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「1.自動潅水機+モニタリング」【命名:かんすい升】の製作

ようやく重い腰を上げ、自動潅水装置の製作を始めました。まずは、前回の記事での「1.自動潅水機+モニタリング」に挑戦してみます。

何か作るときに装置に名前を付けないとどうも調子が出ないもんで、どんな名前がいいか考えておりました。

「かんすい升」にいたします。

潅水用の升なので、「かんすい升」と名付けました。

「SALZ」=塩、「かんすい」=冠水
を連想させる、ガーデナーにとってはあまり縁起のよい名前ではないのですし、センスもそれほど良くないとは思いますが、この名前で進めてまいります。

トロ舟の利用

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昨年のSALZシリーズにはホームセンターのコンテナを使用していました。

引越しの移動でパリパリ割れてきました。素材のポリプロピレンに耐候性がないため、長時間直射日光に曝され素材が劣化していたものと考えられます。元々直射日光を当てない室内用なので仕方ないです。そこで屋外で使えるケースを探していました。安価で機能的で手に入りやすいもの。棚場作りと並行して、庭づくりをしておりますので、レンガ敷きの勉強をしていたところ、モルタルやセメントをかき混ぜるためのトロ舟に当たりました。基本屋外で使用するトロ舟はポリエチレン製なものが多く、耐候性がありそうです。サイズも手頃なものがあり、こちらを使うことにしました。

排水用の穴をあける

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SALZでは排水弁に苦労しました。水密を考えず工作していたので、排水栓を閉じた状態で水漏れします。ゴミや土が詰まることもあるので、精度のよい弁は難しいと判断しました。

排水弁を作るために、サーボモーターを制御し、ひもを引っ張り排水弁を開閉する。これを止める決心をしました。

ポリエチレンは軟らかくキリで簡単に穴を開けられます。直径約3mmの穴を開けました。
穴径は給水能力と排水量のバランスを取って考える必要があります。

タイマー式の給水を10分間するようにしていますので、その間に満水になる程度の排水にとどめておくと良いと思います。

オーバーフロー用の穴をあける

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オーバーフローと言うと、底面に穴をあけ、塩ビパイプを立ち上げて溢れた水を下に落とすようにしていました。でも、よく考えると側面に穴をあけるだけでいいんですね。難しい工作もなくなり一石二鳥です。Φ15の穴をあけています。キリで穴をあけた後、プラスのドライバーで穴を繰り広げ、ハンドリーマーで更に繰り広げています。

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自動潅水装置の応用

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自動潅水装置で9mmホースを4分岐し、4mmホースを伸ばしています。先端部分をどのようにしようか考えましたが、ホースからそのまま水が出るようにするだけで良いと思います。ホースをトロ舟の穴に通し、ホースが外れないようにします。

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装置が簡単に組み上がりましたので、早速カラ運転テストをすることにしました。

手動でスイッチを入れ、満水になるまでの時間と排水されるまでの時間を計りました。

給水15分
排水1時間半(推定)

盆栽に水をやる方法として「どぶ漬け」があります。この方法ですと、一回の潅水で2時間は鉢が水に浸かっていることになります。一日に2回の水やりをすると、4時間根が水没している状態となります。これは課題ですが、まずはこのまま先に進めます。

合わせる鉢

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元々SALZシリーズは「ザル作り」のための装置を目指しています。ということは、鉢もザルを用いるべきかもしれません。

花折松慶盆栽チャンネルで、ザルとスリット鉢の比較をされておりました。
私も大好きなスリット鉢はサークリングを起こさないため、盆栽向きの根がよくでき、幹が早く太るそうです。
ならば、スリット鉢で育ててみるのもよいかなとの考えに至りました。

【花折松慶盆栽チャンネル】【再】ザル培養とスリット鉢培養の考察 第1回 培養の原理 初心者盆栽お手入れ講座

ホームセンターや近くの花屋さんで入手したまあまあのサイズのスリット鉢を用いて植え込んでみることにいたします。

盆栽素材

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かんすい升でテストする盆栽素材は、種から育てた黒松の苗です。コストコの黒トレーに穴をあけばら撒きしていたものをバラしました。この作業は思っていた以上に時間を要し、日が暮れ、モバイルライトの充電もなくなり、スマホのライトを使いながらの作業となりました。このような苗の植え替えは作業の中断ができないので、段取りの見積もりは重要です。

モニタリング

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SALZ3からサーボ、リレーを外し、水分計のみの配線にし、プログラムを差し替えました。ロギングはAmbientをそのまま用いています。

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Ambientはしばらく使っていないうちに、機能アップされており、メーターが表示できるようになっていました。

ひとまずテスト稼働を開始します。

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#bonsai #盆栽 #自動潅水装置 #かんすい升 #黒松 #SALZ

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