見出し画像

【LAWドキュメント72時間】不確実な未来を生き抜くための直感力

直感に、素直に、耳を傾けてみると・・・


「直観を磨くもの 小林秀雄対話集」(新潮文庫)小林秀雄(著)

この直感に関して、本書でノーベル賞物理学者である湯川秀樹さんの話が興味深かったので紹介しておくと・・・


「論理とか数学とか、純粋の音楽とか、そういう時間制をもったものでも、実際それを天才が把握するときには、やはり直感的に、同時的なものとして把握しているということは、非常に面白い点だと思います。

そこに新しい発見とか、あるいは創造的な物の本質が窺われるような気がします。

これは科学の世界でもやはり同じだと思いますね。

一般に推論といわれるものは時間的な順序があるはずですが、順序通りに出てくるのではなしに、いっぺんにパッと出てくるというところが、何ともいえぬ面白いところだと思いますね。」


「私としてはいろいろなほかの人の仕事とか、新しい発見とか、そういう外的な刺激をできるだけ吸収し、それに対する感受性を鋭敏にしておくことと、それから始終考えていること、これ以上に手はありませんね。」


「できるだけそういう意味での若さを自分に保存しておくことが大切だと思います。

新鮮な感受性と、一つのことをやり出したら他のことは忘れてしまうというようなところがないとなかなか進みませんね。」


以上のような湯川博士の天才・直感・創造に対する考察について考えてみると、誰にでも先入観や、偏見があります。

人生の醍醐味とは、自分が知らない間に持ってしまった先入観や、偏見から自分を解放していくことにあります。

自分なりの考え方、解釈、それはとても価値のあるものです。

次は、それをはずす能力を持つ番です。

人はそれぞれの価値観や考え方によって物事を見ており、そのために同じ事でも人によって受け取り方や感じ方がけっこう違うのだと思います。

物事や人を悪く考えやすい先入観や未熟な思い込み、偏ったこだわりやとらわれなどがある人は、不幸になる考え方をしやすく、イヤな気もちで過ごす時間が長くなり、悩むことも多くなるではないでしょうか?

自分のイヤな気もちに気づいた時に、

「身勝手な考えをしていないか?」

「何かにとらわれていないか?」

「求め過ぎではないか?」

「不幸になる考え方をしていないか?」

などと自問できるようになれたらいいですね(^^)

さらに、思い込みにとらわれず考え直すことができるようになれたら、なおいいけど、なかなか、どうして難しい・・・

自分なりの考え方や価値観を身につけることは、自分の幸せを確立していくことであり、大事なことだと思います。

ただし、それが間違っていたり偏っていたりして、自分を不幸にするものだとしたら、取り除いたほうがいい。

そのためには、自分の不幸になる考え方に気づき、少しでも幸せになる考え方を心がけることだと思います。

先入観や偏見から自分を解放するためには、私心にとらわれない心が大切なのではないかと思います。

また、

「こうでなければならない」

「こうしなくては」

「こうあるべきだ」

のような、そして、以下の先人たちの様に、固定観念に縛られない、柔軟な信念をもつことができたらいいですね。

「創造しようとするならば、直感に従いなさい。」(レオナルド・ダ・ヴィンチ)

「多面的な視野で臨むうちに、自然と何かが沸き上がってくる瞬間がある。

・・・ある瞬間から突如回路がつながるのだ。

この自然と沸き上がり、一瞬にして回路をつなげてしまうものを直感という。

だから、本当に見えているときは答えが先に見えて理論や確認は後からついてくるものだ。」(羽生善治「直感力」)

「将棋にかぎらず、ぎりぎりの勝負で力を発揮できる決め手は、大局観と感性のバランスだ。

感性はどの部分がプラスに働くというのではなく、読書をしたり、音楽を聴いたり、将棋界以外の人と会ったり・・・というさまざまな刺激によって、総合的に研ぎ澄まされていくものだと思っている。」(羽生善治「決断力」)

「日頃から新しいことに挑戦していれば、認識や感情面の筋肉が鍛えられ、あらゆる点で能力を発揮しやすくなる。・・・自分の仕事に打ち込むあまり、好奇心にあふれた人間であることをやめてはいけない。」(ガルリ・カスパロフ「決定力を鍛える」)

「常に猛烈なシロウトとして、危険を冒し、直感に賭けてこそ、ひらめきが生まれるのだ。」(岡本太郎)

「一見して馬鹿げていないアイデアは見込みがない。」(アインシュタイン)

この言葉達には、未来が読めない、この世界で、生き抜くヒントが隠されているように感じませんか。

おそらく、私たちの脳が、どうしても

「規則性」

を望んでいるせいで、

「今日の真実である」

ことを、

「明日も真実である」

と信じたくて、過去や現在の自分に、論理的解釈をつけて、拘っているだけではないでしょうか。

つまり、この世界の不確実性に、いいように、振り回されているだけ(^^;

こうした運命の分かれ道で、偶然の幸運をつかめるかどうか?

学びは、何時でも、何処にでもころがっていて、この様な天才たちが創造の源とする直感力や、それを鍛えるための方法にも、学ぶことが多いですね(^^)

いいなと思ったら応援しよう!