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箱根駅伝、大学野球から青学大の管理せず自らを律する姿勢を学べ ベイスターズ


お断り

今回の記事の中には一部の方に不快な印象を与える記述がございますことを予めお断り申し上げます。あくまで1ファンの私見ですので科学的根拠や歴史的史実に裏付けられた記述でないことをお詫びいたします。

箱根駅伝での番狂わせは人間性重視の青学駅伝部スカウティングによる

今や箱根駅伝の常連校となった青学が第100回箱根駅伝で総合優勝しました。ゴールでカレソン歌いながら選手と肩組んで待つ原監督の笑顔素晴らしかったですね。36歳で青学大の駅伝部監督となった原監督は「監督就任3年目の苦悩とスカウティング」にぶつかります。3年契約で就任した監督が率いた青山学院大学陸上競技部は、最初の予選会で16位、翌年は13位、その翌年は16位という結果に終わり、3年続けて本選出場を果たすことはできませんでした。監督はこのまま契約が解除されるのが既定路線でした。ラストイヤーになると思っていた監督は、前年、高校生のスカウティングの方針を変えていました。それまでは記録もさることながら人間性をかなり重視してスカウティングをしていたのですが、その年は、とにかく結果を出そうと、人間性は後回しにし、記録優先で高校生を集めたのです。そこには、監督が旧知の高校の先生からは「あの子は採らないほうがいい」と言われた子も含まれていました。それでも監督は、その子も箱根駅伝には出たいだろうから、きっと生活を改めるだろうと信じました。しかし実力があっても人間性に問題がある学生は寮のルールを守らないどころか、周りに悪影響を与えるようになるも、その実力から周りも何も言えなくなり、徐々に退部する部員も増えました。40歳を前に、就職活動も考えた原監督。解任目前の原監督は改めて青学陸上部再建のプランを学校側にプレゼンして、留任しました。この時期は長距離チームは廃部の危機でもありました。青学大は強化指定運動部以外には推薦枠がないため、陸上に推薦で選手が入部すれば、他の運動部が弱くなります。そして監督就任6年目に青学大は33年ぶりに箱根駅伝に出場します。その根幹にあるのは青学大が箱根駅伝4連覇した時に原監督が発言した「『必勝メカニズムの開発』と『真の自主性』だと思う。私が他の仕事で一々いなくても、選手達自らでしっかり纏めるチームが出来た」という言葉にあります。勝つための方法を常に探求し、その方法を実践できるように選手が自主性を持ち規律を守ることが勝利への道だという考えです。

東都春秋優勝、大学日本選手権優勝の青学安藤監督の管理しない野球

青学大を再び東都大学野球一部の常勝チームに導き、ドラフト1位選手を2人出した青学大安藤監督も選手を管理せず自主的に規律を守る集団に育てた監督です。青学高等部野球部監督して大学3年から40歳まで指揮を執り続けた安藤監督は、地元に戻ろうかとしていたところ、当時二部に低迷していた青学大野球部監督への就任を打診されます。低迷を続けていた野球部は惨憺(さんたん)たる状況で、「特に生活習慣がぐちゃぐちゃだった」と安藤監督。不規則な食生活や門限破りが常態化し、安藤が学生を起こして授業に向かわせることもあったようです。規律のなさを「無法地帯だった」ようだと安藤監督は語ります。原監督同様、選手寮に住み込みながらも選手が自主性を持って勝利に向かう環境を整えました。選手たちに寮での生活を守る意味を理解するまで説き、食事を大事にし、栄養を付けて体を作る大事さを教えるために、メニュー改善を依頼するなど、選手が勝つために必要な行動を自分で考えてできる環境を整えることで野球部を復活させました。

グラウンドで委縮しない笑顔で勝負するチーム作り

青学大の駅伝部の選手たちも野球部の選手たちも笑顔を絶やさず、勝利に向かっていきます。管理され、自ら思考することを止め、指導者の指示を全て疑問視せずに体現するだけの管理野球ではチームは強くならないということが青学大の部活の例からよくわかります。ベイスターズもデータを駆使し、練習メニューが全員同じ管理野球とは違い、それぞれの自主メニューが豊富で、選手それぞれが必要な栄養分を理解した上で食事もできるようになっています。個人練習が多いのもベイスターズの特徴です。全体練習が短いため、昔の体育会的練習が好きな昭和のファンからは「甘い」と言われますが、選手それぞれが鍛えるべき場所が違うため、個別練習も青学大のように自ら律して目的意識を持ってやる場合には極めて有効だと思います。青学の勝利から学ぶべき自主性の大事さはベイスターズのチームカラーとも合っているので、是非キャンプの参考にして欲しいです。

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