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【無尽蔵にある魅力的な名曲】近づかなければ無価値
クラシックに関心のある人の中には、好きだというわりには、聴いていない、流れてきた曲を、その時だけ、漠然と聴いて、「いいですね」等と、言っている方も多いようです。
せっかく「いいですね」と感じる耳があるのなら、もう一歩踏みこんで、誰の曲、どんな曲、と追いかけたら、喜びも、いっそう、大きいだろうにと、私などは思うのですが、実は、レパートリーについても、同じことがいえそうです。
色々な曲があり、興味しだいで、どのようにも、発展させられると知ったら、やはり、積極的に、方向を定め、次々と、実際に、聴いてみたいものであう。
知識として、作曲家や、曲名を知ったのでは、喜びも半分です。
実際に、聴いてこそ、相互の違いや良さ、関連や、流れが分かるのであって、それなしの音楽は、隔靴掻痒と同じ。
もどかしさから、どこかで飽きてしまいそうな気もします。
音楽は、ただ、存在して聴かれることを待っているだけ。
私達が、踏み込まなければ、何の価値もないのです。
さあ、以下の曲目を手がかりに、あなたも、是非、スタートを交響曲から聴いてみませんか?
このジャンルで見逃せない作曲家というと、ハイドン、モーツァルト、ベートーヴェン、シューベルト、ベルリオーズ、メンデルスゾーン、シューマン、ブラームス、ブルックナー、チャイコフスキー、ドヴォルザーク、シベリウス、マーラー、ショスタコーヴィチらです。
元祖ハイドンは、4曲の交響曲を書きましたが、おすすめの楽曲は、ザロモンーセットと呼ばれる最後の匸1曲から、第1~14番、および第45番「告別」あたり。
端正な中にも、豊かな曲想と響きがいっぱいの、聴き心地のよさが魅力です。
モーツァルト(41曲)からは、晩年の1788年、2カ月足らずの間に書かれた第39・40・41番(後期3大作) がお勧め。
天国的・悲劇的・英雄的と形容してもよい異なった曲調を使い分けた見事さに、引きつけられる筈。
他に、第25、35、36番も、彼らしい特徴を示して人気があります。
ベートーヴェン(9曲)からは、第3「英雄」、第5、第6「田園」、第7、第9「合唱つき」が聴きもの。
ハイドン、モー ツァルトらの古典派様式を破り、広がり、リズム、描写性、声楽入り等、さまざまな試みを行なっ た軌跡を鮮やかに感じ取ることができます。
シューベルト(9曲)か らは、第7番「未完成」と第8番「ザーグレイト」の2曲が見逃せません。
「未完成」は、その名の通り、死後に発見され2二楽章だけの作品で、美しさきわまりなく、「ザーグレイト」は、のどかで長大です。
他に、第5番もいいですね。
ベルリオーズは物語性をとり入れた「幻想交響曲」が、歴史的にも、重要な位置にあり、メンデルスゾーン(5曲)からは、第3番「スコットランド」と、第4番「イタリア」が、さわやかな響きを聴かせて、魅力的です。
前者は暗く、後者は明るい曲調が特色です。
シューマン、ブラームスは、ともに4曲づつ。
繊細さに彩られたシューマンからは第1、3、4番。
ベートーヴェン的重厚さを示すブラームスからは、第1、4番を、特に、聴いてみて下さい。
ブルックナー(11曲)は、どれも、長大な点で目立つのですが、「ロマッティック」と題される第4番、および第8、9番あたりが人気の高い楽曲です。
宇宙的な壮大さ、オルガン的な響きが特色です。
チャイコフスキー(6曲)は、独特の暗さが、聴く人を引きつけるのですが、聴きものは、第4、5、6番です。
特に、「悲愴」と題された第6番は、不思議な終わり方をして異色。
ドヴォルザーク(9曲)では、圧倒的な人気の第9番「新世界より」と第8番がお勧め。
郷愁の人といわれる、彼独特のメランコリックな曲調がたまりません。
シベリウス(7曲)は、いかにも北欧の風土を感じさせる独特の情緒が身上。
第1、2、 4、7番、特に、第2番が有名です。
また、マーラー(11曲)は、ブルックナー的な長大さと ベートーヴェン的声楽入りの交響曲で知られるですが、全体に漂う耽美的、頽廃的なロマンチシズムが独特ですね。
第1「巨人」、第2「復活」、第5、第8「千人の交響曲」の他、番号なしの「大地の歌」等が、特に人気です。
ショスタコーヴィチは、旧ソ連時代に活躍したロシアの作曲家です。
15曲ある交響曲は、社会主義リアリズムと呼ばれる、革命的、前進的な作風が特徴的ですだが、特に、人気は、第5、7、9番あたり。
5番は、「革命」の名で親しまれたこともあります。
以上の他、フランク、ボロディン、ラフマニノフ、グラズノフ、ビゼーらにも、人気の交響曲があります。
興味のある方は、CDショップやカタログをのぞいてみるとよいと思います。