嫉妬心をどう対処する?
嫉妬するって人間なら誰でも持つ感情ですが、あなたは、何か(誰か)に嫉妬したり、やきもちを焼いたりしますか?
どんなとき、どんなことに嫉妬するのでしょう。
また、この感情が湧いて出てくるとき、自分に対してどう感じますか?
たとえば、誰かのキャリアや人生に対して?
ほかにも、誰か気になる女性や男性がいて、その人が話している男性や女性全部につい、なんとなく嫉妬したり(気になったり)、とか。
むしろこのあたりは自然ともいえます。
自分で思っているだけで、とくに言動や行動に影響が出ないならいいでしょう。
でも、言葉にとげが出てきたり、行動にもそれが現れてくるとなると、困ってしまいますね。
それに、嫉妬が高じて「妬み・僻み」になると、ややこしく大変なので、そちらに行く前に対処したいもの。
妬みや僻みから来るものは、プラスの結果を生みません。
誰かを傷つけることになったり、自分を傷つけることにもなりかねない。
ただし、嫉妬というか、うらやましいな、いいな、と思うくらいならむしろ自然だし、そうした感情があるからこそ人は上昇志向を持って、何かをより良くしたりもできます。
だから、まずはその感情を否定しないで見てあげましょう。
著述家であるM・J・ライアンも、「感謝は肯定的な感情のみを生み出す─ 愛、思いやり、喜び、希望。私たちが感謝しているものに焦点を合わせれば、恐れ、怒り、苦痛は溶けてなくなってしまう。」と言っていますが、不満や批判ばかりしていれば、考え方は自然と否定的になってしまいます。
どんなことにも感謝するように、感謝できるように、考え方を変えていき、感謝することを意識すれば、自然と考え方も肯定的になっていくはずです。
例えば、いいな、うらやましいな、と感じるなら、何に対してか考えてみてください。
自分がどうなれば、何が手に入れば、うらやましいとと思わなくなるのか考えてみると、答えは出てきませんか?
それから、嫉妬する自分に対して、嫌悪感を覚えたり、ばかみたい、と思ったりする場合はどうしましょうか。
私は嫉妬するところまでは別にどうってことないと考えます。
人間なんだから、誰でもそういう感情はあります。
だから、嫉妬するからって、人間が出来ていないとか、そういうお話ではありません。
ここでも自分を卑下したり、批判しないことがもっと大切です。
私も人間なんだよなあ、くらいに認めてあげるくらいで十分です。
ただし問題は、嫉妬を覚えた後どうするか、です。
嫉妬心が燃え上がるのに任せてしまうと、ときに人間は破滅的な行動を取ったりすることもありますよね。
そうなっては困ります。
現実は、嫉妬するくらいなのですから、今の現状に満足していない自分がそこにいる、と考えてみます。
何かが足りていない。
または自分が不安定な状態にある、ベストでない状態にある、ということを認めてみるのも悪くありません。
現状がどうなっているかわかるからこそ次へのステップを考えることもできますから。
人はいつでも何かしら、もう少し良くしたい、と思っているものです。
「There's always space for improvement.」です。
何が足りないなら、その足りていない部分を建設的に満たす方法、自分をベストの状態に持っていくには何をするか、より良くしていくにはどうするか、そこへフォーカスを向けたいものです。
そこで、先人たちの考え方が参考になります。
例えば、哲学者であるショーペンハウアーは、「我々はすでに持っている物についてはたまにしか考えないで、常に欠けている物を考える。」と語り、思想家であるデニス・ウェイトリーは、「自分自身をコントロールするとは、知性、才能、特技など、自分が持っているものを最高に発揮することに責任を持つことだ。」と言っていたし、そう、イチローも「大切なのは、自分の持っているものを活かすこと。そう考えられるようになると、可能性が広がっていく。」と話していました。
このことから、以下の事に気づかされます。
仕事や健康、家族など当たり前に考えていることも、失うとそのありがたさが分かる。
強い部分を最大限に高めた方が、やる気も高まるし成長も早い。
気づいていないだけで、どんな人にも必ず活かせる特徴はあり、強みはある。
では、どうすれば、そこに辿り着く事ができるのか?
普段当たり前だと思っていることに、感謝する気持ちがあれば、思いやりと優しさも持てるようになってきます。
自分の持っているものを、最大限に活用し発揮できるようになろうとすれば、何が自分の強みなのかを把握しておく必要があります。
誰にでもある、すでに自分の中に持っている差別化できるものを、活かしていくことに気づくことができれば、何を強みにし、これから展開できるのか見えてくるはずです。
また、嫉妬という感情も存在するからには、何か理由があるはず。
自分の感情に流されるのではなく、上手に使って自分にプラスにしてください。
そう、作家であるウォレス・ワトルズも言っていましたが、「あなたが必要とする全てのものは、すでにあなたの内にあります。考えなくてはならないのはただひとつ、自分が持っている力をどのようにして正しく使うか、なのです。」と。
できない理由として、いま自分が持っていないものを探すのではなくいま自分が持っているものを使って、できることを探してみてください、ね。
それから、人をうらやむのもいいのですが改めて自分が持っているものも、よく見てみるとたくさんあることも、再認識したいですね。
ないものに目が行っているとうらやむばかりですが私たち自身も、他の誰かが持っていないものを持っているはずです。
もうこれ以上を使えるものはないと本当に思うまで、自分の持っているものをフル活用させてみて、自分が持っているものからはじめてください。
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