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東北COVID-19 2025-3W定点分析・評価と4W予測および24-25冬季12th Surge全般情報

青森県

定点2025-3W
診断日 1/13~1/19
接触日 1/8~1/15頃

予測定点2025-4W
診断日 1/20~1/26
接触日 1/15~1/22頃

3W定点 6.36
定点倍加・半減期 -4.2W
報告医院数 58
測定下限 0.017
12-1st Surge 起点 42W
12-1st Surge 極大期 1W~2W(暫定)

4W定点予測値 4.4~8.4

定点および変化率(休日補正あり)
定点3W警戒水準
定点および倍加・半減期(定点二週間異動平均より計算・休日補正あり)
定点および4W予測(休日補正あり)
定点4W予測警戒水準

岩手県

定点2025-3W
診断日 1/13~1/19
接触日 1/8~1/15頃

予測定点2025-4W
診断日 1/20~1/26
接触日 1/15~1/22頃

3W定点 9.40
定点倍加・半減期 -6.7W
報告医院数 62
測定下限 0.016
12-1st Surge 起点 44W
12-1st Surge 極大期 52W~1W(暫定)

4W定点予測値 6.5~10.9

定点および変化率(休日補正あり)
定点3W警戒水準
定点および倍加・半減期(定点二週間異動平均より計算・休日補正あり)
定点および4W予測(休日補正あり)
定点4W予測警戒水準

宮城県

定点2025-3W
診断日 1/13~1/19
接触日 1/8~1/15頃

予測定点2025-4W
診断日 1/20~1/26
接触日 1/15~1/22頃

3W定点 8.59
定点倍加・半減期 2.8W
報告医院数 91
測定下限 0.011
12-1st Surge 起点 45W
12-1st Surge 極大期 1W~2W(暫定)

4W定点予測値 5.8~9.7

定点および変化率(休日補正あり)
定点3W警戒水準
定点および倍加・半減期(定点二週間異動平均より計算・休日補正あり)
定点および4W予測(休日補正あり)
定点4W予測警戒水準

秋田県

定点2025-3W
診断日 1/13~1/19
接触日 1/8~1/15頃

予測定点2025-4W
診断日 1/20~1/26
接触日 1/15~1/22頃

3W定点 6.08
定点倍加・半減期 9.4W
報告医院数 52
測定下限 0.019
12-1st Surge 起点 42W
12-1st Surge 極大期 52W~1W(暫定)

4W定点予測値 4.1~6.1

定点および変化率(休日補正あり)
定点3W警戒水準
定点および倍加・半減期(定点二週間異動平均より計算・休日補正あり)
定点および4W予測(休日補正あり)
定点4W予測警戒水準

山形県

定点2025-3W
診断日 1/13~1/19
接触日 1/8~1/15頃

予測定点2025-4W
診断日 1/20~1/26
接触日 1/15~1/22頃

3W定点 5.93
定点倍加・半減期 6.4W
報告医院数 42
測定下限 0.024
12-1st Surge 起点 45W
12-1st Surge 極大期 1W~2W(暫定)

4W定点予測値 4.5~8.0

定点および変化率(休日補正あり)
定点3W警戒水準
定点および倍加・半減期(定点二週間異動平均より計算・休日補正あり)
定点および4W予測(休日補正あり)
定点4W予測警戒水準

福島県

定点2025-3W
診断日 1/13~1/19
接触日 1/8~1/15頃

予測定点2025-4W
診断日 1/20~1/26
接触日 1/15~1/22頃

3W定点 9.38
定点倍加・半減期 -4.5W
報告医院数 82
測定下限 0.012
12-1st Surge 起点 43W
12-1st Surge 極大期 1W~2W(暫定)

4W定点予測値 7.3~12.0

定点および変化率(休日補正あり)
定点3W警戒水準
定点および倍加・半減期(定点二週間異動平均より計算・休日補正あり)
定点および4W予測(休日補正あり)
定点4W予測警戒水準

東北ゲノムサーベイランス結果統計(GISAID報告分)

東北では、宮城県が積極的にゲノムサーベイランス結果をGISAIDへ報告しているが、報告ゼロの県もある。東北は、24秋季Baselineが高い水準であったため感染者の検体には事欠かなかったにもかかわらずである。

宮城県では、11th Surgeにおいて支配株であったJN1*+FLuQE(KP.3.3* 日本株)は、秋季以降、減衰基調であり、現時点でSurgeの挙動を支配していない。

JN1*+DeFLuQE(KP.3.1.1* 世界の多くで24秋季・冬季支配株)が12月上中旬に極大となり、12-1st Surgeの支配株となった。12月下旬に減衰に転じている。東北を除きKP.3.1.1*が12-1st Surgeの支配株であり、東北でもKP.3.3/KP.3.1.1/XECが支配株となって同時期のSurgeを起こしており、便宜上、KP.3.1.1* 12-1st Surgeとしている。宮城県が、KP.3.1.1*が支配株と考えられる期間に欠測であるため、やむを得ない。

宮城県は、GISAIDへの報告が、11/11~12/11の区間で欠落している為、KP.3.1.1がいつ支配株化したかわからない。

XEC*(KP.3.3+KS.1.1 日本株から欧州で派生した組み替え体で24・25冬季支配株)が成長過程にあり12月下旬に支配株となり、12-2nd Surgeを形成した可能性がある。宮城県では、12月下旬にXEC*が支配株になった考えられる。

JN1*+FLiRTのLP.8*が漸増中であり12月には10%を超えた模様である。JN1*+FLiRTは、世界の多くの地域で24年2Qに支配株ないし比較優位株となったが日本では、XDQおよびKP.3.3に圧迫されて長期にわたり10%以下と低迷してきた。この為日本は、JN1*+FLiRT空白地域であった。今後、XEC*が減衰に転じる2月以降、JN1*+FLiRT(LP.8* KP.1からの変異株)が支配株となる可能性が高まっており、2024XDQ 10-3rd同様に2月以降、長期にわたり12-3rd Surgeを形成する恐れがある。

全国では、XEC*が年12月中下旬以降に支配株化しておりKP.3.1.1* 12-1st Surgeが51W~2W(多くは52W~1W))にかけて極大期を迎えたあと、3W/4W以降、各地の下水中ウイルスRNA濃度が上昇する形でXEC* 12-2nd Surgeが支配的になる兆候を示している。

東北では、公開されている下水サーベイランス結果がない*ためXEC* 12-2nd Surgeの1月中旬における挙動が読み取れない。
*仙台市が公開しているのは、下水サーベイランス結果からの感染者数予測であり、X軸、Y軸共に不確実性が大きすぎるために筆者は使っていない。測定値・採水日の公開が必要である。

宮城県は、ゲノムサーベイランスおよび結果のGISAIDへの登録に国内自治体中で比較的熱心である。しかし、11月から12月にかけてGISAIDへの報告がなく、事実上の欠測期間となるなど大きな課題がある。(GISAIDへの報告は義務ではなく全世界のボランティアによって支えられている。)

宮城県サーベイランス結果は、10月以降支配率10%以上の株について捕捉可能であるが、それ未満の株は、測定数不足の為に把握できていない。

現状では、ある程度時間がたってからの評価がやっとであるが、測定数を現在の10倍にすれば短期予測を行える程度の測定感度と精度となる。

東北は、市中の感染者濃度が高い状況が1年以上継続している。ゲノムサーベイランスとその結果のGISAIDへの登録と下水サーベイランス結果の公開は、極めて有力な評価のための情報となる。速やかなる改善が求められる。

岩手県サーベイランス結果統計(GISAID報告分)
宮城県サーベイランス結果統計(GISAID報告分)
福島県サーベイランス結果統計(GISAID報告分)

東北概況

東北では、北海道と同じく全域で12-1st Surgeが起点を秋田県の42Wを最速として45Wまでの間から指数関数的成長を示し、52W~2Wを極大期として減衰過程にある。

12-1st Surgeの支配株は、KP.3.1.1*である。北海道に遅れて12月下旬から1月にかけてXEC*が支配株となる見込みであり、XEC* 12-2nd Surgeが1月に支配的となる見込みである。

XEC*は、KP.3.3*やKP.3.1.1*に比して成長性で優位にあるが、既述のように著しく抗原性が離れているわけではなく、すでに過去半年の感染率が100%程度と見込まれる為に12-2nd Surgeが巨大化する事は無いと考えている*。
*牧田は、SARS-CoV-2に関して半年程度の短期的区間に限定して免疫負債仮説を取り入れている。

全国の下水サーベイランス結果では、3W以降、下水ウイルスRNA濃度の上昇が大部分の公開観測点で見られており、4W以降の定点にXEC 12-2nd Surgeが現れる可能性が高くなっている。

JN1*+FLiRTであるLP8.*は、宮城県と福島県で検出されている。現時点では、支配的地位にないが、2月以降に予測されるXECの減衰に従い2月以降、支配株となってLP.8*(JN1*+FLiRT )12-3rd Surgeとなる可能性がある。12-3rd Surgeは、昨年2月から6月までBaselineを押し上げたXDQ 10-3rd Surgeと同様な挙動を示すと考えられる。

既に秋田県が49W以降6週間連続でCOVID-19医療飽和であった。現地観測者によると秋田県では、年末になって漸く市中のマスク着用率が急伸しているが、その時点ではもはや手遅れである。遅くとも42Wにはマスク着用を始めるのが当然であった。

早期警戒の為にも積極的且つ大規模に下水サーベイランスを行い、週次で結果を公開する事が強く求められる。この際、流域定点も公開すると医療窓口への圧力と市中ウイルス濃度の相関が見えてくる。

これまでの観測から日本においてCOVID-19 Surgeは、起点から9週前後で極大となると考えている。東北では、KP.3.1.1* 12-1st Surgeが12月下旬から1月上旬にかけて極大期となると予測されたが、実績はほぼあっている。

北海道、東北では、冬季Surgeの規模が夏季に比して大きくな主波となるため強い警戒を要する。

医院当たり定点が0.1に近づくと抽出標本集団が過小であるために岸田ドクトリンにおける苛烈な診療抑制策(原始時代呪詛医療政策)のもとでは、過小評価傾向が強まる為に保守的な見方を要する。

測定下限は、定点報告医院数の逆数であり、その10倍が実用下限である。

凡例

公表数値は、すべて休日効果補正後である。

成長率による単純な定点の一週間先予測を併記。
目的は、定点の遅延時間を軽減する為。

全国←地域・都道府県
定点 2024-44W←定点集計週
診断日 10/28~11/3←定点集計区間
接触日 10/23~10/31頃←定点に現れる新規感染者の推定接触区間

定点8.80 ←定点医院あたりの週間報告数

定点倍加・半減期 -1W←定点二週間移動平均からの倍加・半減期

予測定点
2024-45W ←予測される定点区間
診断日 11/4~11/10←予測する定点集計区間
接触日 10/30~11/7頃←予測する定点に現れる新規感染者の推定接触区間

44W定点予測値 4~5
単純計算による予測値
「前後」は±20%

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