58曲目 なぜ電力会社が世界で一番小さな本屋を作ったのか?ギネス登録の広告宣伝の威力について。
最近とある電力会社が世界で一番小さな本屋を作り、ギネス登録したと言う話を耳にしたので、自分なりの考察を含めてここでは書いてみます。
いつもよりすこく専門性の高い事を書くので、脳みそを少しだけフル活用してイメージしてもらえると嬉しいです。
インターネットの普及により、今や世界中の情報が都会に行かなくても手に入る時代。
逆を言えば、日本に初上陸!!だとか、僕らの住む岡山に初上陸!!
みたいなキャッチコピーは、すでに時代遅れだと考えます。
今は、不便な場所でも、その魅力を伝える事により、そこでしか買えない、体験出来ないを求めて、その場所やモノに価値を求めて人を動いてるように感じます。
なので、都会のスピードに追いつくための努力よりも、もっと大きな視点で物事を考えていく必要があると思う今日この頃。
最近とあるマーケターの話が大変参考になったので、自分なりに深掘りして、咀嚼したものをここにシェアしておきます。
ここ最近のマーケティングでは、やれエンゲージメントが、インサイトが、アナリティクスの数値が、と表面的な指標に踊らされすぎてると著者はいいます。
理由は、そもそもそうした仕事は、いずれロボットに代替されてくだろうし、今はYOUTUBE見て、少し勉強すれば自分のプロフィールや肩書きに、何々マーケターなんて事が書ける時代。
場所が家でも数百万円、数千万円、もっと言えば、ギャラ飲みなんて飲み屋に行くより遥かにコストパフォーマンスも高く、楽しめるコンテンツすら登場した。TiktokのLIVE配信も良い例だ。
キャバクラなどで、身体を触られては、お酒を強要されて身体を傷めてまで稼ぐことよりも、正直能力次第では手っ取り早い。そのキャバクラでさえも、インスタグラムなどでお客さんを釣り上げる方式に変わり、きゃっしゃを稼ぐ女性もだいぶんに増えた。
ただ、簡単であれば簡単であるほど、レッドオーシャン化されやすい市場がこのケースのデメリットであることも理解しておいて欲しい。
今マーケター界隈は、表面的にLINE広告やインスタ広告を利用して、偽物コンサルタントのバーゲンセール中。その市場はいずれ淘汰され、すでにレッドオーシャン化してる。
これはフィットネスジムにしろ、飲食にしろ、アパレルにしろ、どの業種にも共通する。
データとして表された数値だけを見て、ここに広告をいくら打ちましょう!みたいな浅はかな試作以前に、まずこのデータ自体が果たして正しいのかを疑うべき検査機関が日本の市場には圧倒的に足りなさすぎるし、その界隈の知識とデータだけでなく、より細かい数値から紐解かれた具体性に欠けていると著者は言う。
もっと言えば、今の日本社会において、この数字が正しいのかどうかを精査する専門的なマーケティング企業が少なすぎると言う事は致命傷であり、逆に言えばここが実はブルーオーシャンなのかも知れない。
その理由の一つとして、そもそもこうした施策に必要な部署が、クリエイティブ部門、マーケティング戦略部門、ブランディング部門のどの部署がどこまでやるのかの、ボーダーラインが明確では無いことが問題だと言う。
僕も実質、この部分においては激しく同感。
これはお店作りにも共通して言える。
具体例で言えば、例えば工務店は軽い提案は出来たとしても、厨房は作れても、細やかな動線については本当に知識が浅いと感じる。
要は今まではこうだったからこう!!
その見える化や正しいデータとしてのボーダーラインはなく、その工務店や建築デザイナーの感覚でしかない部分が多い。
優秀な建築士や建築家や工務店などを除き、地方在住で美容室しか作ったことのないような人が感覚的にやっていることが多い。実際現場でもよく見かけるし、僕がここはなぜこの高さと幅がベストなのかなの質問に的確に答えられる人間が圧倒的に少ない。
そもそも、テーブルや椅子の高さが、なぜこの寸法が正解かの理由と、動線やいざお客様が入店された時のイメージと経験値と知識、アイデアが圧倒的に少なすぎる。
自分の専門外のところは基本外注されるし、そこでまた余分な費用がかかり、イメージの共有までスムーズに出来るならまだしも、また1から図面見ながら寸法ばかり測ってる。基本はクライアント任せ。
難しい問題だからこそ、専門家とされる彼らにお願いしてるのに、そのほとんどが感覚やルール通りにしか提案できない。これからの時代は、ラーメン屋の細やかなトッピングや、カレーの辛さの調整のように顧客ニーズに合わせたサービスが求めらるのにも関わらず。
結果、施工した後に直す箇所が続々と増え、余計に費用が嵩む。
これにはもう一つ問題があり、クライアント側にも問題がある。
基本お任せで。
そんな風に投げっぱなしにしてはお店作りを任せ、完成後にクレーム報告を受けることもしばしば。
何事も段取りと仕込みがこうしたケースは8割方重要となるのにも関わらず。
そこで本質的に考えて、その仕事量と金額の釣り合いが取れないことが原因なのだが、もっと深刻な問題は、本来集中してやるべきことが、どんどん求められることが多くなるに連れて、クリエイティブはクリエイティブに専念できる環境が必要なのに、クリエイティブ部門がマーケティング部門の仕事を要求されたり、デザイン部門の要求をされることが多い。
これはHPやLPなどWEB制作でもよく起こりうる事象。
工場などでも、僕が以前ディレクションし行かせてもらった会社でも、飲食部門の担当者が、兼務、兼務で製造部門の仕事させられてたり、デザイン部門の仕事していて、肝心要の飲食部門の仕事に集中できなくなっていた。
さらに、因数分解していくと、ブランディング部門は、夢や理念、世界観の創造、その世界観をどう表現していくことがブランディングの仕事。そのブランディング部門は、どうやら、数値やデータなどからヒントを見つけていくより実践的な仕事のマーケティング部門を軽視する傾向が強いらしいと著者は言う。
その一番の原因はブランディング側のクリエイティブは、ブランドこそ全てだ!!!
と数字ばかり気にしてるマーケターを過小評価しがちだと。
ただ、かと言ってブランディング部門が悪いわけではなく、ブランディング部門はやはりロマンや夢、壮大な世界観を作ってこそなんぼの世界。
反対に、データからよりロジカルに解明していくプロセスを追っていくのがマーケターのお仕事。
ここでの一番の問題は、どこでその線引きをするのか。果たして、今進んでいるプロジェクトは果たして正しいのか?
その数値を正しいかどうかのより詳しい深掘りができる専門機関がないことが一番の問題だと。
まさに同感。
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