2024年のスキンケア市場のトレンド予測!ヒットアイテムを予想
2024年のスキンケアのトレンドとヒットアイテムを予想
2024年の幕が開けたところで気になるのが、どんなスキンケアが流行るのかということ。2024年のスキンケアのトレンドとヒットしそうなアイテムを予想し、ご紹介します。
(1) 全体的な傾向
昨今、日本化粧品検定や化粧品成分検定などの普及、コスメ開発者や化学者などが発信する美容情報が増え、コスメの成分や処方に関する知識を持つ一般ユーザーが増えつつあります。
そのようなことから、コスメのパッケージや広告などがもたらすラグジュアリーさよりも、中身の正当性をジャッジして商品を購入する一般ユーザーが増えている印象があります。そのため、多機能で浸透技術を駆使し、なおかつ、1万円を切るような価格帯の美容液はヒットしそうな予感があります。
2024年1月22日に発売される、「デュオ ザ 薬用美白リンクルセラム<医薬部外品>」(30mL 税込7,040円)というエイジングケア(※1)美容液はその例。
美白(※2)とシワ改善2つの効果を持つ有効成分「ナイアシンアミド」と、肌荒れケアを叶える有効成分「グリチルリチン酸ジカリウム」をサポート成分として配合。美容成分をスピーディに届ける独自の「バリアショットブースター」という浸透処方も採用し、複合的な大人の肌悩みにアプローチします。
このほか、コロナ禍でニーズがより高まった感のあるストレス解消や睡眠の質サポートに絡めた商品は、ボディケアやフレグランス、入浴剤だけに留まらず、スキンケアでもニーズが増えていくことが予想され、ヒットの予感があります。
2023年2月15日に発売された、ウェルネススキンケアシリーズ「リチュアル」は、その裏付けとも言えます。
画像右から、「リチュアル モイスチャーライジング G ミスト」(120mL 税込13,200円)、「リチュアル TN ターゲット セラム」(25g 税込16,280円)、「リチュアル スリーピングブルームマスク」(100g 税込16,280円)。
このほか、2023年11月18日発売のイグニス「ナイトウェル マッサージ」(120g 税込5,500)もその例。女性誌『LEE』1・2月合併号にて「LEE ベストコスメ大賞 2023 下半期 美容賢者の最愛コスメ大賞(お疲れ払拭ケア部門)」を受賞するなど人気を博しています。
(2) 美白(※2)ケア
美白(※2)ケアについては、2023年に引き続き2024年も、各ブランドが新たな知見を元に、独自のアプローチや浸透技術を用いたメラニンへのアプローチが斬新な製品が発売予定。
よりスピーディに結果に結びつきそうな期待感高まる商品の充実が予想されるところで、それがヒットに繋がる兆しがあります。2024年2月1日発売のポーラの新製品は、その例です。
ポーラ「ホワイトショット フェイシャルセラム<医薬部外品>」(25mL 税込16,500円、レギュラーサイズ リフィル:25mL 税込15,400円、ラージリフィル:50mL 税込27,500円)。
美白有効成分「ルシノール®️(4-n-ブチルレゾルシン)」と「ビタミンC誘導体(アスコルビン酸2-グルコシド)」に加えて、肌荒れ防止成分「グリチルリチン酸2K」を配合。それに加えて7種のポーラオリジナル成分を配合し、美白(※2)も美肌も目指す美容液です。
先の特徴に加えて、価格とのバランスも重要で、継続しやすい価格であることも一般ユーザーの人気を後押ししそうです。
糖化、カルボニル化、メラニンの蓄積、角層の乱れといった、くすみの連鎖を一気にケア。肌全層のくすみケアを行いつつ、保湿ケア・ハリケアまで叶えるのが、2024年3月1日発売の富士フイルム アスタリフト ホワイトの新製品。
「アスタリフト ホワイト アドバンスドローション<医薬部外品>」(130mL 本体:税込4,180円、レフィル:税込3,740円)
「アスタリフト ホワイト アドバンスドクリーム<医薬部外品>」(30g 本体:税込5,500円、レフィル:税込5,060円)
お気に入りの美容液と組み合わせる自由度を設けた、化粧水とクリームの販売が吉となり、ヒットの予感があります。
このほか、以前肌荒れケアと美白(※2)ケアを組み合わせたコスメも人気を集めそうです。特にプチプラのスキンケアラインは、ヒットの予感があります。
2024年2月20日発売のなめらか本舗の新製品は、その例です。
下の画像左から、「サナ なめらか本舗 薬用純白化粧水<医薬部外品>」(150mL 税込1,210円)、「サナ なめらか本舗 薬用純白乳液<医薬部外品>」(130mL 税込1,210円)、「サナ なめらか本舗 薬用純白美容液<医薬部外品>」(100mL 税込1,540円)。
美白有効成分として「持続型ビタミンC(L-アスコルビン酸2-グルコシド)と肌荒れ防止成分「グリチルリチン酸ジカリウム」を配合。肌荒れやニキビ、シミなどを予防。また、透明感とうるおいのある肌に導く、北海道大豆『ゆめぴりか』使用の豆乳発酵液(保湿成分)も配合されています。
このようなトレンドを受けて、ラインであれば続けやすい価格帯のものが一般ユーザーの支持をより集めやすく、ヒットの兆しがあります。
美容液であれば多少価格が上がっても、新たな知見や浸透技術、独自の成分などを配合したオリジナリティーのあるものが一般ユーザーに支持され、ヒットに繋がる予感があります。
(3) エイジングケア(※01)
シワ改善市場は2023年までの動向と変わらず活発なことが予想され、美容医療で使われる成分や技術を投影したような製品も複数登場する予定。自宅でのエイジングケアをより満足度の高いものにしてくれる製品は、一般ユーザーの厚い支持を集めてヒットの予感があります。
2024年1月24日発売のパルファン・クリスチャン・ディオールの「カプチュール トータル ヒアルショット」(15mL 税込12,980円)は、その一例です。
20年以上肝細胞研究を行ってきたディオールから登場した、美容医療を思わせるビジュアルも一般ユーザー受けしそうなところ。ヒアルロン酸(ヒアルロン酸クロスポリマーNa、ヒアルロン酸Na(保湿成分))補充(※3)美容液。
成分で注目を集めそうなのは、昨年登場した勇心酒造の「ライスパワー®NO.11+」。皮膚水分保持能改善とシワ改善という2つの効能が厚生労働省に認められた唯一の有効成分でありながら、肌負担を抑えたことで、肌質を選ばずに使いやすいことが魅力です。
2023年の登場以来、本家の勇心酒造のライースや、コーセー、アイムから「ライスパワー®NO.11+」を配合した製品が登場しました。2024年も「ライスパワー®No.11」を配合した新製品の発売が期待されるところです。
2023年9月22日に発売されたのは、本家である勇心酒造のエイジングケアラインであるライースから。
「ライスパワー®No.11」を最大濃度(医薬部外品で認められた配合濃度に対して)配合したシワ改善美容液「ライース®️リンクルクロス<医薬部外品>」(10g 税込7,700円、20g 税込14,300円)は、欠品するほどの高い人気を集めています。
2023年8月21日に発売された、コーセーのワンバイコーセー「セラム シールド<医薬部外品>」(40g 税込5,500円※遠藤調べ)は、乾燥悩みもシワ悩みも同時に解決する薬用高保水密封バーム。
また、先にご紹介したデュオのように、1本で年齢的な複合的肌悩みに応えるものも、スキンケアのミニマム化を目指す一般ユーザーの支持を集めてヒットしそうです。
このようなことから、複合的な肌悩みにアプローチするもので続けやすい価格帯のもの、注目成分を配合しつつも肌負担が軽いものが一般ユーザーの支持を集め、ヒットの予感があります。
(4) 敏感肌
コロナ禍で市場を拡大した感がある敏感肌市場ですが、2024年もこの傾向は強まることが予想されます。肌を保湿してバリア機能を高め、肌荒れを防ぐ成分を配合した製品はスタンダードながら根強いニーズによりヒットしそうです。ラ ロッシュ ポゼの新製品は、その例。
2024年2月1日全国発売のラ ロッシュ ポゼ「シカプラス リペアクリーム B5+」(40mL 税込2,970円)は、肌荒れケアとダメージケアを行いながら肌バリアをサポートします。
それに加えて、敏感肌でありながら美白(※1)ケアやエイジングケア(※2)を叶えたいという一般ユーザーのニーズにマッチする製品が人気を集め、2024年もヒットの予感があります。
その裏付け的な商品としては、エトヴォス[SE2] 「薬用 ホワイトニングクリアローション<医薬部外品>(120mL 税込4,950円)」と、「薬用 ホワイトニングクリアセラム W<医薬部外品>(50mL 税込5,940円)」があります。敏感肌に寄り添いながら、保湿と美白を叶える製品として、一般ユーザーの支持を集めそうです。
(5) UVケア
進化が止まらない感があるUV市場は、多機能なUV製品が定番となり、どれだけ多くのスペックを兼ね備えているかに注目が集まり、ヒットに繋がりそうです。
中でもドラッグストアなどで手に入るお求めやすい価格帯のものが、一般ユーザーの支持を集め、ヒットしそうな予感があります。2024年2月10日発売のカネボウ化粧品のアリィーは、その一例です。
紫外線防止効果が高く、パール配合で艶めいた肌に仕上げる下地としての役割、化粧もちや化粧のりを高める効果、うるおい持続効果などを兼ね備えた、「アリィー クロノビューティ ラスティングプライマーUV<SPF50・PA++++>」(オープンプライス)。
このほか、今年は特にブロック力に着目した頼もしい商品が登場予定。紫外線だけでなく、大気中の微粒子から肌を守ることにフォーカスした商品の充実で、花粉対策もより踏み込んだものになる予感があります。
それを裏付ける商品としては、富士フイルムのクレスク by アスタリフト「スムースフィット マルチシールド」(2024年2月1日発売)(SPF50・PA+++ 30g 税込3,300円)があります。敏感肌用UV下地で、ヒットが予想されます。
2.まとめ
スキンケアのトレンドは、エイジングケア(※1)は、美容医療に使われる成分や技術を投影したもの、ブランド独自の成分や浸透技術を搭載したものが人気を集め、ヒットが予想されます。多機能なものも価格帯とのアンバランスさで、一般ユーザーの支持を集めてヒットに繋がる予感があります。
また、美白(※2)ケアは、新たな知見を元にしたアプローチやスピード感を伴うものがヒットしそうな予感があります。
美白(※2)ケアやエイジングケア(※1)は継続していくことが大切なので、リピートしやすい価格であることも、一般ユーザーの支持を集めるには重要なポイントになりそうです。
敏感肌市場もまだまだ活発化していくことが予想され、バリア機能を強化するもののほか、美白(※2)やエイジングケア(※1)を同時に叶えるものが充実していくことが予想されます。
敏感肌市場はライン使いを意識するなら、特にドラッグストアで買えるようなお手頃価格のものがヒットの後押しとなりそうです。
※1 年齢に応じたケアのこと。
※2 シミやそばかすを防ぐ
※3角質層まで