医心館の疑心感 ①
医心館って何なの?どんな仕組みなの?
医心館とは、2014年の誕生以降、現在では全国に130施設以上が設立されている、急成長中の新しい老人ホームのような施設です。
関東南部にある新設されて間もない医心館で祖父がお世話になりました。ネットで検索しても施設内の様子を含めた具体的な情報が全く見つからなかったので、その時の経験を踏まえて、気がついたこと感じたことを共有したいと思います。興味のある方は、スキとかコメントをしてください。分かりにくい施設だと思うので、需要があればいろいろ記事にします。
なお、疑心感というのはゴロがいいだけで、そんな日本語は存在しません。不信感とまはでいかない猜疑心といったニュアンスでしょうか。事実ベースではあるけど、この記事はあくまで個人の感想ですのでファンタジーだと思って受け止めてください。
まずは老人ホーム界隈の話をします。老人ホームのような施設には種類が沢山あります。それらを調べたり探したりしようとすると、真っ先にヒットするのがみんなの介護だと思います。(強烈なSEO対策で、この界隈では他社を寄せ付けない圧倒的な勢いがあるサイト)
そしてみんなの介護には、老人ホームの種類というページがあり、動画付きで分かりやすい説明が掲載されています。具体的には以下の8種類で、サイトによっては、これに「シニア向けの分譲マンション」とか「養護老人ホーム」も追加されています。
介護付き有料老人ホーム(民間施設)
住宅型有料老人ホーム(民間施設)
サービス付き高齢者向け住宅(民間施設)
グループホーム(民間施設)
ケアハウス(公的施設)
特別養護老人ホーム(公的施設)
介護老人保健施設(公的施設)
介護医療院(公的施設)
それぞれ詳しくは説明しませんが、これらの区分によって各種の規制や利用できる保険制度が異なってくるので、大抵の場合はその施設が上記のどの区分であるのかを明確に宣言しています。
では、医心館はどうでしょうか。
Webサイトにも、パンフレットにも、入居前後の説明でも、これらの区分による説明は一切ありません。医心館とは医療施設型ホスピスだそうで、では医療施設型ホスピスとは何なのかを検索すると、それは医心館と出てきます。これには「Macはパソコンではなない、Macだ」「iPhoneはスマホではなくiPhoneだ」のマーケティングに手法に似た既存のカテゴライズされたサービスとの差別化をしたブランディングとしての側面と、利用者を煙に巻くという側面の、両方の意図が感じられます。
で実際のところ、どの区分なのかというと住宅型有料老人ホームです。そのことは、パンフレットにも、表向きのWebサイトにも書いていないのですが、運営会社の投資家情報のページや医療職向けの求人情報のサイトを見ると明記されています。では、何故そのことを隠しているのかというと、おそらく医心館がターゲットにしている客層と、一般的な住宅型有料老人ホームの客層大きくが異なるからだと考えています。
一般的に住宅型有料老人ホームとは、自立~軽度の介助を必要とする老人の施設で、レクリエーションなどが充実していることが多いです。一方で医心館はどうかというと、ほぼ寝たきりで重度の介護が必要な神経疾患の患者と、積極的な治療は行わない終末期患者が対象であり、どのみち元気に動き回れるような状態ではないため、レクリエーションの類は皆無に等しいです。実際に、入居時の説明では「入居者やスタッフとのレクリエーションの類は一切ありません。」と説明を受けました。
いったいどういうことなのか不思議だと思いますが、そこに医心館が急成長を遂げたビジネスモデルのカラクリがあります。簡単に説明をすると、医療行為をアウトソースすること、介護保険と医療保険をダブルでフルに活用すること、対象の患者を集中的に選択すること、で超効率的なサービスの提供を実現しています。私はIR情報を読み込んだとき、このビジネスモデルを考えた人は天才かと感心をしました。
話が長くなるので今回はいったんここで切って、医心館の仕組みについてはまた次の記事で説明します。なお、医心館の名誉のために補足すると医心館は別に悪いことをしているわけではありません。むしろこのビジネスモデルはある意味で画期的だと思っています。実際に現時点では、医心館のビジネスモデルを丸パクリしているように見える企業が乱立していて、その中でもReHOPEという施設を運営している会社は、医心館を凌ぐほどの成長をしています。
ちなみに、医心館の創設者であり、運営会社の社長である柴原慶一は、長者番付にも名を連ねる資産家であり、その資産はまだ50代でありながら、医心館にて一代で築いたといわれているめちゃくちゃすごい方です。
読んでいただきありがとうございました。医心館について興味のある方は、スキとかコメントとかリアクションしてください。需要があればいろいろ記事にします。