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「グラスホッパー」

グラスホッパー を読了
2004年発行 伊坂幸太郎 著作品

実写映画化、漫画化もされた作品である有名作品である
何年か前に購入してそのままだった

本作は3人の登場人物の視点で代わる代わる描かれていく

初めは全く接点の無い3人が徐々に交わっていく
それぞれの視点で時系列を進めたり巻き戻したりしながら話は進む

少しずつピースがはまっていくように、点が線になっていくように、
時間の流れが埋まっていき、段々と繋がっていく様が気持ちがいい

この後この人達が、どんな心情、どんな場面で交わるのだろう
ページを進めていく毎に期待は大きくなる
実際、3人の邂逅の場面はスリル満点

殺し屋たちの世界を描き、自殺屋、押し屋など聞き慣れない言葉も多い
その中で、主人公の1人、鈴木は一般人と言うべきか、普通の感覚を持っている
この鈴木側の視点も覗けることで、作品の世界観に入っていきやすい

人が亡くなる、殺されてしまうシーンが多いのだが、
その描写はいやに細かく、丁寧に描かれている
文章だけでそのような描写を伝えるのは難しいと思うがリアルに感じた

展開を読ませない、ドキドキハラハラする
最後にぽんぽんと畳み掛けてくる、伏線回収どんでん返しが気持ちいい


伊坂幸太郎の作品は映画化されているものが多い
好きでこれまで何冊か読んできたが映画化されたものを見たことは無かった

どうやって映画化したんだろう、
あの描写はどのように映像化されるんだろう、
気になる部分が多い作品なので、今後映画も見てみようと思う



疾走感溢れる筆致で綴られた、
分類不能の「殺し屋」小説!

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