見出し画像

【CD・レコードコレクションの勧め】輸入盤

CD・レコードには、国内のメーカーから発売される盤の他に、外国で製造されたものが、そのまま入ってきた「輸入盤」というのがあります。

かつては、一部マニアにしか相手にされなかった輸入盤も、近年は、自由競争の波に乗って、大手外国販売店等が進出してきたせいか、国内盤を圧倒する程の勢いのよさがありましたね。

大都市では、売場面積のかなりの部分を占めている店もよく見かけるようになりました。

こうした輸入盤は、コレクターにとって、どこが魅力かというと、何よりも珍らしい曲目や演奏者が聴ける点です。

国内盤の場合には、再製造するコスト面から、売れるものを優先しがちです。

珍しくても売れないと思えば、大抵の場合出さず、知名度や人気のある曲や演奏者にどうしても偏ってしまいます。

対する輸入盤は、でき上っているものを仕入れるだけです。

纏めて取り寄せるから、個々の内容には拘らず、比較的、自由に何でも扱えるわけです。

世界中が相手であることから、その内容たるや、実に幅広く、これまで、辞典などでしか知らなかった作曲家の作品を、実際に聴くことができる等というのも輸入盤ならではの魅力ですね。

しかも、為替の影響(円高)や大量仕入によって、国内盤よりも安いというのも、人気の大きな理由になっていましたね。

ただ、さまざまな国・メーカーのものが入り混じっているだけに、中には、音質・演奏の点で、がっかりするような盤も、ときに無くはなく、その点だけは、覚悟しておく必要があるかもしれません。

それよりも輸入盤の最大の難点は、日本語の解説、いや場合によっては曲目・演奏者もないことです。

だから、これを購入しようという人は、少なくとも、作品の原題や作曲者の原綴りぐらいは読めないと、CD・レコード店へ行った場合にも戸惑うと思われます。

そんな輸入盤ですが、私は、以前から、クラシック音楽の百科事典を標榜する廉価版レーベルNAXOSのカタログや、古い本だけど、こんな本を参考にして、ほとんど廃盤にならず、新譜も出続ける膨大なレパートリーから収集しています。

「このNAXOSを聴け!」松本大輔(著)

NAXOS(ナクソス)とは、1987年に実業家のクラウス・ハイマンが、夫人である日本人ヴァイオリニストの西崎崇子とともに設立したクラシック音楽のレコードレーベルのこと。

大手レーベルは、有名曲をスター演奏家に繰り返し録音させて量を保っています。

しかし、ナクソスは、これとは逆に、無名でも実力のある演奏家を起用することで価格を低く抑えることを志した。

また、

「一度市場に出したCDは廃盤にしない」

ことを最大のポリシーとしている点にも特徴があります。

だから一曲・一演奏・一CDが原則なんですね。

というわけで、よほど珍しい曲の場合はともかく、初めてコレクションを始める人は、国内盤から始めるのが無難かもしれません。

いいなと思ったら応援しよう!