北陸COVID-19 2025-2W定点分析・評価と3W予測および24-25冬季12th Surge全般情報
新潟県
定点2025-2W
診断日 1/6~1/12
接触日 1/1~1/8頃
予測定点2025-3W
診断日 1/13~1/19
接触日 1/8~1/15頃
2W定点 9.75
定点倍加・半減期 3.6W(4週間移動平均から算出)
報告医院数 86
測定下限 0.012
12-1st Surge 起点 44W
3W定点予測値 11.6~22.1
富山県
定点2025-2W
診断日 1/6~1/12
接触日 1/1~1/8頃
予測定点2025-3W
診断日 1/13~1/19
接触日 1/8~1/15頃
2W定点 8.84
定点倍加・半減期 1.7W(4週間移動平均から算出)
報告医院数 48
測定下限 0.021
12-1st Surge 起点 45W
3W定点予測値 12.5~26.9
石川県
定点2025-2W
診断日 1/6~1/12
接触日 1/1~1/8頃
予測定点2025-3W
診断日 1/13~1/19
接触日 1/8~1/15頃
2W定点 7.31
定点倍加・半減期 2.9W(4週間移動平均から算出)
報告医院数 48
測定下限 0.021
12-1st Surge 起点 44W
3W定点予測値 9.0~14.7
石川県小松市下水サーベイランス
2024/1/10発表2W
南加賀定点 2W
下水ウイルスRNA濃度は、46W発表を起点に指数関数的増加を示しているが、51W発表分を極大として3週連続で減衰している。
南加賀定点は、44Wを起点に指数関数的増加を示しているが、51Wに微減に転じた後、増加率が衰えながらも増加中である。
50Wから1Wにかけて支配株の入れ替わりが発生した可能性がある。
小松市下水サーベイランス結果と南加賀定点は、片対数プロットでは相関がよく見え、時間軸が発表日であるため下水サーベイ結果に1~2週間程度の遅延が生じている。
福井県
定点2025-2W
診断日 1/6~1/12
接触日 1/1~1/8頃
予測定点2025-3W
診断日 1/13~1/19
接触日 1/8~1/15頃
2W定点 5.39
定点倍加・半減期 2.0W(4週間移動平均から算出)
報告医院数 39
測定下限 0.026
12-1st Surge 起点 44W
3W定点予測値 7.2~8.9
北陸ゲノムシークェンス結果統計(GISAID報告分)
北陸では、新潟県がゲノムサーベイランス結果のGISAIDへの登録に熱心であり、富山県、福井県が続く。石川県は、殆ど登録がない。
但し、新潟県を除く北陸三県では、24秋季のBaselineが低く、感染者が少ない為にサンプル自体が少なかった事も考慮する必要がある。
新潟県では、11th Surgeにおいて支配株であったJN1*+FLuQE(KP.3.3* 日本株)は、秋季以降、減衰基調である。KP.3.3*の減衰が遅れた為に11月中旬まで比較優位支配株であったと考えられるが、12月以降は減衰著しくSurgeの挙動を支配していない。
富山県、石川県、福井県では、秋季から冬季へと減衰傾向であるように見える。
新潟県では、JN1*+DeFLuQE(KP.3.1.1* 世界の多くで24秋季・冬季支配株)が9月下旬から10月中旬にかけて極大となり、支配株となった。その後極めてゆっくりと漸減している。KP.3.1.1*による明確な12-1st Surgeではなく、減衰しつつあるKP.3.3*を支配株とした合成波を形成したと考えられる。
福井県、富山県でも11月頃を極大として勢力を伸ばしていた事がわかる。
新潟県では、XEC*(KP.3.3+KS.1.1 日本株から欧州で派生した組み替え体で24・25冬季支配株)が成長過程にある。11月中旬に占有率50%を超えて、比較優位株となり、12月下旬に支配株となり、12-2nd Surgeを形成している。
富山県、石川県、福井県でも秋季から12月に向けて勢力を伸ばしている事がわかる。
JN1*+FLiRTのLP.8*は、新潟県では、検出感度不足もあり検出されていない。
JN1*+FLiRTは、世界の多くの地域で24年2Qに支配株ないし比較優位株となったが日本では、XDQおよびKP.3.3に圧迫されて長期にわたり10%以下と低迷してきた。この為日本は、JN1*+FLiRT空白地域であった。今後、XEC*が減衰に転じる2月以降、JN1*+FLiRT(LP.8* KP.1からの変異株)が支配株となる可能性が高まっており、2024XDQ 10-3rd同様に2月以降、長期にわたり12-3rd Surgeを形成する恐れがある。
石川県、福井県でも検出されていないが、富山県では、11月15日に一例報告がある。
新潟県ゲノムシークェンス結果は、3ヶ月で100検体あまりと過少であり、GISAIDへの登録も遅い。支配率10%以上の株について捕捉可能であるが、それ未満の株は、測定数不足の為にほぼ把握できていない。
現状では、ある程度時間がたってからの評価がやっとであるが、測定数を現在の10倍にすれば短期予測を行える程度の測定感度と精度となる。
北陸概況
北陸全域で44~45Wを起点としてKP.3.3/KP.3.1.1 12-1st Surgeが指数関数的成長を示している。53W/1Wに年末年始効果で定点が大きく下げたが、2Wに52Wまでの成長曲線にほぼ戻している。この点で関東以東と大きく異なる。
3W定点で更に成長する見込みである。
北陸においてもXEC*が成長し、12月から1月上旬にかけて筆頭支配株になった可能性がある。これにより12月から1月上中旬にかけて12-1st Surgeから12-2nd Surgeへの遷移が生じた可能性がある。
JN1*+FLiRT LP8.*は、現時点で検出されていないが、1月下旬以降に予測されるXECの減衰に従い2月以降、支配株となってLP.8*(JN1*+FLiRT )12-3rd Surgeとなる可能性がある。12-3rd Surgeは、昨年2月から6月までBaselineを押し上げたXDQ 10-3rd Surgeと同様な挙動を示すと考えられる。
日本において単一波の極大までの時間は、9~10週間程度であるので北陸では、年末年始から1月上中旬にかけて極大期となる見込みであるが、KP.3.1.1* 12-1st SurgeからXEC* 12-2nd Surgeへの遷移によって極大期が長期化する恐れがある。
石川県小松市下水サーベイランスによる下水中ウイルスRNA濃度は、11月上旬(10月下旬)に12-1st Surgeが発生した事を示している。また年末年始にかけてKP.3.1.1*からXEC*への支配株の入れ替わりが生じた兆候がある。
医院当たり定点が0.1に近づくと抽出標本集団が過小であるために岸田ドクトリンにおける苛烈な診療抑制策(原始時代呪詛医療政策)のもとでは、過小評価傾向が強まる為に保守的な見方を要する。
測定下限は、定点報告医院数の逆数であり、その10倍が実用下限である。
凡例
公表数値は、すべて休日効果補正後である。
成長率による単純な定点の一週間先予測を併記。
目的は、定点の遅延時間を軽減する為。
全国←地域・都道府県
定点 2024-43W←定点集計週
診断日 10/21~10/27←定点集計区間
接触日 10/16~10/23頃←定点に現れる新規感染者の推定接触区間
定点8.80 ←定点医院あたりの週間報告数
定点倍加・半減期 -1W←定点二週間移動平均からの倍加・半減期
+:倍加
−:半減
10週を越える場合は、ほぼ横ばい
予測定点
2024-44W ←予測される定点区間
診断日 10/28~11/3←予測する定点集計区間
接触日 10/23~10/31頃←予測する定点に現れる新規感染者の推定接触区間
44W定点予測値 4~5
単純計算による予測値
「前後」は±20%