すぐに結果が出なくても
前回は、積み重ねていくコツのお話でした。
積み重ねるのが大事と思っていても、そしてそれはけっこうシンプルなことなのに実際に積み重ねていくのは簡単じゃなかったりします。
その理由は意志が弱いとか怠け者だからではなくて決心や本気度のレベル、欲しい結果への目的意識ですがそのほかに、”instant gratification”(自分の欲望をインスタントに満足させること)もあります。
人は、何でもすぐ欲しい、と思ってしまうんですよね。
無理もありません。
戦時中の日本なら「欲しがりません、勝つまでは」でまわしてきましたが、これは本来の人間の欲望とはまったく逆。
だからこそこのスローガンが必要だったのですね。
現代日本でも、世界でも、その欲望を満たすためのものがいっぱい。
クレジットカードに始まり、キャッシュローン、ATM、インスタントや冷凍食品、携帯、ネット情報、見渡せば、みんなそう。
だから私たちは「すぐ手に入る」ことに慣れてしまっていますし我慢や根気の精神も、忘れがち。
もちろん、我慢すればいいものでもありません。
ただ、ときにその根気がものを言うときもあります。
欲しいものは、本当にそう思い、そう願い、日々意思と意識を持って、少しずつでも何かやっているなら、どこかのタイミングで向こうからやってきます。
ポイントは、いつかは未来のことなので、完全には予知できないことがほとんど。
わからないことは不安だからそれを避けたくなってしまいますね。
ただ、この日までにと自分の中でしっかり期日を決めておくとその通りになりやすいのも事実。
いつまでに、というのを信じて決めていないことも、未来を予知できなくしているひとつの背景ではあるかもしれません。
いずれにしても、「すぐ」でないと、イライラのもとになり、自己嫌悪、自信喪失、罪悪感、自分を責める、なんでこううまくいかないのか、と別のところへいってしまうこともありますね。
こんな場面では、根気も生きてきますが、信じることも生きてきます。
信じるからこそ根気も生まれるというもの。
信じるとは、自分について、です。
自分が欲しいと思うならきっと手に入る。
もうちょっとやってみよう、もう少し待ってみよう、と信じるのです。
それから、欲しくてもすぐ手に入っていないからには何か自分にとってプラスになる意味があるんだ、と信じてみるのもいいですね。
振り返ってみれば、人生ってホントにタイミングよくできていると感じませんか?
必要なときに、必要な手が差し伸べられていたり。
実現までに時間がかかったけれど、その過程で大事な人との出会いがあったり、自分が大きく成長したり。
時間がかかっていなかったら、その出会いや成長もなかったかもしれません。
一見ネガティブに見えたけれど、実はその中にたくさんチャンスもあった、と感じられることはどんな人にもあるはずです。
だから、いつかはわからなくても、結局は自分にとってベストのタイミングでやってくるのだ、と信じていることが大事。
それが根気をもたらしてくれる鍵でもあり、わからないことへの不安を解消してくれる道でもあります。
結果が出ないからとやめてしまったら、そこで終わってしまいます。
すぐに結果が出ないなら、信じてみることで補ってみましょう。
この状態にも、何か意味があると信じてその意味を探してみてください。
探せば、必ず出てきます。
その意味の延長線上に、結果も待っているはずです。
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