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ニフティーサーブとハンドルネーム

インターネットが一般的で無かった頃、1980年代の日本にはパソコン通信というものがありました。2大サービスがPC VANとniftyです。

私は1989年に東芝RUPO(ワープロ専用機です)を使ってニフティーサーブに入りました。niftyには様々なフォーラムが運用されていたのですが、まず手始めにビギナーズフォーラムに入り、リアルタイム会議、つまりチャットをやってみました。

チャットに入るには「ハンドルネーム」つまりあだ名が必要で、その時とっさに思いついたのが「びーびー」でした(その由来は別途で)。

キーボードで「はじめまして」と打ち込むと、返事が返って来たのです。どこに住んでいるのか、名前も顔も知らない人から言葉をかけられました。その衝撃は相当なものでした。

私は趣味のフォーラムに入ってチャットに夢中になりました。数人でチャットに入っていると、キーボードを打つのが遅い私は、話題についていくのが大変でした。

更に悪いことに、東芝RUPOの通信ソフトは、1行エディタというのがまだ装備されてなく(Ver.2)、自分が文章を打っているとみんなの会話が見えないという難題がありました。

「えい」とエンターを押すと、話題が変わっていて、トンチンカンな文脈への発言になってしまい恐縮するという毎日でした。

良いこともありました。必死でキーボードを打っていたので徐々に早く打てるようになりました。ブラインドタッチの本も買って練習しました。
ブラインドタッチとは、要はキーボードを見ないことにする、画面だけを見るということだと悟りました。

Windows以前の日本のパソコン事情が垣間見れるエピソードだと思い書かせてもらいました。

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