オーディオ初心者がゆく、イヤホンレビュー ~緊急登板1回~(音楽編)
はじめに
初めましての方は初めまして、そうでない方はお世話になっております。
Missing、あるいは踪無影勿(あとなし・ような)と名乗るものです。
2ヶ月ほど前に二編18機種のイヤホンレビューを投稿した、オーディオ沼に落ちた人間ではない、オーディオ初心者です。
(以前の記事)
ところで先日、気になっていたオーディオブランドである『FiiO』から、1DD+4BA構成で実売16,500円程度のイヤホンが7月12日に発売されるというリリースが発表されました。
オーディオ沼に落ちた人間ではない私としては、しばらく市場の反応をうかがって、良好な反応であれば将来的な購入候補に入れようと思っていたのですが、なぜか昨日7月19日に手元に当該イヤホンがやってきました。
もちろん提供されたとかではなく普通に購入したという話なので、前置きは早々に切り上げてレビューに移りたいと思います。
試聴環境は以前と同じく、有線イヤホンに関してはSONY WALKMAN NW-A306/MKにFiiO BTR5 2021をDACとして接続し、WALKMAN本体側の音量を「100」に固定したうえでDAC側のゲインをいじっています。
試聴楽曲も以前と同じプレイリストを用いています。
なお、耳がリセットされていることを考慮して、事前にリファレンス的にSONY MDR-EX800STを用いて評価基準を耳に焼き付け直しています。
レビュー項目については以前と同じく、
・明瞭性
・分解能
・迫力
・艶感(質感)
・高域
・中域(Vo.)
・中域
・低域(Ba.)
・低域(B.Dr)
の各項目について素点を付け、素点平均を求めています。
また、言語的評価として、
・音域バランス
・遠近感
・刺さり(聴き疲れやすさ)
・外観
・装用感
・コメント
・相性の良い曲
を設け、それぞれを言葉で評価しています。
レビュー本文
今回は一機種についてのレビューなので、そのまま始めたいと思います。
FiiO JH5
概算価格:16,500円
接続:有線
ドライバ:1DD(10mm)+4BA
公称周波数:20Hz~40kHz
インピーダンス:13Ω
感度:111dB
(DACゲイン:38)
その他:ブラックモデル
【外観】
ピアノブラック塗色の重厚感のある合金製フェースが所有欲をそそる、曲線的で優美なデザイン。
【装用感】
耳に当たっている感覚をほとんど感じないにもかかわらず、極めて安定した装用感。
【コメント】
特筆すべきはクリアで切れ味の鋭い音作り。高域は刺さる寸前まで伸び切り、中域は立体感すら捉えられるような鮮やかさで余韻を伴って鳴る。低域の迫力は抑制的だが、冴えたキック感とベースの力強さは担保されている。
非常に鳴らしやすく、ボーカルがかなり近い位置に感じる特性で、基本的な音は爽快そのもの。場合によっては所々にトゲを感じて聴き疲れるかもしれないが、鮮明さゆえのものと理解したい。
強いて言うならば音域ごとの音の量的バランスに若干偏りを感じるものの、総合的な音の質感は彩りに満ちており、より上位の機体に肉薄する超が付く優等生。
【相性の良い曲】
地球最後の告白を
ultra soul
放送室
あとがき
素点の表は今回は一機種のみの追加なので省略しますが、素点平均は88.2と全体で5番手に付けています。コストパフォーマンスという観点でいえば、極めて優良と言っていいと思います。
ちなみに「相性の良い曲」の項目は試聴用プレイリストから抽出しているのですが、それ以外から相性が良いと感じた曲を挙げると、『ギターと孤独と蒼い惑星/結束バンド』『Fallen/EGOIST』『N.O.S/nao』などの、スピード感があり低域が下をガッチリ支えつつ、ボーカルが激しく高く伸びてゆくタイプの楽曲に好適だと思います。そういった楽曲のスピードに追随できる、本機の反応の鋭さや歯切れの良さが活きてきます。
さて、オーディオ沼に落ちた人間ではない、そのへんの一般人が市場の反応も見ずに衝動的に買ってしまったイヤホンのレビューをお送りしました。ちょっとした雑文といった趣きですが、JH5に関する比較的早い段階での感想として、何かの参考になれば幸いです。
ちなみに、やると言っていた18(+1)機種についての『ボイスチャットやラジオ試聴、あるいはASMRなど、それ以外の用途での特性』についての評価についてはまだ未定です。どのようなサンプルを採るべきか迷っている段階ですので、気長にお待ちください。
それでは、オーディオ初心者のイヤホンレビュー、緊急登板による追加の1回もこの辺りで失礼します。長々とお付き合いありがとうございました。
Missing/踪無影勿
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?