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フンが頭を直撃して。選ばれし人の気分になる。

いつだったかに、レンタルサイクルで家路に着く途中に。信号が赤になったので自転車を止めた、その瞬間。

不意に、生温かい液体が頭に直撃する。そこそこの重さがあるようで、頭皮に当たった瞬間、トン、と衝撃を感じた。そして顔面の方に向けてたらりと水っぽいものが流れ落ちていく感触。

ひぎゃああ

瞬時に分かった鳥のフン。深夜に一人絶叫して、その時していた不織布マスクを剥ぎ取って不快な箇所を拭う。けど髪の毛の間を塗り拡げている感触しかしなくて絶望する。

傍らの街路樹で一体どんな鳥がお休みになってるのかわからないけど、くそが!道端のなにかよくわかんないものとか、虫とか食った鳥の中を経由した最後のそれが!なんでこんな綺麗にジャストミートする!?

運命的な出会いをした私が道端でできることは何もなく。その日は心を無にして、レンタルサイクルを爆速で漕いで帰宅して即風呂に入って身を清めた。

後日冷静にその日のことを度々振り返る。すると、こんな奇跡的な確立な事件はそんなにないと思い直せるようになった。調べてみたらおんなじことを考えるようだ。確立は423万分の1。日本の人口なら、一日約29人がフンを浴びている計算らしいです。

なんか、自分が選ばれし人であるかのような気持ちになれるエピソードになりました。ありがとう、いつかの鳥。

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