マガジンのカバー画像

#雑記

97
雑多なこと、雑多なもの
運営しているクリエイター

2024年12月の記事一覧

岩井俊二、解禁!!ラストレターが全方向に楽しめた話

先日、中山美穂の訃報をきっかけに岩井俊二のラブレターを、いえ中山美穂のラブレターを久しぶりに視聴しました 岩井俊二は、間違いなく私の青春の一部です その界隈では、酸いも甘いもありました 私だけの変わった習性なのか、よくあることなのか分かりませんが、私はあまりにも好きになった作家の新作を、ある時からパタリとフォローしなくなることがたびたびあり、岩井俊二もまさにそれでした 魚喃キリコや村上春樹やタランティーノなんかもその仲間で、あんなに夢中になっていたのに何故… 先日サブス

子供の為めに生存している妻は生存の意味があろうが、妻を子に奪われ、子を妻に奪われた夫はどうして寂寞たらざるを得るか

これは田山花袋の蒲団の一節です 寂寞を広辞苑で調べると『心が満たされずにもの寂しいさま』とのことで、この一節はまさしく今の私の心境を表しています 良くも悪くも私には、私のことを慕っている19歳の少女が下宿をしにくる、といったことは無いので、少女に恋をして苦悩に囚われる心配はないのだが、いつの間にか嫌悪の対象であったはずのエロジジイが、むしろ共感の対象になっているとは、自分も俗な生き物だなと思いました 思えばナボコフのロリータを読んだ時にも、あれはキモイおっさんと妖艶な少女

拝啓、藤井樹様 お元気ですか? 私は元気です。 渡辺博子

サブスク動画のランキングに岩井俊二のLove Letterが表示されていたので、懐かしさと故人をしのぶ想いでついつい夜更かしをして見てしまいました 世代による影響もあると思いますが、私にとって中山美穂は、キラキラと歌って踊るアイドルというイメージはほとんど無くて、しっとりとした演技をするおとなしい女優のイメージです 少なくとも世界中の誰よりきっとが大流行したことは覚えているのですが、何故か歌っている彼女のイメージがほとんどわかないのは、Love Letterの印象が強かっ

読まずじまいだった『二十四の瞳』はみんなが読むべき良書だった

私と同世代の40代の皆さんは、当たり前に「二十四の瞳」に触れて育ったのでしょうか? なにかの推薦図書の一覧で何度も見てきたと思うのですが、それほど読書好きではなかった私は、この年になるまで読んだことがありませんでした 普遍的なテーマを扱った物語のためか、何度もテレビドラマや映画にもなったようですが、それらの映像作品も一度も見たことがありませでした なんとなく戦後の貧しい時代を背景とした物語のイメージはあったのですが、火垂るの墓とか、白い町ヒロシマのような物語は、ある程度

生きることから何を期待するかではなく、むしろひたすら、生きることが私たちから何を期待しているかが問題なのだ

『夜と霧』を初めて読みました 読んでいる方がとても多い本で、自分への戒め(?)として、定期的に読んでいるなんて人も多い本のようです 私も自分なりの解釈で腹落ちをさせ、生きる糧にしたいなと思ったのですが、なかなか素直に受け取り切れない部分もあったりして、解釈に迷いました そんな私の読書感想文です 印象的な文書はいくつもあったのですが、象徴的なのはやはり、生きるということに対する、以下のコペルニクス的転回(言い方がかっこいい)の部分だと思ったのですが.… いやいやいやいや

30年ぶりの角川スニーカー文庫『誰が勇者を殺したか』を読んで、あいつの事を思い出す

この本の存在はこちらの記事で知りました なんと想像力を掻き立てる魅力的なタイトルでしょう、読む前からすでに著者に一本取られた気分です  ロトの称号を与えられるのも、お姫様と結婚をするのも、国民からの誉を一手に受けるのもすべて勇者であり、他のメンバーは引き立て役に過ぎません、そこに妬みの感情が芽生えたとしても不思議ではありません また王家の側にしても、気前のいい約束をしてしまったものの、どこの馬の骨かもわからない戦士に、姫や王位を譲ることに躊躇し、魔が差したとしても不思議

童夢がスキすぎる私はオマージュ映画も受け入れちゃう寛容さなのさ

映画イノセンツを視聴しました 詳しくはわからなかったのですが、大友克洋の童夢にインスピレーションを受けた作品とのことで、童夢の実写化と言われても違和感ないほどのオマージュっぷりですが、大友克洋も童夢も直接は関係ないようです 権利問題はどうなってんだろうと?という思いもありますが、それは私が心配することではないので一旦忘れるとして、童夢ファンの視点から観るイノセンツは、もどかしさもありつつ十分に楽しめました 日本語のレビューを調べたところ、童夢に言及していないものはほぼ皆

安部公房と真知の儚い恋に思いを馳せながら飲む梶井基次郎のレモンスカッシュと文学館の楽しみ方

安部公房が亡くなったのは1993年で、私が彼の作品を初めて読んだのは2000年くらいだから、私にとって安部公房は大江健三郎とは異なり出会った時から過去の人だった ちなみに、私が最初に読んだ安部公房は「壁」で、結婚をする前の恋人だったときの妻が貸してくれた その後、安部公房の文章に魅了されて何作も読みあさったが、彼自身について詳しいことはよく知らなかった 安部公房に限らず、作家の素性についてあまり興味を持つことがない そんな安部公房は今年で生誕100周年であり、神奈川近代文

としちゃんに御冥福を

つい先ほど、仕事からの帰りの電車で、私がフォローしていた方のお母さんの訃報を知った どういった経緯で、この方のnoteに出会ったのか思い出せないけど、一番最初の投稿からずっと、身につまされる思いで投稿を見守り続けてきた いつも私が一番最初のスキだったので、それほど多くの方が見ていたわけではないと思う 認知症を患っている高齢の親を看取るという行為を、その大変さと尊さを、ユニークかつ鮮明に綴られていて、その内容はとても他人事は思えなかった また、この方のように愛情を持って

人生で最初にハマったRPGはドラクエでもFFでもなく魔界塔士Sa・Gaだ!30年ぶりに遊んでみた

積まれているのは本だけではなくゲームも一緒で、話題のあの超大作も、クリアしていないまま数ヶ月が放置されていたりもするんだけど、Steamのオータムセールで、随分前からウィッシュリストに入ったままになっていたSa・Ga COLLECTIONをポチりました 世代的には、もちろんドラクエやFFも大好きだけど、私にはサガのストーリーが印象的でお気に入りでした 大抵のPRGが、魔物をやっつけて世界に平和を取り戻すだとか、お姫様を助けだすのような、ようするに桃太郎みたいなストーリーな

朝倉海がUFCチャンピョンに敗北して悔しすぎる

ついさっき見逃し配信を観ました 呼吸を忘れるほど、画面に食い入るように観てたのに 悔しい!!!!! 大して格闘技に詳しくないから、これといったコメントもできないんだけど、悔しいかったなー 試合の展開的にはチャンピョンのパントージャが圧倒的に強かったのかもしれないけど、そうゆうのよくわからないから、チャンスがあると思ってジーッと観てたのに負けちゃった 画面の前で、一言も声を発さずに、微動だにせずに、ただ一人で観戦してただけなんだけど、その数分間は心の底から頑張って欲しいと思