x, x+\delta x)}$$に入る確率が、$${\lim_{\delta \to 0} p(x)\de
量子計算学習ノート - 計算問題の解析1
この記事は「量子コンピュータと量子通信 (オーム社)」の読書ノートです。
ここからは計算機によって計算される問題自体についての考察を深める。まず、計算問題についての私たちの基本的疑問は次の3つである。
計算問題とはいったいどんな問題か?
与えられた計算問題を解くためのアルゴリズムをうまく設計する方法は?
与えられた計算問題を解くために必要最小限なリソースは何か?
ここから数回は1と3につ
量子計算学習ノート - 回路モデルとチューリング機械モデル
この記事は「量子コンピュータと量子通信 (オーム社)」の読書ノートです。
以前、回路による計算モデルとチューリング機械による計算モデルは計算できる関数のクラスが同じという意味で等価であると述べた。ここではそれを示そう。
まず、回路族$${\{C_n\}}$$という集合を考えることにする。回路族とは特定の関数$${C: \mathbb{N} \to \mathbb{N}}$$を計算する回路$${
量子計算学習ノート - 回路3
この記事は「量子コンピュータと量子通信 (オーム社)」の読書ノートです。
前回、有限数ビットから有限数ビットを出力するあらゆる関数に対して、その関数を計算する回路が存在することを示した。この記事ではそのようなあらゆる回路は実はNANDゲートだけあれば構成できることを示す。
前回構成した回路の構成要素には次の4つがある。
配線
補助ビット
FANOUT
AND、XOR、NOTゲート
こ
量子計算学習ノート - 回路2
この記事は「量子コンピュータと量子通信 (オーム社)」の読書ノートです。
前回は回路を構成するいくつかのゲートと、それを用いて自然数の和を求める回路を構成した。今回は和だけではなく、任意の関数を計算する回路がここまで使ってきたゲートで構成できることを示そう。
まず、簡単のために$${n}$$入力、$${1}$$出力の場合を示す。つまり任意の$${f: \{0,1\}^n \to \{0,1\}
計算理論学習ノート - 非決定性
この記事は「計算理論の基礎(共立出版)」の読書ノートです
前回は有限オートマトンの認識する言語、正規言語と正規演算について紹介した。また和集合演算に対しては正規言語で閉じていることを示した。
順当には連結演算に対して正規言語で閉じていることを示したいが、実はこの証明をするためには非決定性の有限オートマトンを導入したほうがわかりやすい。よってここで非決定性の有限オートマトンを導入することにする。
量子計算学習ノート - 回路1
この記事は「量子コンピュータと量子通信 (オーム社)」の読書ノートです。
これまでは計算モデルとしてチューリング機械を扱ってきたが、チューリング機械は少し理想化されたモデルだった。というのもテープの長さは片方に無制限であり、実際のコンピュータは記憶領域は有限であることに反している。そこで回路による計算モデルを導入しよう。
回路による計算モデルは後に示すが計算能力としてチューリング機械と等価であ
計算理論学習ノート - 正規言語と正規演算
この記事は「計算理論の基礎(共立出版)」の読書ノートです
ある有限オートマトンで認識される言語を正規言語という。正規言語に対して以下の演算が定義できる。
スター演算は$${k = 0}$$の場合も含むため、空文字列$${\varepsilon}$$は常にスター演算後の言語に含まれる。
ところで正規演算の結果が再び正規言語になるかどうか、すなわち認識する有限オートマトンが存在するかどうかは自明
計算理論学習ノート - 有限オートマトン
この記事は「計算理論の基礎(共立出版)」の読書ノートです
有限オートマトンはメモリ容量が著しく制限された計算機に対する良いモデルとなる。
有限オートマトンは次の5つの組からなる数学的対象だ。
有限集合$${Q}$$: 状態集合と呼ばれ、要素を状態という
有限集合$${\Sigma}$$: アルファベットとよばれ、要素を文字という
関数$${\delta: Q \times \Sigma
量子計算学習ノート - チューリング数3
この記事は「量子コンピュータと量子通信 (オーム社)」の読書ノートです。
前回チューリング数を定義したので、このチューリング数を用いて「万能チューリング機械」と「停止問題」について述べる。まずは万能チューリング機械について説明しよう。
万能チューリング機械は、任意のチューリング機械のシミュレーションができるチューリング機械のことだ。万能チューリング機械$${UTM}$$はチューリング機械$${
量子計算学習ノート - チューリング数2
この記事は「量子コンピュータと量子通信 (オーム社)」の読書ノートです。
前の記事では算術の基本定理を証明した。この記事ではこれを用いて任意のチューリング機械が互いに異なる自然数に対応付けられることを示そう。
実際にチューリング機械を自然数に対応付ける前に、一般性を失わない形で対象とするチューリング機械の範囲を狭める。具体的には以下の制約を加える。
片方に無限に長いテープを1つ持つとする
量子計算学習ノート - チューリング数1
この記事は「量子コンピュータと量子通信 (オーム社)」の読書ノートです。
ここではあらゆるチューリング機械の集合について議論しよう。この集合の性質を議論するためにチューリング機械に対するチューリング数という概念を導入したい。
最終的に示したいことは次のことだ。
これが示せると、チューリング機械を入力としてその動作を再現するチューリング機械である「万能チューリング機械」というものを定義すること
家庭用3DプリンタTips - 種類と用途
3Dプリンタには様々な造形方式があるが、家庭用に普及している比較的安価な3Dプリンタには次の二つの方式が多い。
フィラメント溶解方式 (FFF, FDM)
光造形方式 (LCD, DLP, SLA)
フィラメント溶解方式フィラメント溶解方式は「フィラメント」と呼ばれる、針金状に成形されたプラスチックを高熱で溶かすことによって、目的の形状を得る造形方式である。
フィラメント溶解方式は、まずフィ
20240827 - Nothing Phone (2a)
2年くらい使い続けてきたPixel 6a。そろそろ買い替えかなーとぽちり。
私ごとですが、Appleが苦手なんですよね。。。Intel Macを作ってた頃は許せていたけど、Apple Siliconなんぞを採用して独自路線を突っ走り、標準化をあまり気にしていないAppleのことが苦手。。。
昔はそれでも経験だと思い、MacやiPhone触っていたけれど、やっぱり耐え切れなくなって現在は完全にA
VSCode devcontainerのナレッジ
随時更新予定
一般~/.gitignoreはdevcontainer起動時に自動でコピーされる
RubyBUNDLE_APP_CONFIG=/usr/local/bundle に設定される
このためbundle installするとグローバルにgemがインストールされる