子供の為めに生存している妻は生存の意味があろうが、妻を子に奪われ、子を妻に奪われた夫はどうして寂寞たらざるを得るか
これは田山花袋の蒲団の一節です
寂寞を広辞苑で調べると『心が満たされずにもの寂しいさま』とのことで、この一節はまさしく今の私の心境を表しています
良くも悪くも私には、私のことを慕っている19歳の少女が下宿をしにくる、といったことは無いので、少女に恋をして苦悩に囚われる心配はないのだが、いつの間にか嫌悪の対象であったはずのエロジジイが、むしろ共感の対象になっているとは、自分も俗な生き物だなと思いました
思えばナボコフのロリータを読んだ時にも、あれはキモイおっさんと妖艶な少女