「過去と他人は変えられない」呪縛を解く鍵を持つインナーチャイルドを探せ

「過去と他人は変えられない。未来と自分は変えられる。」

そう、思い込んでいた・・・ことに気が付いた。

母が昔の思い出を話す場面、自分の記憶とは違うことが良くあった。

そして、年を追うごとに、その記憶が変化していることに気がついた。

(また、記憶が改ざんされている・・・。)

人は、自分の都合のいいように記憶を改ざんする力がある。

最近では、あなたはいい人だからと、そして、その子どもを自分が育てたことに誇りに思う素敵なエピソードを繰り返し語る母。

そして、どちらかと言えば、人の悪口やネガティブな言動が多かったのに、めっきりそれがなくなっていることも不思議に思う。

多分、嫌なこと、思い出したくない過去を消去している。

そして、大切にしたいこと、面白かったこと、覚えていて自分にとって損がないことだけをとっておく。

つまり、自分の命を守るために得するエピソードだけを脚色を加えて上書き保存しているのではないかと。

多分、脳には生存のためのプロテクト機能がインストールされている。


過去のネガティブな出来事をずっと引きずっていたら、辛すぎて生きられない。だから忘れるようにできている。

しかし、あまりに強いネガティブな出来事は忘れられない。所謂、トラウマになってしまうことだ。

けれど、見方を変える、自分から放してしまうと、楽になることがある。

忘れないけれど、その事柄を自分の体の中から出して、客観視することで、耐えられるようになる状態になる。

例えば、次のような感じで問いかける。

「今、抱えているネガティブな事柄を色に例えると?」

(灰色です。)

「それは、どのくらいの重さで、どんな形?手触りは?」

(10kgくらいあるかな、ゴツゴツして尖っています。)

自分から離して見る、つまり、俯瞰目線で見ることができるようになると、生きやすくなってくる。

「あの出来事があったからこそ、今は自分の心の声を大切にしている。」

このように、よかったこととして捉えられるような教訓を見い出して解決する。

それでも、ネガティブから抜け出せないときがある。

そのとき、究極の脱出法は、記憶そのものをよかったことに改ざんしてしまうこと。

ネガティブ体験を語っていくと、心の状態はマイナス側にふれる。しかし、何度もその体験を語るうちに、マイナスへの振れ幅が小さくなってくる。

出来事は忘れてはいないけれど、心が動じなくなる、フラットな状態で保っていられるようになる。

次第に、なんともなくなっていく。

このとき、インナーチャイルドが仕事をしている。

「ほら、また、ネガティブ体験談がはじまったよ。耳ふさいで、他のこと考えて、よかったことに変えようよ。カラダ守ってあげようよ。」


休みの日。朝、爽やかに起きたのだが、体に疲れが残っていることに気がついた。

もう一度眠ることもできた。しかし、私の中に居るポジ系おっさん(インナーチャイルド)が言うのです。

「体のつかれは動いたほうがとれるよ。ほら、外を見てみい。」

そして、何気に外をみると、綿毛のようなふわふわの雪が積もっていた。

「滑ったら気持ち良さそうじゃよ。」

こうして、ホームゲレンデに滑りに出かけました。

インナーチャイルドが仕事をしてくれるおかげで、気持ちの良い状態を保つことができていることに気がついたのです。

「過去の事実は変えられないけど、過去の記憶は変えられるで。」

ポジ系おっさんが、心の中で内緒で教えてくれます。

「他人は変えられないちゅうけど、ホンマかいな?他人だって、その人にしたら自分やで。未来と自分が変えられる言うなら、その人が変わりたい思うなら、変わるやろ。」


講演会でいただいた感想。

「同じ言葉でも、状況、感情、印象で、捉え方は良くも悪くも変わることに驚きました。」

「言葉によって感情は変わることがわかりました。言葉かけを見直そうと思いました。」

私が投げたボールをキャッチして、変わりたいと思ったことが伝わってきました。

他人を変えられないのは、その人が自分を変えたいと思っていないから。

自分を変えたいと思わせるような関わりがあれば、他人も変わるのです。


鍵はインナーチャイルドがもっています。普段は自分の中で大人しくしている内なる声に耳を傾けてみましょう。新たな発見があるでしょう。

おしまい。

#最近の学び

“氣づいた瞬間に過去は変わることもあるという、今日はそんなお話でした。”


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